Moreover Technologies はWeb上のニュースや情報を定期的に収集するニュースアグリゲータとして,先頭集団を走りそれなりの評判を得てきた会社である。企業向け及び個人向けに,カテゴリー分けしたニュースなどを提供してきた。
同社は,300以上のカテゴリー別のニュースを無料でメール配信するサービスなどは数年前からいち早く手がけており,個人的にも重宝にしてきた。10種類近いカテゴリーのニュースを別々のメールで受けていたのだが,しかし最近は,閲覧するにも整理するにも結構面倒になり使わなくなっていた。もっと便利なRSSフィード配信の出現により,RSSリーダーで閲覧し整理する方が圧倒的に効率が良いからである。
今回のRSSフィード・サービスも新しいニーズに応えるためであろう。これまでのメール配信と同じカテゴリー分けのニュースをRSS配信してくれる。このようなピンポイント的にカテゴリー分けした情報を提供するサービスが増えてきており,まさに個人向けのNanoーpublishingが実現できる。それが無料!で。非常に専門的でニッチな分野でも,それに関するニュースや,コラム,製品,ブログ,レポート,雑誌・書籍などの最新情報が,世界中のWebからほぼリアルタイムで閲覧できるから驚きである。RSSリーダーのフォルダー毎に,自分向けにカスタマイズしたNanoーpublishingを用意しており,今後,どのように進化していくかチェックしていきたい。
Moreoverのニュースは次の330種類に分けてRSS配信されている。
Free Moreover RSS News Feeds
ただ問題は,MoreoverのようなコンテンツアグリゲーターがRSS配信すると,メールアドレスが得られなくなり,利用者とのパイプがなくなることだ。それに,コンテンツを閲覧するとき,RSSリーダーからコンテンツサイトにダイレクトに飛ぶことになり,アグリゲータサイトが中抜きに終わることだ。そこで,Moreoverはニュース見出しと共に広告見出しもRSS配信し,広告売上に期待するわけだ。
実際に,RSSリーダーで"Online Search Engine news”を閲覧登録してみた。9月27日に43本のコンテンツ(見出しとニュースソース元)が送られてきたが,なんと21本が広告であった。広告をクリックすると,
We're Sorry...
The advertiser you clicked on has requested not to receive any visits from users outside of their market area
というメッセージが表示される始末。
正直なところ,RSSリーダーで必要な情報を探しているときに,adと示された広告をクリックする気にはなれない。
もう一つ気になったのは,15間隔で更新するとなっているが,CNNなどのニュースサイトにアップされたニュースが,Moreoverから配信されるまでに半日近く遅れている場合がみられること。Googleのように全て機械が作業しているのではないためか。確か,以前,人手を介することにより質の向上を図っていると,主張していたが。