音楽系SNSで今,最も勢いのあるサイトはどこ? Reutersの記事によると,
iLikeである。
この1週間で,新規会員数を100万人近くも増やしたというではないか。iLikeは昨年10月に生まれ,半年以上過ぎた5月に会員数が300万人に達した中堅クラスのサイトであった。ところが,その2倍以上の400万人以上もが,この1ヶ月間少々で新たに加入したから凄い。
なぜ? 種明かしがある。Facebookのオープンプラットフォーム向けに,iLikeサービスを始めたからだ。つまり,この爆発的な急成長は,Facebookのお陰なのだ。
Facebookのプラットフォーム開放に合わせて,Facebook向けiLikeサービスが始まった。出足から人気が高かったが,1ヶ月後の今も,会員を増やし続けている。FacebookアプリケーションのRecently Popularでは,以下のようにトップに返り咲いていた。
サードパーティにとって,FacebookとMySpaceでは雲泥の差が
ここで,見逃せないことがある。実は,iLikeのWidgetは以前から用意されていたが,SNSの巨人であるMySpaceには,この5ヶ月間で数10万Widgetしかダウンロードされていないという。つまり,MySpaceユーザーの数10万人しかiLikeをマイページ上で利用していないのだ。それに引き替え,わずか1ヶ月間でFacebookユーザーは約400万人もが飛びついたのである。
単にプラットフォームを開放しただけで,どうしてこのような大きな違いが生まれるのか。そこで実際に,FacebookからiLikeアプリケーションを登録してみた。すると,以下のように,すぐにiLikeが利用できた(以前に,iLikeを登録した覚えがない。どうもFacebookユーザーはiLikeの登録が要らないようだ)。
*Facebook上のiLikeアプリケーション(クリックで拡大表示)
iLikeアプリケーションは,今の勢いを保つために,以下のiLike Challengeのような新サービスを提供している。これは,曲当てのクイズで,正解者はポイントがもらえる。
*iLike Challenge(クリックで拡大表示)
一方で,MySpaceユーザーがiLikeを使う場合は,WidgetをMySpaceのマイページに貼り付けて,その後iLikeのサイトに飛んで登録しなければならない。使い勝手が悪い。
FacebookがWebAPIを公開して,プラットホームを開放すると言うことは,サードパーティにとってプラットフォームと密着した質の高いアプリケーションを提供できることのようだ。MySpaceもオープン化を急ぐのも頷ける。
◇参考
・iLike Has Five -- No, Wait! -- Six Million Registered Users(プレスリリース)
・Facebook helps iLike stand out in Internet crowd(Reuters)
・Small changes make a big difference(iLike Team Blog)
・Facebook向けWidget,100万ユーザークラスが次々と(メディア・パブ)
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