先週末、米Washington Postは,“Mashup Center”を立ち上げた。新聞社や出版社,TV局など旧来型メディア企業も,Web2.0のバスに乗り遅れまいと動き始めたのだろうか。
Mashup(マッシュアップ)環境を提供する旧来型メディア企業としては,Washington Postが1番手ではない。英BBCが半年近く前から一部のニュースコンテンツなどを公開し,開発業者や消費者にBBCコンテンツを利用したサービスとかアプリケーションの開発を促してきた。BBCの公開コンテンツと外部のコンテンツを組み合わせて,より価値の高いサービスが生まれてくることを期待する。これは,Backstageと称する実験的な試みで,すでにアプリケーションが出始めている。
その中で,話題を振りまいているアプリケーションに,Google Mapsをべースにした(dynamite)サービスがある。位置情報と関連づけた複数のデータを組み合わている。対象としたデータは次のように多彩だ(実験なので仕方ないが,残念ながら応答性が悪い)。
BBC Travel+ WeatherPixie + Pocket GPS world + Geobloggers + GeoURL + Yahoo News+weather.com, +Flickr
このほかGoogle UK TVMap など,マッシュアップしたアプリケーションが幾つか生まれており,Backstage Blog に報告されている。またそのBackstageの意見交換会が年末の12月12日に開かれる。Backstageで公開されているフィードやAPIはこちらへ。サーチAPIもまもなく公開される。公開中のフィードやAPIの説明ページには,他社が公開しているフィードやAPIも参考として紹介。オープン性に好感が持てる。
ところで,BBCやWashington Postのようなメディアが,貴重な資産であるコンテンツやデータを公開して,はたして御利益が得られるのだろうか。コンテンツの保護ではなくて,コンテンツの公開に踏み切って,大丈夫だろうか。公開コンテンツを再利用したアプリケーションが外部の力により数多く出現すれば,メディアのコンテンツがより多くネット上で露出されるだろう。被リンク数も増え,SEO対策にもなるだろう。その結果,メディアサイトのページビューが増加するはずだ。その効果がいかに。
一方,マッシュアップの先輩であるGoogleやAmazonは,APIを介してデータベースを公開しているが,集客効果だけではなくて,コマースビジネスや広告ビジネスに直結するうま味も享受している。膨大なマーケッティングデータも収集できる。クリティカルマスをクリアしてビジネス展開しているGoogleやAmazonは,マッシュアップサービスでも彼らのデータが主役となるうる。だが,メディア企業のデータはヘタすると,組み合わせ相手のデータの脇役に終わる心配もある。メディア企業にとって,Web2.0はバラ色の世界とならないかも。
◇参考
・英BBCの新たな挑戦,RSSやポッドキャストやネット放送に
・Web2.0時代の新聞社へ,米Washington Postが“Post Remix”を開始
・Google AdWords Uses Maps for Customized Targeting(Marketing VOX)
2005年11月29日
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