TimesSelectは2年前から実施している有料サービス(年間49.95ドルあるいは月間7.95ドル)である。Op-Edなどのコラム記事やアーカイブ(新聞などの過去記事)を提供していた。
今回の有料サービスの中止に合わせて,コラム記事だけではなくて1987年以降の記事を,すべての人が無料で閲覧できるようになる。それ以前の記事も,幾つかは無料で利用できる。
有料化サービスの放棄により,NYTは広告ビジネスに賭けることになる。期待したほどの売上を達成できない有料サービスを中途半端に続行するよりも,広告モデルでまい進するのは当然の成り行きである。
ここで新聞社サイトの有料モデルの最後の砦はWSJ.comだけとなってきた。そのWSJ.comはマードックの手の平に乗ることになった。NYTimesの記事でも伝えれれているように,マードックはWSJ.comの無料化の可能性を検討しているという。
ともかく,NYTの過去20年間の記事をタダで閲覧できるのはありがたい。NYTのアーカイブ内記事はパーマリンクで公開されている。Googleなどの検索エンジンからも利用できるのでとても便利だ。ところで,僕はTimesSelectの有料ユーザーだけど,返金してくれるのかな?
◇参考
・Times to End Charges on Web Site (NYTimes.com)
・新聞社サイトの有料サービス,最後の砦も崩れそう(メディア・パブ)