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2017年12月08日

世界の全広告費の25%を、GoogleとFacebookの2社だけで寡占

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 GoogleとFacebookの2社が、圧倒的なシェアでオンライン広告市場を占めていることは、良く知られている。特に米国市場における寡占率の予測はあちこちで見かける。

 そこで、放送のTV広告やオフラインの屋外・映画広告なども含めた、世界の全広告市場において、GoggleとFacebookの2巨人がどれくらいのシェアを占めているかも知りたくなる。できれば、巨大化している中国市場も含めたシェア率も知りたい。

 その要望に応えた調査結果を、WARC(World Advertising Research Center世界無線通信主管庁会議)がこのほど明らかにした。WARCでは加入国(96マーケット)を対象に、モバイルだけではなくて広告市場の動向をも調べており、今回は2017年の予測も添えて発表している。

 その結果が次の図の通りである。
TotalMediaAdRev2017WARC.png
(データ:WARC、グラフ:statista)
図1 GoogleとFacebookの2社による2017年の広告売上は、世界のオンライン広告市場の61%、世界の全広告市場の25%を占めている。

 世界のオンライン広告市場における、2巨人(Goggle+Facebook)のシェアは、2012年の47%、2016年の58%、2017年の61%とはじき出している。今年(2017年)は、Googleが44%、Facebookが18%も占めている。

 オンライン以外の広告市場となると、TV広告は多くの国ではオンライン広告を上回る主役に居座っているし、グローバルに見れば、新聞、雑誌、ラジオ、屋外、映画などの広告費も膨大だ。GoggleやFacebookの影響があまり及ばない市場も大きい。

 そのためオンラインとオフラインを含めた全世界の広告市場となると、2巨人(Goggle+Facebook)のシェアは、2012年に9%、2016年に20%、2017年に25%となっている。今年(2017年)の内訳では、Googleが18%、Facebookが7%を占めると予測している。

 オンライン広告市場と比べるとシェア率は低いが、全世界の広告市場ですでに25%も占めているということは、やはり凄い。GoogleとFacebookが完全に牛耳っているオンライン広告市場の急成長が見込まれており、一方でオンライン以外の広告市場は成長が鈍ったり縮小傾向にあるだけに、全広告市場でも2巨人のシェアは今後急激に高まることになりそう。TVの動画広告もオンライン広告に流れ出しているし、屋外広告すらもオンライン広告化しそうである。

 WARCの調査では、かなりZenithMediaのデータを流用しているようである。そのZenithMediaが、今年の広告メディアの世界ランキングを発表していたので、そのトップ10を以下に掲げる。もちろん、トップ2はGoogleとFacebookとなっている。

Rank Media owner
1 Alphabet(Google)
2 Facebook
3 Comcast
4 Baidu
5 The Walt Disney Company
6 21st Century Fox
7 CBS Corporation
8 iHeartMedia Inc.
9 Microsoft
10 Bertelsmann
(ソース:ZenithMedia)
図2 Ranking of Top 10 Global Media Owners 2017


◇参考
・25 Percent of Global Ad Spend Goes to Google or Facebook(statista)
・Mobile is the world's second-largest ad medium(WARC)
・Adspend Database(WARC)
・GroupM: Global Ad Investment Will Grow 4.3% in 2018; Six Countries to Drive 68% of Incremental Investment(GroupM)
・Google and Facebook now control 20% of global adspend(ZenithMedia)

訂正:、WARCは、World Advertising Research Centerの略称で、世界無線通信主管庁会議ではありません。2017年12月15日付け

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posted by 田中善一郎 at 22:59 | Comment(0) | マーケティング 広告
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