1年前に登場したDove Evolutionは,今年6月のカンヌ国際広告祭でフィルムグランプリを受賞したこともあって,国内でもバイラルビデオの代表例としてよく知られている。
そして,先週の10月1日に新作のバイラルビデオDove Onslaughtが登場したのだ。
米国やカナダ,それに英国などのキャンペーンサイトだけではなくて,口コミの感染源として,昨年同様,YouTubeに投稿している。昨年のDove EvolutionはYouTubeを介して約500万回も視聴されているが,今回のDove Onslaughtはこの約1週間にYouTubeだけで47万回視聴されている。
このバイラルビデオがブログ経由でどのように広まっていったのかを,cgm(ConsumerGeneratedMedia)のPete Blackshawが分析していた。以下は,発表の10月1日からの3日間において,どのようなブログでDove Onslaughtが取り上げられていたかを示している。
(ソース:cgm.com by Pete Blackshaw)
ここでは,ブログを次のように三つのカテゴりーに分類した。
・コンシューマーのブログ(ブロガーが一般のコンシューマー。美容に関心を抱くブロガーも含む)
・Adコミュニティーのブログ(メディア/マーケティングをテーマにしたブログ)
・非英語ブログ(英語でないブログ)
特に興味深いのは,非英語圏のブログが口コミの担い手として大きな役割を果たしていることだ。最初の日には,Dove Onslaughtを取り上げているブログの4割強が非英語ブログである。
非英語ブログでも初日から盛んに取り上げている理由は定かではない。だが,昨年のDoveのビデオがカンヌ国際広告祭で賞を獲得していることもあって,海外でも今年のビデオに対しても注目が集まっていたのだろう。また,YouTubeのビデオは地球レベルで伝播するし,特にバイラルビデオは言葉の壁を飛び越えていく。
最初にバイラルビデオに飛びつくブロガーの多くは,YouTube上のビデオをWidgetとしてブログに貼り付けているようだ。影響力のあるAdコミュニティーブログも加わっているので,広告やマーケティングの世界では一気に広まることになる。
Technoratiのブログ検索エンジンでも調べてみた。“Dove Onslaught”で検索してみた結果を以下に示す。ただしグラフでは,一日近い遅延があるようだ。
(ソース:Technorati)
おもしろいのは,日本語のブログでも2日に10本,3日と4日に各5本のブログが,Dove Onslaughtを取り上げていた。確かに2日には日本語のブログでも,YouTubeのDove Onslaughtビデオを貼り付けていた。非英語ブログがいち早く取り上げていたことは本当のようだ。
最後に,まだ視聴していない人のために,以下にDove Onslaughtのビデオを貼り付けておく。
◇参考
・Did Global, Non-English Blogs Set the Tempo for Dove Onslaught?(cgm:ConsumerGeneratedMedia)
・クチコミ効果,YouTubeビデオがスーパーボウル・スポットをしのぐ(メディア・パブ)