
New York Timesはこのほど,“TimesMachine”と称するオンライン・タイムマシン・サービスを始めた。現在は宅配新聞の定期購読者のみが利用できる。つまり新聞販促のためのサービスである。
NYTは昨秋から,1851年以降の全記事を収めたデジタル・アーカイブ・サービスを始ている。今回のTimesMachineそのうちの1851年9月18日から1922年12月30日までの70年間の記事が対象となっている。以下のインターフェースで特定の年月日を指定すると,当日の新聞がPDFファイルとして閲覧できる。

TimesMachineにアクセスすれば、サンプルとして,第一次大戦終了を報じる1918年11月11日の新聞やリンカーン大統領暗殺を報じる1865年4月15日の新聞など,異なる日にちの記事6種類を読むことができる。以下は,第一次大戦終了のニュース記事である。

ここで注目したいのは,PDF化された記事はイメージファイルだけではなくて,テキスト化もされていることだ。上の例のように,イメージ記事上をカーソルで指示すると(青く指定される),その部分のテキストがポップアップで表示される。古い記事だと小さな級数の文字などは読めないことがあるのだが,TimesMachineではテキスト文字でしっかりと読むことができる。これはすばらしい! だが,“TimesMachine is currently available only to home delivery subscribers of The New York Times”なので,残念ながらサンプル記事以外は利用できない。
ただしこれまでのデジタル・アーカイブ・サービスだと,特定トピックの記事が無料で読める場合がある。タイタニック号沈没の記事や,リンカーン暗殺の記事などは,NYtimesの検索エンジン経由で閲読できる。暗殺された1865年に限定して “president lincoln”で検索をかけると,499本の記事が結果として出てきた。いずれもイメージのPDFだが,無料で読めた。以下は,その中の記事の一部である。

◇参考
・The New York Times Archives + Amazon Web Services = TimesMachine(Open - Code - New York Times Blog)
・New York Times announces Times Machine(Scobleizer — Tech geek blogger)
・NYTのアーカイブ開放,新聞社サイトが新局面に(メディア・パブ)
・充実する米英新聞社サイトのアーカイブサービス,200年前の記事も検索対象に(メディア・パブ)
NYT announces Times Machine
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