Tribuneが売上減を受けて,400〜500人の社員を削減することになった。同社の2%の社員が犠牲になる。
これを伝えたLos Angeles Times自身も,100〜150人が職を失うという。そのうち40〜50人はニュースルームのスタッフ(要するに記者)である。
さらに,先ほど衝撃的なニュースが入ってきた。New York Timesのサイトで,同社の記者100人が整理される予定と報じていたのだ。同社のニュースルームは1332人のスタッフを抱えているが,そのうちの7,5%の100人が年内にカットされる。
米新聞社の経営は年々厳しさを増している。収益の大半を占める広告事業の落ち込みが止まりそうもない。昨年は業界全体で広告売上が前年比7.5%も減った。NYTも4.5%減である。さらに今年も,昨年と同じように,新聞広告の状況は悪いとNYTの経営者が見ている。
またNYTにとって気がかりなのは,マードックのWall Street Journal(WSJ)がNYTに挑戦状を突きつけていることだ。編集方針を変えてまでNYTの市場を一気に侵食しようとしている。
WSJのニュースルームスタッフは750人。Los Angeles Timesのニュースルームスタッフは以前の1200人から900人にスリム化した。 Washington Postもピーク時の900人から今は800人に。となるとNYTの現在の1332人は多すぎるということか。
このような内容の記事をNYTimesの記者自身が冷静に報道している。こんなことは当たり前かもしれないが,なぜか感心してしまう。
◇参考
・Tribune Co. to cut staff by about 2%(Los Angeles Times)
・New York Times Plans to Cut 100 Newsroom Jobs (NYTimes.com)
・New York Times Cutting 100 Newsroom Jobs; 7.5 Percent Of Total(paidContent.com)
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