Twitterは人気が高そうだけど、事業性の点から見ると、いま一つ実態が見えてこない。
2年ほど前から、Robert Scoble やJason Calacanis などのカリスマブロガーがTwitter中毒にかかり、一気にギークやマニアックな人たちに広まっていった。今でも、米国のテクノロジー系ニュースサイトでは相変わらずTwitterを取り上げた記事がやたらに多い。確かに、Twitterにはまった信者が急増している。
以下は、Hitwiseが調べたサイト訪問者数シェア(週間)である。最近になってトラフィックの増え方が加速化している。
comScoreの調査でも、月間ユニークビジター数が2008年の1年間で1362%増と爆発的な伸びを示した。米国での月間ユニークビジター数は 260万人である。ニュースで盛んに取り上げられる割には、意外と少ないようにも思えるのだが、ユーザーの熱量が高いのだろう。
ちょうど,Pew(the Pew Internet & American Life Project)がTwitterなどのミニブログをテーマにしたレポートを発表していた。2008年11月-12月に2253人を対象に電話調査した結果では、米国の大人のインターネットユーザーの11%がTwitter(あるいは同様のミニブログ)を利用している。08年5月が6%であったので、やっぱり急成長している。インターネットユーザーの11%となれば、comScore調査の260万人は少なすぎるかも。ただしPewの調査では、Twitter以外のミニブログサービスも含まれているようだが。
Pewの調査で興味深い点を紹介する。Twitteユーザーは、一般のインターネットユーザーに比べて、若いユーザーが多いとの結果が出た。
(ソース:PEW)
Twitterのユーザーは若年層が多く、ユーザー年齢の中央値は31歳である。でもFacebookの26歳やMySpaceの27歳に比べると少しだけ高い。またTwitterは都市ユーザーが多いのが特徴。次のグラフのように、Twitterユーザーは一般のインターネットユーザーよりも、新聞(ニュース)をオンラインやモバイル端末で読むことが多いようだ。つまり新聞紙を読む人が一般のインターネットユーザーよりも少ない。
(ソース:PEW)
Twitterには熱烈なファンが多いが、未だにビジネスモデルが確立していない。そこで支持者が、たとえば企業アカウントを有料化せよとかと、救済提案をTwitterに投げかける。有名なブロガーやメディアまでも、サービス停止になっては困るからか、あれこれと口出しをする。そこで,Twitterは公式ブログで、以下のように答えた。
"Nothing To Report Just Yet"(今は何もお知らせすることはない)としながらも、年内にはマネタイズする仕掛けをやると明言。でも、
However, it's important to note that whatever we come up with, Twitter will remain free to use by everyone―individuals, companies, celebrities, etc.
と利用料金は誰からも徴収しないと伝えているのだが・・・
◇参考
・
Twitterpated: Mobile Americans Increasingly Take to Tweeting(PewResearchCenter Publications)
・
Business Models Are Overrated! Twitter Raises Another $35 Million(All Things Digital)
・
Top Twitter celebrities(CBCNews.ca)
・
Twitter catches up to Digg(Hitwise)
・
Nothing To Report Just Yet(Twitter Blog)