米MIT's Technology Reviewの Jason Pontin編集長は,IMAG Magazine Leadership Conference で雑誌関係者に向かって,そのように警鐘を鳴らす。まず,広告メディアとしての役割が失われていく。また,Computerworldのような伝統ある雑誌も休刊するし,残っている雑誌もWebベースに転向していくだろう。いろんなプラットフォーム上で我々のコンテンツを提供していかなければならない。バラバラなデジタル環境で提供していくので,これまでのようなブランドも消えていく。読者はライターやトピックでコンテンツを選ぶようになる。さらに市民ジャーナリズムが台頭してくる。
以上のPoint氏の見解で最も気になるのが,コンテンツを提供するプラットフォームの多様化で,既存メディアがブランド力を失っていくということ。確かにその前兆がすでに現れている。新聞社や雑誌社のサイトでは,RSSフィードを配信することもあって,読者がトップページではなくて,記事ページにアクセスするようになってきている。トップページの集客力は,新聞社や雑誌社のブランド力に依存するところが大きかった。ところがRSSリーダを使って,読者がライターやトピックで記事を選び,トップページをバイパスし始めているのだ。これは,ジワジワ,新聞や雑誌のブランド力を弱めていくことになろう。
◇参考
・Another 'Death to Print' Prediction—This Time, From Technology Mag Editor(Folio)