米大統領選報道でも有権者参加が欠かせない。そこで米マスメディアは,読者参加のソーシャルメディアとタイアップした報道に力を入れている。
例えば,CNNはYouTubeと組んで候補者TV討論会を主催し,ABC NewsはFacebookと提携して共同報道を展開している。そこで,FacebookのUS Politicsページを覗いてみた。

ちょうど,ニューハンプシャー州の予備選の真っ直中の時期である。注目は民主党のヒラリー・クリントンとオバマの戦い。戦前の各種世論調査ではクリントンが圧倒的に優勢であったのが,ここに来てオバマが追いつき追い抜く勢いに。特に,オバマは30歳以下の有権者から圧倒的な支持を得ている。それは,Facebook上でのABCとの共同ページでも明確に現れている。
ここでも,昨日のヒラリーの涙は格好の話題に。有権者の質問に受けるヒラリーが目を潤ませている場面を伝えるABCビデオニュースも,Facebookページ上で視聴できる。
ここで,つかさずFeedbookユーザーを相手の世論調査を以下のように実施している。
ヒラリーの涙が,彼女にとってプラス効果に働くか,マイナス効果に働くかのリアルタイムアンケートである。1万2795人が答えた時点では,63%がマイナスに働くと答えた。プラス効果をもたらすと答えた人はわずか19%である。
Facebookの中核ユーザーのような若い有権者は,ヒラリーの涙に同情を示さずに,これからの選挙戦にとってマイナスと冷たく反応したようだ。
今回の大統領選の選挙活動や報道では,4年前のブログだけではなくて,SNSや動画共有サイトなども加わっている。ソーシャルメディアの影響が前回を遙かに超えることになりそう。
◇参考
・Obama Effect: ABC News Claims 1M Downloads Of Facebook App(Silicon Alley Insider)
・ABC News and Facebook in Joint Effort to Bring Viewers Closer to Political Coverage(NYTimes.com)
・米大統領選への影響力増すYouTube,候補者TV討論会を主催(メディア・パブ)
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