ウィキペディアは, 多くの人の知識が結集した百科事典である。誰もが編集に参加できるメリットはあるものの,コンテンツはどうしても玉石混淆となる。信憑性に難があるコンテンツも見かける。だが,従来の百科事典と違って,時々刻々,コンテンツを追加し更新しているため,最新テーマをかなりしっかとカバーしている。ニュースなどの背景を調べるのに格好のサイトとなってきた。米国のハイテク出版社のサイトでは,ウィキペディアへのリンクを良く見かける。新聞社などのニュースサイトでも,信憑性の高いコンテンツに対してはリンクを張りたいところ。これまで,特に新聞社サイトは,他サイトへのリンク張りを遠ざけてきた。だが,ニュース記事について,背景情報や解説を自前コンテンツで十分に提供できるとは限らない。またニュースに対する読者の反応や意見も紹介したい。とうとうwashingtonpost.comがブログにリンクを張り出したことは,最近のエントリーで伝えたばかりだ。
スマトラ沖津波やハリケーン「カトリーナ」なども,災害発生からすぐにウィキペディアに登場する。速報性,網羅性,有用性の点で,マスメディアに劣らない役割を果たした。情報ハブ(ポータル)的な存在にもなっている。時系列に災害の経緯をまとめており,また各種データや過去の災害についても触れており,とても参考になる。ウィキペディアのハリケーン「カトリーナ」については,Hurricane Katrina(From Wikipedia, the free encyclopedia.)へ。
◇参考
・FEATURE-News junkies find Wikipedia more than encyclopedia
・How Wikipedia's rising recognition may affect newspapers(editorsweblog.org)