状況はさらに悪化している。新聞の発行部数が急落したことあって,この1年間で株価は平均で26%も落っこちた。株価は企業の将来性を反映するはずだから,米新聞社の未来は明るくないのだろう。レイオフや売却も頻発していたが,ついに1週間前の大晦日には白旗を揚げる新聞社も現れた。Cincinnatiなどをカバーする地方紙The Postが,31日に発行する新聞を最後に,126年の歴史の幕を閉じることになった。
新聞紙を止める代わりに,オンライン版のKYPost.comを立ち上げた。だがKYPost.comのスタッフはわずか記者2人だけ。多くの記事は,フリーランサーや通信社,地方TV局から調達することになる。新聞紙The Postには50人のスタッフが働いていたので,48人は大晦日に解雇されたのだろうか。オンライン新聞で50人を養っていけないのは明らかだが・・・。最後の日に編集長が記者に送ったメモがGawker に掲載されていた。
こうした究極のオンラインシフトによる悲劇が,これから増えてくるのかもしれない。
◇参考
・Newspapers' Fab 2007: $11 Billion of Market Value Vaporized(Silicon Alley Insider)
・US local newspaper shuts after 126 years and re-emerges web only(Journalism.co.uk)
・Happy New Year - and good luck looking for a new job…(Journalism.co.uk editors blog)
・米新聞紙,発行部数が下げ止まらない(メディア・パブ)
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