この流れを変えるために,世界新聞協会(WAN:World Association of Newspapers)はACAP(the Automated Content Access Protocol)の普及を推し進めている。パブリッシャーサイトの情報を検索エンジン側が収集してよいかどうかを,ACAPできめ細かく指定できるためだ。
ACAPの実施にはパブリッシャーと検索エンジンの両側が対応する必要があるが,今のところGoogleなどの検索エンジン側はACAPを積極的に採用しようとしていない。一方のパブリッシャー側の新聞社はこぞって採用に向かうのではと思っていたのだが,どうもこちらまでも腰が重そう。
ACAPのメンバーには,News International, Newspaper Association of America, Reuters, Fairfax Business Media, European Newspaper Publishers Association そして Associated Press が名を連ねている。英国でのACAPの採用は,昨年11月にTimesonlineが一早く着手し,Independent.co.uk が続いたが,その後ほとんどの英新聞社は採用に動いていない。
ACAPについては,多くの問題点(The bloody terrible points )が指摘されており,アグリゲーター(検索エンジンなど)が渋るのは理解できる。だが,パブリッシャー側の新聞社までがあまり動いていないとなると,ACAPの普及はかなり難しそう。新聞社が足並みを揃えてGoogleに対抗していこうとすることは,今さら無理なのかも。
◇参考
・世界新聞協会 vs グーグル,検索制御の主導権争いが再熱(メディア・パブ)
・Most UK online newspaper publishers not using ACAP(Journalism.co.uk)
・ Timesonline becomes first publisher to implement ACAP(Journalism.co.uk)
・Automated Content Access Protocol (ACAP)( the lazarus corporation)