paidContent.orgによると,その後さらにマードックは有料サービス重視の姿勢を強調したという。昨年までの彼の主張とは180度の変わりようである。無料閲覧部分を拡大するものの,WSJのコアビジネスの大半はsubscription wallで守るというのだ。他でも無料で得られるようなコモディティー的な情報はタダで提供していくが,ユニークな情報は有料でしか閲覧できないようにしていくとのことである。
今朝のWSJ.comのトップページにアクセスしてみた。
ページ左半分は主要記事の見出し(一部の記事は要約も)が掲載されているが,今日はトップ記事を含む一部の記事しか全文を無料で読めなかった(見出し先頭に赤丸を記した記事が無料閲覧可能)。一方で,右半分の囲み枠“Today's Highlights”の記事は,全文を無料で閲読できる。次のようなコンシューマー向け分野の記事が中心である。
Video,Blogs,Personal Journal,Personal Finance,Leisure,Real Estate,AllThingDigital,MarketWatch,Autos,Small Business,Interactive,Today's Photos,Podcasts & RSS
経済の停滞に伴い,オンライン広告市場もやや雲行きが怪しくなってきている。それだけに,ここしばらく販売売上に期待していき,過度な広告売上依存を避けようとしているのかもしれない。
◇参考
・NWS: Murdoch Spells Out Value Of DJ Subscription Content, Boasts About Lower Dependence On Ad Market(paidContent.org)
・WSJサイトが有料の砦を死守,でも実際は無料記事拡大へまい進(メディア・パブ)