YouTubeを先頭にVideo Sharing Website(ビデオ共有サイト)の勢いはすさまじい。ポータルサイトや新興ベンチャー企業から,ビデオ共有サイトの開設ラッシュが続いている。
こういう時期になると,どこかが横並びの比較表を出してくれる。米Light Reading がその要望に応えてくれた。役に立つ評価比較表をまとめてくれている。他社のトラフィックランキングも紹介されているので,とても便利である。
Light Readingは,各サイトの評価スコアをはじいた。次のような3種類の評価ポイントについて,次のようにスコアを配分した。
・Ease of use.(スコア: 30)
・File size, storage limitations. (スコア: 30)
・"Other stuff" including format flexibility, editing capabilities, distribution networks, and privacy options. (スコア: 40)
100点満点による総合スコアのランキングは,
video sharing siteランキング表でどうぞ。まな板の上に乗せられたのは45サイト。各サイトにコメントが付けられているので役に立つ。参考までにトップ10のサイトを載せておく。
Light Readingの評価ランキング,トップ10 1)
Blip.tv 2)
VideoEgg 3)
Dailymotion 4) YouTube
5) Veoh
6) Google Video
7) Grouper
8) Jumpcut
9) AOL
10) Eyespot
MySpaceは19位で,iFilemは30位,Yahoo Videoは35位と,評価は低い。使い勝手やファイルサイズやビデオ編集機能などが劣っていると見られている。
だが,そうした評価と,サイトの人気とは必ずしも一致しない。次は,そのトップ10について,Nielsenが測定したユニークオーディエンス数と一人当たりの利用時間である。やっぱり,YouTubeはずば抜けている。一人当たりの利用時間でも桁違いに長い。
ユニークオーディエンス数と一人当たりの利用時間:U.S. Home and Work Audience, July 2006)
Site (Unique Audience, Time Spent Per Person (hh:mm:ss))
1 Blip.tv( **, **)
2 VideoEgg(**, **)
3 Dailymotion ( 515,000 , 0:06:25 )
4 YouTube (30,541,000, 0:26:07)
5 Veoh( 1,011,000, 0:03:21)
6 Google Video (9,348,000, 0:06:16 )
7 Grouper( 630,000, 0:02:06 )
8 Jumpcut (**, ** )
9 AOL( ** , ** )
10 Eyespot( ** , ** )
(ソース:Nielsen//NetRatings)
次は,Hitwiseのデータによる,Visit数のランキングである。
米国市場におけるVisit数のシェアTop US Online Video Sites, Week Ending August 5, 2006
1 YouTube (47.70%)
2 MySpace Videos(24.81% )
3 Yahoo! Video Search ( 6.85% )
4 MSN Video Search( 6.14% )
5 Google Video (4.52% )
6 AOL Media ( 4.37%
7 iFilm (1.74% )
8 MetaCafe ( 1.53%)
9 vMix ( 0.45%)
10 Daily Motion ( 0.37%)
(ソース:Hitwise)
英国市場におけるVisit数のシェアTop UK Online Video Sites, Week Ending August 5, 2006
1 YouTube (65.04% )
2 Google Video (7.73%)
3 MySpace Videos (7.40% )
(ソース:Hitwise)
ビデオ共有サイトの激戦区米国で,YouTubeのVisit数シェアが約50%となっている。興味深いのは,英国市場でYouTubeが何と65%も占めていることだ。これで驚いてはいけないかも。ひょっとしたら日本市場では英国以上にYouTubeのシェアが高いのでは。
Light Readingは,他の項目でもサイトの比較をしている。
Video Site Cheat Sheetや
Video Site Cheat Sheet II の表では,次の項目で比べている
・Video editing capabilities
・File size limit
・How much it costs
・Whether videos can be kept private
・Whether a software download is necessary
大雑把に見ていくだけでも,ビデオ共有サイトの流れを把握できる。話が変わるが,新聞ではVideo Sharing Websiteのことを動画(ビデオ)投稿サイトと言い出している。米国ではビデオを共有するソーシャルネットワークとして位置づけているようだが,日本では投稿サイトのイメージが強いのかも。
◇参考
・
Top Ten Video Sharing Websites(Light Reading)
・
日本の視聴者数でYouTubeがGyaOを上回った?,やっぱり本当だと納得した日(メディア・パブ)