成長率が鈍ってきたと言っても,2006年上期に比べ27%増とまだ勢いがある。第2四半期(4月-6月期)には50.9億ドルと,初めて四半期で50億ドルの壁を突破した。以下は1999年以降の第2四半期の広告売上の推移である。
(ソース:IAB)
広告の種類別の割合が,2006年上期と2007年上期では次のようになった。検索広告とディスプレイ広告の伸びが目立つ。
広告料金モデルの変化も興味深い。以下は,2006年上期と2007年上期における,パフォーマンスベース広告とCPMベース(インプレッションベース)広告の割合を示している。
やっぱり,パフォーマンスベース広告の割合が増している。広告クライアントは年々,費用対効果を厳しく見始めているのだ。
Googleは約4割の40億ドルを稼いでいるのか
HipMojo.com によると,米インターネット広告市場の4割近くをGoogleが占めているという。
Googleの売上高は2007年第1四半期が36.6億ドル,同第2四半期が38.7億ドルであったが,HipMojo.com はその売上高の半分以上を米インターネット広告市場から生み出しているという。具体的には,今年上期だけで39.7億ドルと見積もっている。となると,米ネット広告市場の4割をGoogleが占めていることになる。
Mojoのレポートでは,Googleの売上高の成長率は,次のようになっている。
- 2002 revenues grew 409%
- 2003 revenues grew 234%
- 2004 revenues grew 118%
- 2005 revenues grew 92%
- 2006 revenues grew 67%.
驚異的な成長率である。一方で,成長率が鈍化し始めていることも確かである。いつまでも驚異的な成長率を維持できないとしても,Googleとしては鈍化の割合を減らしたい。検索広告だけではなくて,ディスプレイ広告市場でも優位に立ちたいのだ。そこで,DoubleClickを買収することになった。これに対し,これではネット広告市場はGoogleが独占してしまうと,競合他社や海外からも反対の声が高まっていのだが・・・。
◇参考
・INTERNET ADVERTISING REVENUES CONTINUE TO SOAR, REACH NEARLY $10 BILLION IN FIRST HALF OF '07(IABプレスリリース)
・IAB Internet Advertising Revenue Report(IAB)
・Google’s Shock and Awe: 40% of US Online Ad Revs in Q1 and Q2(HipMojo.com )