Facebookは前々からくすぶり続けている火種を抱えている。プライバシー問題である。同社は、試行錯誤的に個人情報を取り扱ってきているのだが、最近になってユーザーからの不満が一段と高まっているとか。
ITセキュリティー対策会社のSophosが最近、1588人のFacebookユーザーを対象に調査を実施した結果によると、以下のように回答者の60%が、プライバシー問題でFacebookを退会する可能性があるという。セキュリティー会社の調査なので、バイアスがかかっているかもしれないが、Facebookの個人情報の扱いについて、不安視しするユーザーが増えてきているのだろう。
WSJ.comやTimeなどの主要メディアでも、FacebookなどのSNSで起こっているプライバシー問題を取り上げている。WSJ.comによると、Facebookは広告主に、ユーザー名などの個人が特定できる情報を送っていたという。広告をクリックしたユーザーの名前やID番号が広告会社に渡るため、そのユーザーの個人情報満載のプロフィールページにアクセスできることになる。WSJはこの件についてFacebookやMySpaceに問い合わせたところ、すぐに両社は変更に動いたようだ。Facebookは5月20日にコンピューターコードを書き換えたという。
FacebookやGoogle、それにTwitterの新しいサービスは喝采を浴びる一方で、プライバシーを侵害していると非難の声が広がっている。そこでFacebookはこの2〜3週間、カリフォルニア州、ワシントンDC、それに世界中で、消費者や専門家の声に耳を傾け、プライバシーコントロールを見直してきたというのだが・・・。
◇参考
・60% of Facebook users consider quitting over privacy(Sophos)
・Facebook, MySpace Confront Privacy Loophole:UPDATE:米フェースブックとマイスペース、顧客の個人情報を広告会社に送信(WSJ.com)
・How Facebook Is Redefining Privacy(Time)
・Will Privacy Prompt 60 Percent of Facebook’s Friends to Disappear?(Time)
・米フェースブックにプライバシー懸念、一部に退会の動きも(CNN)
・Facebook Prepares To Announce 500 Million Users(All Facebook)
・Facebook users revolt against Mark Zuckerberg over privacy(Guardian)
・Facebook to simplify privacy controls(AFP、smh.com.au)