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2010年02月25日

iPadがiPhoneをしのぐ人気,初出荷前の購入希望調査より

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 新発売のiPadを手に入れるのは,iPhoneのとき以上に大変そうだ(Business Journalの記事より)。iPadの発売があと1ヶ月近くに迫ってきたが,購入希望者が殺到することになりそう。

 市場調査会社RBCとChangeWave Researchが調べた結果によると,3200人に尋ねたところ13%の人がiPadを購入したいと答えた。3年前に初代iPhoneに対して同じ調査を実施したときは,9%の人がiPhoneの購入を希望していた。

 過熱してきたiPad人気に,米国でiPadの事前予約が今日25日から始まるとのうわさが飛び交っいる。入手が難しくなると言われると,よけい欲しくなってしまうのだが・・。


◇参考
・IPad's pre-release demand seen higher than iPhone's(Business Journal)
・Apple tablet announcement: ipad pre order to exceed expectations(Khabrein)
・Pre Order IPad ( Apple Tablet) Available From 25 February(soft sailor)

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posted by 田中善一郎 at 07:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 市場
2010年02月11日

中国でブロックされたはずのTwitter,海外サービス部門の人気投票でトップに

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ChinaCmode.jpg


 中国でも,TwitterやFacebook,それにGoogleが提供する各種サービスに熱中するネットユーザーが少なくないようだ。

 今年初めて実施されたChinaMode Awards 2009によると,中国において最も認知された国際的なネットサービスはTwitterであった。Twitterは中国からたびたびアクセスできないとされているが,実際にはかなり利用されているようである。1月中旬開催のシンポジウム「ネットが変える中国,ネットで変わる日中関係」(北海道大学主催)に参加していた中国のネット関係者も,中国の国内からでTwitterを使っている人が多いと話していた。

 ChinaMode Awards 2009は今年初めて設けられた賞で,OpenWeb.Asia Workgroupが発起者となり,中国で影響力のある技術系ブロガー14人によって運用されている。7分野に各10件を専門家によってノミネートし,2010年11日から25日までの2週間にわたって一般投票を実施した。12万1446人が投票した。

 その投票結果は次の通りである。

*7分野の投票結果(上位3件)
・Best Internet Applications:
Taobao, Google, Baidu;

・Best User-Experience Applications:
Google Chinese search service, Sogou Pinyin Chinese Input Method, Alipay;

・Most Promising Applications:
Google Music, Sina Microblogging, Douban FM;

・Best Mobile Applications:
Mobile QQ, UCWeb, Fetion;

・Best Overseas Internet Applications:
Twitter, GMail, Youtube

・Tech Person of the Year:
Kaifu Lee, Han Han

・Best BBS/Online Forum:
Tianya.cn, Baidu Tieba, Mop

 
 Best Internet Applications部門では,ネットオークションのTaobao(淘宝)がトップであるが,2位にはGoogleが選ばれ,Baidu(百度)はその後ろに付いていた。またBest User-Experience Applications部門では中国市場からの撤退が議論されたいるGoogle Chinese search serviceがトップに選ばれた。

 Best Overseas Internet Applications部門では,以下のように米国産アプリケーションのオンパレードである。中国でも,マイクロブログ(ミニブログ)や動画共有サービスの人気が高いのは間違いない。

ChinaMode2009.jpg

Twitter (20.68%),
YouTube (17.75%),
Gmail (17.16%),
Google Reader (11.09%),
Facebook (9.49%),
Google Wave (8.58%),
Wikipedia (8.08%),
Flickr (3.08%),
Amazon (2.16%),
Dropbox (1.95%).



◇参考
・Announcing ChinaMode Winners(China Web Radar)
・2009 ChinaMode Report (Part I) – Twitter Voted Most Recognized International Service in China(MOBINODE)
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posted by 田中善一郎 at 15:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | 市場
2010年01月21日

加熱する仮想グッズ市場, 昨年は関連企業87社への投資総額が約14億ドルに

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 バーチャルグッズ(仮想アイテム)市場が活気づいている。

 米国のバーチャルグッズ関連企業87社に,2009年は13.8億ドルも投資がなされた。34社に4.1億ドルの投資であった2008年に比べ,09年の投資規模は約3倍に膨れあがっている。また昨年の四半期別の投資額を見ると,第4四半期だけで投資額が9.45億ドルにもなった(データいずれもはEngage Digital MediaのThe 2009 Virtual Goods Investment Reportより)

VirtualGoodsTotal.jpg

 バーチャルグッズ関連企業とは,ゲーム開発,バーチャルマネー,決済サービス,ソーシャルネットワークなどのベンチャー企業である。以下に,09年第4四半期のおける投資先企業の一覧を掲げておく。第1〜第3四半期の表はこちらを参照。

VirtualGoodsQ4Unvestments.jpg

 昨年の投資で目立ったものを見ていこう。単独の投資で最大のものは,Electronic Artsがソーシャルゲーム開発のPlayfishを3億ドルで買収したこと。買収では, 中国のKongZhonが同じ中国のDachengを8000万ドルで獲得したことも見逃せない。またロシアのDigital Sky TechnologiesがFacebookに2億ドルを,Zyngaに1.8億ドルを出資したのも話題になった。Facebookはバーチャルショップで7500万ドルを売上げているが,2010年には同社の仮想貨幣プラットフォームを利用してバーチャルグッズ売上げに弾みをつけようとしている。

◇参考
・2009 Virtual Goods Investment Report(EngageDigitalMedia)
・Research: $1.38 Billion Invested in 87 Virtual Goods-Related Companies Worldwide in 2009(Virtual Goods News)
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posted by 田中善一郎 at 15:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | 市場
2010年01月17日

ネット人口が3億8400万人へと急成長する中国市場で,グーグルの検索シェアが拡大していたが・・・

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 中国のインターネット人口が勢いよく伸び続けている。China Internet Network Information Center (CNNIC)によると,2009年末にインターネットユーザー数が3億8400万人に達した。伸び率が少し鈍化していると言っても,インターネットユーザー数がこの1年間で28.9%も増えたのである。

ChinaInternetUser.jpg

 また昨年から3Gケータイが本格的に始まったこともあって,モバイルインターネットの利用にも拍車がかかっている。2009年の1年間だけで1億2000万人も増え,モバイル・インターネット・ユーザー数の総計が2億3300万人に膨れ上がった。ただし中国の場合は,モバイル・インターネット・ユーザーのほとんどは,パソコンからもインターネットでアクセスしており,ケータイからしか利用していない割合は8%と少ない。

 ともかく中国では,PCに加えてモバイル端末からも,インターネットを利用する人が急増しているのだ。巨大な中国インターネット市場がまだまだ高成長しようとしているのだから,米国の有力ネット企業がこぞって中国市場に注力するのは当然である。Googleも中国の検索市場で,地元企業Baiduと激しくつばぜり合いを演じていた。StatCounterの調査データによると,最近では以下のグラフや表のように,グーグルがシェアを拡大させていた。特にモバイル検索では85%強のシェアを誇っていた。ほんとうに,Googleが中国市場から撤退するのだろうか・・・。


●中国のPC検索市場のシェア
GoogleBaiduChina.jpg

●中国のモバイル検索市場のシェア
GoogleBaiduMovileSearch.jpg

BaiduvsGoogleinChina.jpg
(ソース:StatCounter)


◇参考
・Internet users hit 384 million(China Daily)
・China, Where U.S. Internet Companies Often Fail(NYTimes.com)

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posted by 田中善一郎 at 14:11 | Comment(2) | TrackBack(0) | 市場
2009年12月27日

中国市場のSNSとソーシャルゲームの現況をまとめたレポート

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 中国のSNS市場はまさに戦国時代。その上で展開されるソーシャルゲームも百花繚乱。

 その中国の人気SNSからトップ4と,ソーシャルゲームからトップ10について分析したレポートがBloggerInsight.comから販売されている。フルレポートの価格は490ドル(年内割引)とのことだが,無料のプレビューも公開中である。

 ここではそのプレビューから,レポートのさわりを紹介する。トップ4のSNSとしては,Qzone, Kaixin001, Renren, 51.comの4サービスを選んでいる。

ChinaSNStop4.jpg 
(MAU = monthly active users)

 トップQzoneのトラフィックは484m MAUを誇るQQ Messengerからのもの。以下に登録アカウントが100万以上のSNSを掲げる。

SNSinChina.jpg
(Notes: QQ figures are for QQ Messenger, not Qzone. Xiaonei was renamed Renren.)

 青色の背景の米国勢は,Facebookがブロックされたこともあって,低迷している。ユーザーのほとんどは複数のSNSを利用しており,一人当たり平均して2.78のSNSに会員登録している。またSNSユーザーの53%が20-29歳となっている。中国のインターネットユーザーの23%が20-29歳であることから見ても,いかにSNSが若年層に浸透しているかがわかる。中国のSNSユーザーがSNSを利用する理由としては, 42%が “killing time”で27% が“playing games”とのことだ。


 さて,そのSNSでの“playing games”となると,ソーシャルゲームの人気がうなぎ上りとなっている。このレポートでは,中国の人気ソーシャルゲームのトップ10を次のように選んでいる。

ChinaSocialGameTop10.jpg


 ナンバー1のHappy Farmは今はやりの農耕ゲーム。DAU(daily active users)が2700万人。毎日,2700万人がログインしてバーチャル農場で遊んでいるのである。FacebookのFarmVilleのDAUが2800万人なので,ほぼHappy Farmは肩を並べる。中国のソーシャルゲームの大半は,Facebookで人気の出たゲームをまねたものがベースで,いろいろと手を加えた形で提供されている。この農耕ゲームも,先のトップ4のSNSをはじめ多くのSNSで利用されているわけだ。

 中国のソーシャルゲームはFacebookの人気ゲームのコピーが幅を利かしているわけだが,中国政府が暴力や犯罪、ポルノがらみのゲームを厳しく禁止し始めており,マフィアゲームの中国上陸は不可能。またゲームの中でも,盗んだりする行為も許されないそうな。で,コピーも厳しく禁止するのかな?。



◇参考
・Social Media's Influence Grows Across China(marketing-interactive.com)
・Top 10 Chinese Social Network Games; BloggerInsight Report Provides Good Insights Into China’s SNS Market(Digital East Asia)
・中国でも「SNS+ゲーム」が満開する兆し(メディア・パブ)
・The year it exploded: 10 hottest Chinese social games of 2009(GamesBeat)
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posted by 田中善一郎 at 11:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | 市場
2009年12月22日

Firefox3.5が世界で最も人気の高いブラウザーに

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 Firefox3.5が世界で最も利用されているブラウザーになった。これはStatCounter Global Statisticsの最新データ(2009年12月)の結果である。以下のように今月に入って,Firefox3.5がIE7.0を追い抜いた。

Source: StatCounter Global Stats - Browser Version Market Share



 これはバージョン別のブラウザーの比較である。IE7.0に代わってIE8.0が急伸しており,来月にもIE8.0がトップに躍り出るかもしれない。米国市場では,IE8.0がトップになっている。

 トレンドとしては,Firefoxが伸び続け,IEのシェアが減り続けているのは確かなようだ。ただし,すべてのバージョンを加えたブランド別のシェアを見ると,以下のようにIEが首位を走っている。

BrowserStatCounter0912.jpg

 世界の州別のシェアを比較すると,アジアではIEが強く,欧州ではFirefoxの人気が高い。来年にも欧州では,FirefoxがIEを追い抜くかもしれない。


BrawsersShareStatCounter0912.jpg
ソース: StatCounter Global Stats - Browser Version Market Share


追記:
読者からのご指摘がありましたが,12月データでは,以下のようにまだIE7.0がトップになっていました。12月のある週間からFirefox3.5がトップになったようです。
DEC2009ieFirefox.jpg

◇参考
・StatCounter Global Stats Top8 Brower Versions from Jun to Dec09(StatCounter)
・Firefox 3.5 is Now the World’s Most Popular Browser(The Next Web Blogs)

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posted by 田中善一郎 at 07:59 | Comment(1) | TrackBack(0) | 市場
2009年10月31日

アジアのバーチャルグッズ市場,米国の7倍の約70億ドル規模に

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 アジアのバーチャルグッズの売上が,今年は70億ドルくらいになりそうだ。

 +8*(Plus Eight Star)のCEOであるBenjamin Joffeが Virtual Goods Summitでアジアのソーシャルネットワーキングの現況を講演し、その中でアジアのソーシャルグッズ市場が70億ドルに達すると語った。2009年の米国市場が10億ドルと予測されているから,アジア市場はその7倍規模となる。

VirtualGoodsAsia7Billion.jpg
(+8*CEOのBenjamin Joffeのプレゼン資料より)

 
 Benjamin Joffe氏がVirtual Goods Summitで使ったプレゼン資料が公開されていたので,以下に貼り付けておく。


Virtual Goods in Asia
View more documents from Benjamin Joffe.


 日本,中国,韓国のSNS/バーチャルグッズ/バーチャルゲームの現状を比較しながら紹介している。

 このプレゼンでおもしろかったのは,ソーシャル系ネットの市場規模が市場名の呼び方で次のように変わること。

売上高規模
Virtual Worlds :0.1億ドル×
Social Networks :1億ドル×
Online Games  :10億ドル×

 Second LifeのようなVirtual Worldsは,0.1億ドルを単位とし規模の市場。FacebookやMySpaceのようなSocial Networksは,1億ドルを単位とする市場規模。おもに広告収入に頼っているため,巨大なユーザー数の割に売上規模が大きくなっていない。Online Gameはソーシャルグッズの売上が膨らんでおり,10億ドルを単位とする市場規模に拡大している。

 アジアのソーシャル系サイトは,Online Gamesサービスに注力し高い収益性を実現している。そこで最近ではFacebookもバーチャルグッズやソーシャルゲームに力を入れ始めている。

 ビジネスモデルも,次の四つの波で説明している。

ビジネスモデル
・第1の波:Packaged Software
・第2の波:Online + Subscriptions
・第3の波:Virtual Goods
・第4の波:Social Game

 これから向かう先は,ソーシャルゲーム市場と言いたいのだろう。+8*(Plus Eight Star)はこれまでも日本,中国,韓国のモバイル/インターネット市場を調査しており,アジア市場に関心のある世界中の企業を顧客としたコンサルティングを行ってきた。ソーシャルゲームが大きく開花しているのはアジアなので,これからも同社の調査やコンサルをどうぞと言うことか



◇参考
・Asian virtual goods market is seven times bigger than U.S.(VentureBeat)
・China’s growing addiction: online farming games(VentureBeat)
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posted by 田中善一郎 at 18:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | 市場
2009年10月30日

有望スタートアップ企業の価値はどれくらいか

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 景気の底入れ感もあって,ネットベンチャーも元気を戻してきた。

 そのネット分野のスタートアップ企業のバリュエーションをはじき出し,その企業価値ランキングをSilicon Alley Insiderが提供してきている。その最新版SAI 50+: The Most Valuable Internet Startupsが発表された。60社近い有望なスタートアップ企業がリストアップされているが,トップ20を以下に掲げておく。参考までに1年半前のランキングも合わせて載せておく。

 やはり現在は,FacebookとTwitterが台風の目。オープンなプラットフォーム向けのサービスやシステムを提供するスタートアップ企業が急増している。

SAI50+091028.jpg

 1年半前にトップのFacebookのバリュエーションが90億ドルと異常に高く評価されていたのは,07年にMicrosoftがFacebookに出資したときに150億ドルの価値があると見なされていたため。

 この1年半の間で,評価のランキングを高めた勝ち組と,落とした負け組を,Silicon Alley Insider次のように振り分けている。

勝ち組:
NewEgg(4位)
GoDaddy (9位)
DemandMedia(10位)
Quinstreet(11位)
Zynga(12位)
Twitter(15位)

負け組:(落下したランク数)
Habbo -9
Kayak -8
Linden Lab -10
Ning -12
Efficient Frontier -8
Glam Media($360 million) -13
RockYou ($280 million)  -18


 日本でも展開している注目のGlam Mediaは,バナー広告の不振でバリュエーションを落としている。だが,全体にはネット系スタートアップ企業のバリュエーションが高まりつつある。


◇参考
・The SAI 50+: World's Most Valuable Internet Startups(Silicon Alley Insider)
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posted by 田中善一郎 at 08:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | 市場
2009年10月14日

ソーシャルゲーム開発のZynga,爆発的な伸びが「どうにもとまらない」

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 ソーシャルゲーム・デベロッパーのZyngaの伸びがすさまじい。同社が開発したソーシャルゲームの月間アクティブユーザー数が,6週間前に1億人を超えたばかりなのに,昨日は1億5000万人を大きくクリアしている。

SocialGameTopDevelopers0910.jpg


 このZyngaの爆発的な勢いを見せつけたのが,レストラン経営ゲームのCafé Worldである。10日ほど前にFacebook上でサービスを開始したばかりのソーシャルゲームであるが,1週間ほどで1000万人が登録し、先ほど(日本時間の14日9時)FacebookのCafé Worldページを覗くと,アクティブユーザー数が15,875,687人に達していた。10日間ほどで1500万以上のユーザーを獲得するとは・・・。

CafeWorldZynga.jpg



 ともかくこの数カ月の間で,FacebookやTwitterのようなソーシャル系サービスによって,ネット口コミの伝播がリアルタイム化し伝播規模も急拡大している。これからは,Café Worldのようなロケット発射現象が頻発しそうだ。

 Zyngaのこの勢いだと,PlayfishやRockYou!をさらに引き離し,独走態勢に入っていくかもしれない。以下は,同社の人気ソーシャルゲームのトップ10である。


Zynga091013.jpg

 トップのFirmVilleの人気は衰えない。毎日,2000万人以上の人が興じており,月間にすると5800万人が遊んでいる。Café Worldに続く新作ゲームをすでに仕込中である。その一つが水族館系ゲーム “FishVille” である。ロケット発射させたいのだろう。


 これだけ勢いよく成長しているZyngaだけに,IPO化の噂が絶えないし,一方で世界最大規模のゲームソフト会社EAがZynga買収に動き始めているという話も盛り上がっている。


◇参考
・Café World Hits 10M, Easily Takes #1 Spot on This Week’s Top 20 Games
・Is EA Going to Buy Zynga or Playfish in Social Gaming Bid?(Inside Social Game)
・Zynga To IPO Before Thanksgiving?(Sillicon Allay Insider)
・Zynga Trademarks FishVille ― Get Ready for a Big Aquarium Game(Inside Social Game)
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posted by 田中善一郎 at 11:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | 市場
2009年08月26日

不況でも,急成長しているWebサイトとは

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 大不況なんかどこ吹く風。勢いよく成長しているサイトが少なくない。その代表例が,FacebookとTwitterである。それ以外にも元気なサイトが結構多い。

 comScoreがいつものように,米国のWebサイトのユニークビジター数ランキングTop50(09年7月版)を発表した。このランキングでは50位のWebサイトでも,米国内だけで1990万人の月間ユニークビジターがアクセスしている。かなり成熟したサイトが多いはず。でも,まだまだ伸び続けているサイトも見かける。そのような元気なサイトを探してみた。

 まず,トップ10のサイトから。09年7月と08年7月のユニークビジター数を並べて掲載した。

comScoreRanking0907.jpg

 Facebookがトップ5に急浮上したのは別格としても,Ask NetworkやAmazonそれにWikimedia(Wikipediaを含む)が,この1年間でユニークビジター数を大きく増やしてきたのはさすがだ。10位以下で成長著しいサイトもリストアップした。AppleやGlam(女性サイトのコンテンツ/アド・ネットワーク),それにCraigslist(クラシファイド)のような人気サイトが,評判通りユーザー数をぐんと増やしてきている。1年前まで姿を見せなかったが,この1年でトップ50の仲間入りしたサイトとしては,Twitter以外にはAnswer.comとBreak Mediaに注目したい。

 米国の有力サイトの特徴は,海外展開に力を入れていることだ。たとえばSNSのユニークビジター数も,北米市場では年間成長率が10%を切っているが,アジア,欧州,南米市場では20%から35%程度の高成長を示している。以下は,世界のユニークビジター数ランキング(comScoreの09年6月データ)である。米国の有力サイトがいかに海外市場に頼っているかがわかる。

 Facebookのユニークビジター数が3億4000万人となっている。会員数が2億5000万人であるが,会員以外のユーザーがアクセスしているためである。

WorldwideUniqueVisitorscomScore0906.jpg



◇参考
・comScore Media Metrix Ranks Top 50 U.S. Web Properties for July 2009(comScore,プレスリリース)
・Facebook Is Now the Fourth Largest Site In The World(TechCrunch)
・Social Networking Explodes Worldwide as Sites Increase their Focus on Cultural Relevance(comScore,プレスリリース)
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posted by 田中善一郎 at 10:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | 市場
2009年08月25日

地球上の生物180万種のオンライン・データベース,Wikipediaスタイルで着手

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 地球上の動植物180万種のオンライン・データーベースを作り上げるプロジェクトが始まった(Guardianより)。

 仕掛けたのは、米国の社会生物学者(sociobiologist)E. O. Wilson氏である。彼は2007年のTED(Technology Entertainment Design)賞の受賞者で,その時彼に夢をかなえる(make a wish)機会が与えられた。その夢が,地球上の生物の種のオンライン・データーベースを作ることであった。

  MacArthur Foundation と the Alfred P. Sloan Foundationから1250万ドルの資金支援を受け, Encyclopedia of Life を設立して,夢のプロジェクトがスタートした。だが,とてつもない規模の作業なので,完成の目標は2017年としている。そしてオンライン・データベースの作成には,市民参加型手法を採用した。つまりWikipediaスタイルで作り上げていく。誰もがテキスト,写真,動画を投稿できる。コンテンツは専門家がチェックする。

 滑り出しは順調だ。すでに生物15万種以上の投稿があり,250人の専門家と1200人の市民科学者が貢献している。このデータベースの作成過程を垣間見ることもできる。投稿写真は以下のように,写真共有サイトのFlickr(flickr:Encyclopedia of Life Images)で閲覧できる。


FlickrLifeImage.jpg

 また,現在の投稿者数と投稿写真数は次の通り。

Flickr Group Trackr graph

 国別ビジター数を調べたのだが,やはり日本からのアクセスは少ない。

 最後にこのプロジェクトの仕掛人E. O. Wilson氏が,TEDカンファレンスで「世界を変えるための1つの願い」を発表した時のビデオを貼っておく。




◇参考
・Wikipedia-style website to record every species on Earth(Guardian)
・Encyclopedia of Life to gather every species into a digital Noah's Ark(Guardian)
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posted by 田中善一郎 at 09:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | 市場
2009年07月16日

仮想空間人口が爆発,登録者数が38.6増の5億7900万人に

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 仮想空間のコンサルタントK Zeroによると,仮想空間サービスの登録者数が2009年第2四半期に世界で5億7900万人に達したという。前の四半期から38.6%も増えたとのことだ。

 同社は定期的に,世界の仮想空間サービスを対象に,年齢別の登録者数を調べており,Universe Chartを公開している。(ただし日本の仮想空間サービスが抜けているように思えるのだが)。各サービスの登録者全員が,そのサービスの平均年齢と同じとして表示している。たとえば,Second Lifeは登録者会員数が1900万人で平均年齢が33歳であるが,Chartでは1900万人全員が同じ33歳としている。そのUniverse Chartの中から,年齢層が10ー15歳グループを抜き出した図を以下に示す。


VurtualWorldsRegAccounts2009Q2.jpg
(ソース:KZero)

 各仮想世界サービスの全会員が同じ平均年齢とした場合の,年齢別登録者数分布は次のようになる。

VirtualWoirldRegisterdAccountsAverageAge.jpg

 これからも明らかなように,仮想空間サービスのユーザー層は若年,それも14歳以下の子供が中心となっている。日本でも比較的有名な,HabboとかClub Penguinも10代前半がメーンターゲットのようだ。平均年齢が25歳以上の仮想空間サービスとして目立つのはSecond Life(33歳)とUtherverse(32歳)くらいである。


 年齢グループ別にグラフ表示すれば次のようになる。


*仮想空間登録者数:2009年第2四半期(単位:100万)
VirtualWorldRegAccunts2009Q2AgeGroup.jpg
(ソース:KZero)

 こうした仮想空間サービスについていけないのだが,こうした機会にでも仮想空間なるサービスをちょこっと覗いておこう。ここでは,最近,急速に会員を増やしている,NicktropolisとStardoll にアクセスしてみた。トップページのスクリーンショットを掲げておく。NicktropolisはViacom傘下のサイトで会員数が860万人。平均年齢は12歳。子供向けのアバタ,チャット,ゲームなどのサービスを提供している。Stardollは会員数が3400万人で平均年齢が15歳のサイトで,着せ替え人形のネット版といったところか。



Nicktropolis.jpg


stardoll.jpg




◇参考
・579m Virtual World Registered Accounts(K Zero)
・Virtual Worlds Popularity Spikes(Virtual World News)
・Nielsen: Kids' online time leaps dramatically(Cnet News)
・Virtual Goods Make Up 85% Of Habbo Revenue, Ads And New Products To Grow(Virtual World News)



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posted by 田中善一郎 at 15:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 市場
2009年06月17日

バラ色の仮想空間市場,2015年まで年率23%の高度成長を予測

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 オンラインの仮想空間(Virtual World)市場の将来はバラ色のようだ。

 Strategy Analyticsの予測によると, 世界のソーシャル仮想空間市場は,2009年から2015年の間で何と23%という驚異的なCAGR(年平均成長率)で伸び続けるという。現実空間は大不況というのに,なんとも威勢の良い将来予告ではないか。アクティブユーザー数も2015年まで年率38%で急増するとか。現実の世界が面白くないので,仮想世界に逃避する人が増えるということか。オンラインゲームについていけない私はどうすればいいやら・・・。以下は,仮想空間住民(登録者数)の世代別分布である。

VvirtualWorld2015.jpg

 この仮想空間市場の主な収入源は次の三つとなる。

・Microtransactions
・Subscriptions
・Advertising/sponsorships. 

 この中で,売上の大半は,バーチャルアイテム販売などのマイクロトランザクション(Microtransactions)が占める。マイクロトランザクションの市場規模は,2008年で10億ドル規模であるが,2015年には173億ドルに膨れ上がる。仮想空間売上の86%はマイクロトランザクションが占めることになるという。

 ちなみに,この仮想空間市場を最も早く立ち上げたのが韓国である。3年前の2006年に,すでにマイクロトランザクションの年間売上が5億ドルに達していたという(Pearl Research’s 'Games Marketより)。
 


◇参考
・Virtual Worlds Forecast to Grow at 23% Through 2015(Strategy Analytics)
・Exclusive: How Microtransactions Rule Korea(Think Services)
・Download Microtransactions 2.0: Powering the Virtual Goods Economy(PLAYSPAN)


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2009年06月13日

Twitterの成功事例,デルがTwitterを使って300万ドル売り上げる

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 デル(Dell)がTwitterを活用して,300万ドルの売上を生みだした。Twitterによるマネタイズの成功事例と言えそうである。

 デルの公式ブログによると,同社はTwitterを活用して,デル・アウトレットを200万ドル以上も売りさばき,さらに新製品の販売にも成功したという。デル・アウトレットは,クーリングオフ期間中の開封済みの返品製品であるが,工場にて完全な動作検証を確認した“新装整備品”として売り出されている。

 同社は,デル・アウトレットに関する情報をリアルタイムに届けるために,Twitter(@DellOutlet)を2007年から利用している。Twitterによるバーゲン案内などを見たユーザーがDell.com/outletサイトにアクセスし,多くの人がアウトレット製品や新製品を購入したというのだ。そのTwitterのお陰で,これまで300万ドルの売上を達したと,公式ブログで語っている。以下は@DellOutletページである。

TwitterDellOutlet.jpg 


 Twitterの第1ブーム の2007年から,マーケッティングツールとしてTwitterを試したのは,さすがにデルである。アウトレット製品はディスカウントで売り出されるが,いつ売り出すかが前もって決められない場合が多い。返品の在庫が溜まると,メーカーとしては早く売りさばきたい。一方,バーゲン製品を漁っているユーザーは,とっておきのアウトレット製品情報をいち早く知りたい。まさに,リアルタイムの情報提供手段として,Twitterはピッタリなのかも。

  “Twerrific News―New Dell Deals Exclusive to Twitter”と言っているように,とっておきの新鮮情報をTwitterで提供するとなれば,そのTwitterアカウントにフォローする人が,以下のグラフのように急増するのもうなずける。現在(日本時間13日21時30分)のフォロワー数が63万3219人である。企業の販促用のTwitterアカウントとしては,驚異的なユーザー数を抱えている。

DellOutletFollwers.jpg


追記訂正:
単位を間違って投稿していました。

◇参考
・@DellOutlet Surpasses $2 Million on Twitter(Dell.com>Community>Blogs>Direct2Dell)
・Social Media ROI: Dell's $3m on Twitter and Four Better Examples(ReadWriteWeb)
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2009年06月06日

週明けのアップル開発者会議,得意の「サプライズ」が飛び出すのか

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 WWDC(アップル開発者会議)に関するうわさが,水曜日あたりから乱れ飛んでいる。

  来週の月曜日(6月8日)から始まるWWDCで,新型iPhoneが登場することになったようだが,ひょっとしたらSteve Jobsも姿を現すのではとのうわが飛び交っているのだ。

  ことの発端は,5日のWall Street Journal(WSJ)の記事である。療養のために仕事から離れていたJobsについて,匿名の人の話として,月末までに復帰すると報じたのだ。でも一時は,Jobsはかなり危なかったようである。タンパク質が消化できなくなり,9か月以上も餓死の危険にさらされていたという。

  今は療養から離れ,時々Appleの本社に顔を出しているという。イタリアのWebサイトsetteB.ITは,5月27日の会議に出席するためにAppleの正門から入るJobsを,数人が目撃したと伝えている。また最近,Appleの共同創業者のSteve WozniakがJobsと電話で話し,その時,Jobsは健康で元気そうであったという。

  そこでWSJは,来週月曜日から始まるWWDCで,Jobs登場という「サプライズ」の演出が行われるのではと期待しているのである。他のマスメディアやブログも同じように推測しているものが少なくないが,どうも希望的観測にすぎないようにも思えるのだが・・・。



◇参考
・JUNE 5, 2009 Jobs Ready to Return to Apple Helm (WSJ.com)
・Report: Steve Jobs “was one real sick guy”(Fortune)
・Jobs' return to Apple may hinge on public event(AppleInsider)
・Rumor: New iPhone to be called "iPhone Video?"(TUAW)
・Palm’s New Pre Takes On iPhone(All Things Digital)

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posted by 田中善一郎 at 00:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | 市場
2009年05月14日

アップルのジョブス復帰と新iPhone登場は6月末に,6月8日のWWDCではおあずけ

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 AppleのCEO Steve Jobs復帰と次期iPhone登場の時期は,6月末にほぼ固まったようだ。Apple2.0(Fortuneのブログ)やSilicon Allay Insiderなどが,一斉に伝え始めている。

 昨日,米AppleがWWDC09(Apple Worldwide Developers Conference 2009) の概要を正式に発表した。6月8日から始まるWWDC(アップル開発者会議)で,Jobs復帰と新iPhone登場が期待されたが,おあずけになった。

 Jobs復帰については,4月末に開かれた四半期決算の投資家向け説明会で,同社CFOのPeter Oppenheimerが6月末に実現する見通しであることを明らかにしていた。ひょっとしたら,Apple得意のサプライズでWWDC09に登壇するのではとの噂も広がったが,結局,6月末に落ち着いた模様。

 このためWWDC09での基調講演は,Jobsではなくて, Philip Schiller( Apple’s senior vice president of Worldwide Product Marketing)が行う。 iPhone 3.0 や Mac OS X Snow Leopardが主要テーマとなる。

 Jobs復帰を祝うイベントは6月末に開催するようだが,その時の目玉発表として新iPhoneを登場させることになる。つまりWWDC09ではおあずけにされる。

 待たされることになる新iPhoneについてのうわさ話を。ハイエンド版とローエンド版が出てくる。ハイエンド版は現iPhoneよりハイスペックの製品。ローエンド版は容量や機能を限定した廉価製品。今夏末にも進出が予定されている中国市場向けを狙っている。

 

◇参考
・Apple Worldwide Developers Conference to Kick Off with Keynote Address on Monday, June 8(Apple,プレスリリース)
・Steve Jobs, new iPhone coming in late June – analyst(Apple2.0,Fortune)
・Uh Oh: No New iPhone Or Steve Jobs At Apple's WWDC (AAPL)(Silicon Allay Insider)
タグ:apple

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posted by 田中善一郎 at 08:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | 市場
2009年04月02日

勢いが続く中国のインターネット産業

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 中国のインターネット産業は、深刻な世界同時不況にもかかわらず、相変わらず活発だ。インターネット人口は急増しており、2008年末には前年比41.9%増の2億9800万に達している。

 
 Chinese Internet Network Information Center (CNNIC)が、中国インターネット白書に相当する「第23次中国互联网络发展状况统计报告」を今年1月に発行していたが、その英語版 23rd Statistical Report on the Internet Development in China [pdf].もこのほど公開された。

 その報告書で気になったことは次の通り。

・インターネット人口が年率41.9%の急成長を続けている。
・女性の比率が増えているのも特徴的。女性比率が2007年末に42.8%であったのが、2008年末に47.5%年へとアップした。都市部では女性比率が49.5%と、ほぼ半分に達した。
・インターネット利用時間は、1週間当たり平均16.6時間と長い。
・インターネットユーザーの89.4%がデスクトップPCから利用しているのに対し、ケータイから利用しているユーザーの割合は39.5%と比較的低い。
・それでも、ケータイからインターネットを利用している人口は2007年から133%も増え、2008年末に1億1760万人に達した。3Gケータイが本格離陸していけば、今後、ケータイからのネット利用者は爆発的に増えそうだ。
・ブロガー(ブログを持っている人)がネットユーザーの54.3%に当たる1億6200万人。そのうち実際にブログを更新している人は1億500万人。
・SNS(Friend-making websites)を利用している人は、ネットユーザーの19.3%に当たる5800万人。


 以上は、2008年末のデータである。今年に入っても中国のインターネットサービスは勢いを維持しているのだろうか。そこで、SNSの動きを追ってみた。中国のSNSのトップランナーはXiaonei.com(校内网)で、51.comなどが続いている。Appleapのデータによると、今年2月23日のアクティブユーザー数(ログイン数)がXineiが300万人に対し51.comが235万人であった。それが、3月30日にはXineiが542万人、51.comが281万人と一日当たりのログイン数が急増している。

ChinaSNS200903.jpg
(ソース:AppLeap)

 中国のSNSの特徴的な動きは、Facebookのようにオープンプラットフォームを1年ほど前から相次いで採用し始めたことだ。その結果、Facebookなどで人気の高いゲームアプリケーションが、中国のSNS向けとしても次々と登場している。中には、中国風にうまくアレンジしたアプリケーションも現われている。その中で最も人気の高いゲームアプリケーションが、以下のHappy Farm(开心农场)である。バーチャル農場で農作物などを育てて収穫していくゲームのようだ。

HappyFarmGame.jpg

 China Web2.0 Reviewの記事によると、2月23日頃には上のHappy Farmを500万人以上のXiaoneユーザーがインストールし、毎日140万人の人がそのゲームを楽しんだという。その約5週間後の4月1日現在では、830万人がインストールし、その日は220万人以上の人が遊んでいる(以下のグラフを参照)。

Happy Farm.jpg

 このXiaoneiのHappy Farmは、以下のFacebookの人気ゲームMy Farmと非常に似ている。

 FacebookMyFarm.jpg

 中国のSNSは明らかに今年に入っても勢いが止まっていない。というか勢いが増しているようでもある


◇参考
・What Are Top Apps on China’s Open SNS Platforms?(China Web2.0 Review)
・Latest Report on Internet Development in China(Digital China Guide)
・中国でも「SNS+ゲーム」が満開する兆し(メディア・パブ)
タグ:SNS

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posted by 田中善一郎 at 07:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | 市場
2009年04月01日

Android搭載のノートPC、Windows離れの動き

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  Microsoftがほとんど寡占しているパソコンOS市場でも、Googleが侵食しそうだ。WSJ( The Wall Street Journal)の記事によると、Googleのモバイル端末(スマートフォンなど)向けOS“Android”の採用テストをパソコンメーカーが始めているという。

  この記事を受けて、HPがOSにAndroidをプロセッサにARMを採用した小型ノートPCを出荷するかもしれないとの観測記事が、GottaBeMobile.comやSilicon Alley Insiderなどから出ている。

  パソコン市場全体では、今年は前年比12%減と大幅に集荷が落ち込むと見られている。だが、低価格のモバイル対応ノートPC(ネットブック)は前年の1200万台から今年は2100万台と倍近い急成長が期待されている( Gartner予測)。そのネットブック向けOS市場で、AndroidなどのLinux系が浸透侵食しMicrosoft(Windows)離れの動きが始まってきているのだ。

  ワイヤレス高速データ通信やクラウドコンピューティングの整備が進み、スマートフォンやネットブックを利用したモバイルインターネット市場が爆発的に成長していくのは間違いない。その市場でも、MicrosoftではなくてGoogleが主導権を握ろうとしているのか。


◇参考
・In Challenge to Microsoft, PC Makers Test Laptops Running Google Software(WSJ.com)
・HP May Use Google Android For Netbooks (HPQ, GOOG)(Silicon Alley Insider)
・Google Android, ARM Processors Coming to HP Netbooks?(GottaBeMobile.com)
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posted by 田中善一郎 at 10:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | 市場
2009年03月09日

リアルが不況な時は、バーチャルで商売を

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Virtual Pet by FooPets.com   

 リアルの世界がこうも不景気だと、バーチャルの世界に逃避したくなるのも分からないでもない。上のような可愛いバーチャルペットを相手に、カーソルでなでたり、ボールやフリスビーを投げたり、水や餌を与えたりと、バーチャルワールド(仮想空間)で遊んでいれば嫌なリアルの世界(現実空間)を忘れることができるのかも。

 そこで、仮想空間でバーチャルグッズを販売するオンラインビジネスが盛り上がっている。上の例は、FooMojoが提供している3D(3次元)バーチャルペット・サービス“FooPets”ある。そのトップページを訪れると、多くの犬や猫が“Buy Me”と虚ろな瞳で訴えている。来訪者はたまらず衝動買いに走ってしまうのかも。これが、バーチャルグッズ・ビジネスである。


FooPets.jpg

 バーチャルグッズ・ビジネスへの期待は以前から大きく、VCの投資も続いていた。米バーチャルグッズ関連ベンチャーへの2008年の総投資額は、Virtual Worlds Managemenによると、年間4億800万ドルであった。四半期別の投資額は以下のようになっている。景気減速で投資額が減っているのはやむを得ないところか。

2008年 Q1:1億4773万ドル
2008年 Q2:1億0070万ドル
2008年 Q3:9154万ドル
2008年 Q4:6900万ドル

 2008年第4四半期にVCから資金調達したバーチャルグッズ関連ベンチャーは次のとおりである。

VirtualWorldsGoods.jpg
(ソース:$408 Million Invested in 40 Virtual Goods-Related Businesses in 2008*(Virtual Worlds Management)

 先のFooMojoも、ソフトバンクから990万ドルを調達している。ちなみに、FooPetsはApple's App Storeで99セントで購入でき、iPhoneやiPod touchでも遊ぶことができる。


 また、バーチャルグッズの動向を探るには、明日3月10日と11日に開催されるEngaged!Expoに注目にすべきだろう。2008年のバーチャルグッズ&ギフト市場は、世界で20億ドル、米国で2億ドルとなっている。アジアでのMMORPG(多人数同時参加型オンラインRPG)がバーチャルグッズ市場の中心か。同ExpoのVirtual Goods and Gifts関連プログラムはこちらで。


◇参考
・Over $408 Million Invested in 41 Virtual Goods-Related Businesses in 2008*(Virtual Goods News)
・FooMojo Celebrates 1 Year Anniversary with Free Virtual Valentine's Gift Package For All FooPets Users(PRWeb)

タグ:仮想世界 ゲーム

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posted by 田中善一郎 at 07:40 | Comment(0) | TrackBack(0) | 市場
2009年02月24日

グーグルのクラウドがダウン、世界中でGmailが約2時間も使用不可能に

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 またグーグルのクラウドコンピューティングがダウンした。世界中でGoogle Gmailが約2時間近く利用不能に陥ったようだ。

 2009年2月24日19時半ころにGmailを使おうとしたのだが反応が鈍い。なかなかアクセスできない。日本のGmailヘルプにアクセスしてみたが、何事も起こっていない様子。自分のパソコンの調子が悪いのかなと思ったりした。20時少し前に,Googleのブログ検索で「Gmail」で検索すると、
・Gmailに繋がらない
・Gmailサーバー障害?
・Gmailダウン中
・Gmail落ちている
など,Gmailダウンを知らせるブログ記事が出てきた。

 そこで,英語版のGoogle Blog Searchで「Gmail outage」で検索すると、5000件のブログ記事が検索された。

 20時前後には,Gmailにアクセスすると、次のようなサーバーエラーのメッセージが表示されるようになった。

GmailServerError.jpg

 20時頃には,欧州やアジア(日本?)のメディアが次々とGmailダウンを報じていた。BBCとindiatimesの記事画面を以下に示す。

GMailDown090224.JPG


GmailIndia0902.jpg

 ダウン時間が米国では深夜だったせいか、ブログが最初に騒いでいた。以下はニュースアグリゲーターのTechmemeの画面である。

GmailDownTechmeme0902.jpg

 BBCの第一報は11時12分(GMT)<日本時間の20時12分>だったので、Gmailがまだダウンしていた時間帯である。その頃に、英語版Google Helpにアクセスすると、「多くのユーザーに影響を及ぼす問題がGmailで発生した」ことを伝え、不便をかけたことを謝っている。障害が太平洋時刻1:30am(日本時間18時30分)に発生したとのことだ(日本語版Googleヘルプの最初のページには、そのような報告がかなり後の日本時間23時過ぎになっても掲示されていない)。

GmailStatus.jpg

 Gmailユーザーは世界で1億1300万人も存在する。クラウドコンピューティングの中の1サービスである。BBCの記事によると、2008年中は毎月平均して10-15分くらいGmailのダウンタイムがあったと、Googleが認めている。2008年8月にもGmailがかなり長い時間ダウンしたことがあった。でもダウンの影響を受けた地域が限られていたようだが。今回のように世界規模のダウンが起こるようだと、クラウドコンピューティングに頼りきるのも・・・。

◇参考
・Googleのクラウドコンピューティングは大丈夫なの?(メディア・パブ)
タグ:クラウドコンピューティング

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posted by 田中善一郎 at 23:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | 市場
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