Widgetは,既に世界で1億7780万人のインターネットユーザーにリーチしている。これは,Slide, RockYou, PictureTrailなどのWidgetを今年4月にcomScoreが測定した結果である。
また,トップSlide社のWidgetだけでも,comScoreの4月調査によると,1億1700万人が閲覧しているという。世界のインターネット人口の14%に相当する。
SNSを主舞台にするWidget広告の展開がいよいよ本格化しそう。
以下は,世界州別の測定結果データである。北米では,インターネットユーザーの40%が毎月一度はWidgetに接している。さらに,後で説明するように,Widgetの範囲を拡大すれば,もっと浸透していることになる。
Widgetの定義があいまい
今回のように,第三者の調査会社がWidgetの測定結果を発表したことは,Widgetが広告メディアとして本格的に離陸する弾みになろう。
ただし,問題もある。Widgetの定義である。上記のトップ10にBrightcove が入っているのに,YouTubeが外れているのはなぜ?また,Photobucket(最近,MySpaceが買収)が4位と低いのも解せない。
comScore Widget Metrix サービスが始まったばかりなので,これから改良が加えられるはず。今回の測定では,デスクトップWidgetも除外されているようだ。また,flash ベースのWidgetしか対象にしていない可能性もある。
現在,プラットフォームを始めとして,Widgetの流通の仕組みが混沌としており,特にSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)上での広告ビジネスの枠組みについての議論がこれから本格的に始まる段階である。
ともかく,Widgetビジネスが,これから面白くなりそうだ。
◇参考
・“comScore Widget Metrix” Service Launched to Track Widget Usage Across the Web(プレスリリース)
・Slide Surpasses 117 Million Unique Monthly Viewers According to comScore(プレスリリース)
・'Widgets' May Snag More Ads (WSJ.com)
・Widgets Already Ready for Prime Time(MediaPost Publications )
・Facebook向けWidget,100万ユーザークラスが次々と(メディア・パブ)
・米国で開花したWidget市場,早くもFacebook上が激戦場に(メディア・パブ)
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