International Federation of the Periodical Press (FIPP)会長のDon Kummerfeld氏は,世界の雑誌はオンラインメディアに活路を見いだしたと,先週開かれたIfra/WAN/FIPPの国際会議で威勢良く演説した。 世界70ヵ国以上の数百種の雑誌を対象に調べたところ,54%の雑誌がオンライン部門で黒字化を果たしたという。2003年の36%から大幅に伸びたことになる。2年後には間違いなく,70%の雑誌がオンライン部門で利益を生み出すはずと自信満々だ。急成長するオンライン広告が黒字化を導くとのことだ。
ほんとうに明るい未来が待ち受けてくれるのだろうか。確かに,新聞社もそうだが,オンライン部門は売上高を増やしている。だが,プリント部門の落ち込み分をオンライン部門で埋め合わせすることは,現実には厳しい。今のやり方では,永遠に来ないかも。またオンラインメディアへの広告も,旧来型メディア企業に流れる分は必ずしも多くない。検索エンジンやコンテンツアグリゲーターなどのサイトに,奪われることを覚悟しなければならない。メディアそのものの在り方を抜本的に見直さなければ。
◇参考
・Magazines Upbeat About Their Online Properties(Pointer Online)