登録制をとるとWebへの来訪者が減るのは明らかである。なのに,なぜ,米国の新聞社サイトの多くが読者に登録させるのか。マーケッティンのためか。メディア・キットに必要な読者属性などは,登録制にしなくても得られる。
どうも,新聞社はWebで本気でビジネスを仕掛けるつもりがないのでは。新聞の売り上げは,特に米国では日本以上に広告に依存している。今でも,新聞社は紙の新聞の広告に頼っている。実際には,紙の広告セールスで,オンライン広告を無料で,つまりおまけで提供することが多い。つまりオンライン広告の価値がゼロに等しいため,Webサイトへのトラフィックを増やすことは意味がないことになる。Web登録でトラフィックが減っても構わないのだ。トラフィックを増やすことがWebの売り上げ増に結びつかないだけではなくて,Webサイトの成功は紙媒体の衰退を引き起こしているのではと言う,声が相変わらず多い。英国のSun Onlineは,紙媒体を守るために大幅に縮小する。UK: editorial to be cut at Sun Online as readers disappear(editorsweblog)
登録制を採用するもう一つの狙いは,emailリストの収集である。外部にレンタルで使わせるビジネスである。