“Web2.0”の旗を振ればヒトもカネも集まる今日この頃。そのWeb2.0の世界で,最も旬のキーワードとなると“Mashup”かも。そのMashupの仕掛人達が集結した会合“Mashup Camp”が,2月20日と21日の2日間,米Mountain Viewで開かれた。
会合には,Mashupビジネスに携わる開発者を中心に約300人が集まった。参加予定者の顔ぶれも凄そうだ。この流れに便乗しようと,Microsoft,Google,Yahoo,eBay,AOL,Adobe,Salesforce,Sunの大企業からSix Apartクラスのベンチャー企業までが,Friends of Mashup Campとして支援をしている。
マッシュアップでは,データベースやコンテンツをAPIの形で公開する企業同士が協調して,新たな付加価値サービスを生み出すことが多い。キーパーソンが集まったこうした会合を通して,面白いマッシュアップサービスが続々と生まれてきそうだ。まさに,参加者同士がマッシュアップしたのかも。
会合の中身は,参加者のブログが詳しいだろう。Technorati Search: mashup campの検索結果で見つかるはず。ビジネスモデル(有償API公開と無償API公開の事例)や著作権の議論あたりがおもしろそう。
◇参考
・Some predictions for the coming 'mashosphere' (ZDNet.com)
・Mashup Camp - Business Models in Mashups Transcript(1000 Flowers Bloom)
・HowMashupsFail(MashupCamp!)
2006年02月22日
2006年02月17日
Google Maps向け屋上広告,RoofShout社が本気に始めた
Google Mapsの衛星写真向けの屋上広告が,昨年夏に話題になった。ビルの屋上に,空に向けて大きな広告を貼り付けておけば,Google Mapsなどの衛星写真を介して世界に告知できるという話。冗談のレベルと思われていたのだが・・・。ところが冗談ではなかった。RoofShoutが本気で始めた。すでに,広告枠となるビル屋上を,eBayのオークションで売り出している。
Google,Yahoo,Microsoftが提供する衛星写真サービスに便乗した広告は面白そう。だが,広大な地球上のどこに広告を貼り付けるかが大変である。せっかく屋上広告を出しても,誰の目にも触れないままに終わるかもしれない。ユーザーが頻繁に視る場所でないと効果がない。下の例のように,野球場に隣接したビルの屋上に,スポーツメーカーのロゴを描くと良いかも。もう一つの問題は,衛星写真の更新頻度だ。場所によっては,更新周期が数年の場合もあるようだ。屋上に広告を貼り付けても,衛星写真に反映されるのは数年先になることも。逆に,いったん衛星写真に載ると,屋上の広告を取り除いても,次の更新時まで衛星写真上で広告掲載が続くことになる。
直接の広告効果は期待できなくても,話題になることは間違いない。今なら,マスコミに取り上げられ,それだけでも効果十分かも。

◇参考
・Rooftop Ads Are Real Business (MIT Advertising Lab)
・Advertising with Google Maps (MIT Advertising Lab)
Google,Yahoo,Microsoftが提供する衛星写真サービスに便乗した広告は面白そう。だが,広大な地球上のどこに広告を貼り付けるかが大変である。せっかく屋上広告を出しても,誰の目にも触れないままに終わるかもしれない。ユーザーが頻繁に視る場所でないと効果がない。下の例のように,野球場に隣接したビルの屋上に,スポーツメーカーのロゴを描くと良いかも。もう一つの問題は,衛星写真の更新頻度だ。場所によっては,更新周期が数年の場合もあるようだ。屋上に広告を貼り付けても,衛星写真に反映されるのは数年先になることも。逆に,いったん衛星写真に載ると,屋上の広告を取り除いても,次の更新時まで衛星写真上で広告掲載が続くことになる。
直接の広告効果は期待できなくても,話題になることは間違いない。今なら,マスコミに取り上げられ,それだけでも効果十分かも。
◇参考
・Rooftop Ads Are Real Business (MIT Advertising Lab)
・Advertising with Google Maps (MIT Advertising Lab)
2006年02月10日
GMが広告予算を2億ドル削減,一方でデジタルメディア広告は強化
米GM(General Motors)が2006年広告予算を大幅に削減することになった。昨年の決算で85億5400万ドルもの大赤字を計上したのだから,やむを得ないところ。
2006年広告予算は13億ドルで,前年に比べ2億ドルも削減することになった。全体の広告予算の配分においては,雑誌やTV広告からデジタルメディアやイベントへのシフトを大幅に進めていく。冬季オリンピックに合わせた広告では,1億ドルを投入する予定。先日のエントリーでも紹介したように,自動車の新規購入者に向けて,デジタル(オンライン)メディア広告の強化は欠かせない。
◇参考
・GM cuts $200 million from ad budget (AutoWeek)
・GM Cuts Ad Budget by $200 Million(Media Buyer Planner)
・乗用車の新規購入者,旧来メディアを敬遠しインターネットに傾斜(メディア・パブ)
2006年広告予算は13億ドルで,前年に比べ2億ドルも削減することになった。全体の広告予算の配分においては,雑誌やTV広告からデジタルメディアやイベントへのシフトを大幅に進めていく。冬季オリンピックに合わせた広告では,1億ドルを投入する予定。先日のエントリーでも紹介したように,自動車の新規購入者に向けて,デジタル(オンライン)メディア広告の強化は欠かせない。
◇参考
・GM cuts $200 million from ad budget (AutoWeek)
・GM Cuts Ad Budget by $200 Million(Media Buyer Planner)
・乗用車の新規購入者,旧来メディアを敬遠しインターネットに傾斜(メディア・パブ)
2006年02月07日
Google,反則行為のBMWにレッドカードを
独自動車メーカーBMWのサイトが,Googleの検索エンジンの対象から外された。
企業のネットマーケッターに課せられる仕事に,検索エンジンの検索結果で自社サイトを上位にランキングさせることがある。いわゆるSEO対策である。そのSEO対策で,独BMWが禁じ手を打ってしまい,Googleから退場処分を受けてしまった。
Webサイトの入口となる無意味な"ドアウェイページ(doorway pages)"を多用し,見せかけのリンクを作り出していたようだ。このBMWサイトの行為をスパムと見なし,GoogleはBMWサイトを検索用インデックスから削除したのだ。
たとえばキーワード"used car"でGoogle Searchに検索をかけると,これまで検索結果ページのトップにBMWサイトが表示されていた。でも今では検索結果からBMWサイトが消え去っている(最下位あたりで見つかるかも?)。BMWも"ドアウェイページ(doorway pages)"を利用したことを認めている。
こうした事実が,Google software engineerのMatt Cuttsのブログから明らかにされることが,企業としては辛い。ネットの住人達にアッというまに広まるから。それから,メインストリームメディアにも伝播し,BBCやNYTimes,Forbesのサイトにも掲載され,衆知の事実へ。
◇参考
・BMW given Google 'death penalty' (BBC NEWS)
・ Ramping up on international webspam(Matt Cutts: Gadgets, Google, and SEO)
・BMW excluded from Google Index(Siggi|Becker)
企業のネットマーケッターに課せられる仕事に,検索エンジンの検索結果で自社サイトを上位にランキングさせることがある。いわゆるSEO対策である。そのSEO対策で,独BMWが禁じ手を打ってしまい,Googleから退場処分を受けてしまった。
Webサイトの入口となる無意味な"ドアウェイページ(doorway pages)"を多用し,見せかけのリンクを作り出していたようだ。このBMWサイトの行為をスパムと見なし,GoogleはBMWサイトを検索用インデックスから削除したのだ。
たとえばキーワード"used car"でGoogle Searchに検索をかけると,これまで検索結果ページのトップにBMWサイトが表示されていた。でも今では検索結果からBMWサイトが消え去っている(最下位あたりで見つかるかも?)。BMWも"ドアウェイページ(doorway pages)"を利用したことを認めている。
こうした事実が,Google software engineerのMatt Cuttsのブログから明らかにされることが,企業としては辛い。ネットの住人達にアッというまに広まるから。それから,メインストリームメディアにも伝播し,BBCやNYTimes,Forbesのサイトにも掲載され,衆知の事実へ。
◇参考
・BMW given Google 'death penalty' (BBC NEWS)
・ Ramping up on international webspam(Matt Cutts: Gadgets, Google, and SEO)
・BMW excluded from Google Index(Siggi|Becker)
2006年02月02日
乗用車の新規購入者,旧来メディアを敬遠しインターネットに傾斜
初めて自動車を購入する消費者にとって最も重要な情報ツールとしては,インターネットが大きく浮上し,テレビ,新聞,雑誌といった伝統的なマスメディアが時代遅れになってきた。
自動車調査会社Polk Centerによると,乗用車の新規購入者が最も重要とするメディアは,35%の人がインターネットと見ている。それに比べ,TVは8.2%,雑誌は4.4%,新聞は3.6%,ラジオは1.1%と,伝統的なマスメディアは新規購入者にとって,重要な情報源では無くなってきているのだ。
ビデオオンデマンドやポッドキャスティングが,さらに新規購入者のインターネット依存を加速化させる,とPolkは見ている。18〜32歳の若年層では,インターネットがクリティカルマスに達しており,自動車メーカーはメディアプランの大幅な見直しが必要とも。と言われなくても,既に各社は大きくインターネットシフトに乗り出している。
◇参考
・Polk Study Finds Traditional Media Nearly Obsolete Among First-Time Vehicle Buyers (プレスリリース)
・Polk Calls Traditional Media 'Nearly Obsolete' Among New Auto Buyers(MediaPost Publications)
自動車調査会社Polk Centerによると,乗用車の新規購入者が最も重要とするメディアは,35%の人がインターネットと見ている。それに比べ,TVは8.2%,雑誌は4.4%,新聞は3.6%,ラジオは1.1%と,伝統的なマスメディアは新規購入者にとって,重要な情報源では無くなってきているのだ。
ビデオオンデマンドやポッドキャスティングが,さらに新規購入者のインターネット依存を加速化させる,とPolkは見ている。18〜32歳の若年層では,インターネットがクリティカルマスに達しており,自動車メーカーはメディアプランの大幅な見直しが必要とも。と言われなくても,既に各社は大きくインターネットシフトに乗り出している。
◇参考
・Polk Study Finds Traditional Media Nearly Obsolete Among First-Time Vehicle Buyers (プレスリリース)
・Polk Calls Traditional Media 'Nearly Obsolete' Among New Auto Buyers(MediaPost Publications)
参加型ニュースサイト“Digg”とブログネットワーク“FM”が提携
新しい仕掛けでワクワクさせてくれるニュースサイトといえば,今ならDiggあたりか。
新しい仕掛けをやってくれそうなブログネットワークといえば,今ならFMあたりか。
そのDiggとFMが手を組むことになった。
Diggは参加型ニュースサイトで,人気急上昇のニュースアグリゲーター。一方のFM(Federated Media)は,まだ準備中のブログネットワーク(ブログ出版社)であるが,「ザ・サーチ」(日経BP社)の著者でもあるJohn Battelleが打ち上げたことで,注目の的になっている。既に次のような,著名なブログがFMに参画することになっている。
・Boing Boing,
・Metafilter
・PVRblog
・Broadband Blog
・Wi-Fi Networking News
・Searchblog
・TechCrunch
・STREETtech
・Thomas Hawk's Digital Connection
BoingBoingに代表される上記ブログや人気沸騰のDiggは,バイラルマーケッティングにおいても影響力を一段と高めている。DiggとFMの連携は,集客の点で,大きな相乗効果を発揮しそうだ。
◇参考
・FM Media Signs Digg( Thomas Hawk's Digital Connection)
・About FM
・米国の新興ブログ出版社,新しいメディアビジネス確立へ(メディア・パブ)
新しい仕掛けをやってくれそうなブログネットワークといえば,今ならFMあたりか。
そのDiggとFMが手を組むことになった。
Diggは参加型ニュースサイトで,人気急上昇のニュースアグリゲーター。一方のFM(Federated Media)は,まだ準備中のブログネットワーク(ブログ出版社)であるが,「ザ・サーチ」(日経BP社)の著者でもあるJohn Battelleが打ち上げたことで,注目の的になっている。既に次のような,著名なブログがFMに参画することになっている。
・Boing Boing,
・Metafilter
・PVRblog
・Broadband Blog
・Wi-Fi Networking News
・Searchblog
・TechCrunch
・STREETtech
・Thomas Hawk's Digital Connection
BoingBoingに代表される上記ブログや人気沸騰のDiggは,バイラルマーケッティングにおいても影響力を一段と高めている。DiggとFMの連携は,集客の点で,大きな相乗効果を発揮しそうだ。
◇参考
・FM Media Signs Digg( Thomas Hawk's Digital Connection)
・About FM
・米国の新興ブログ出版社,新しいメディアビジネス確立へ(メディア・パブ)
米広告主の検索広告評価,1位Google,2位Yahoo,3位MSN
Outsellの米広告主を対象にした調査によると,検索広告ではGoogleが一番高い評価を得た。2005年11月に1200人の広告主を対象に調査した主な結果は,次の通り。
*効果があった検索広告サービス
・Google:71%
・Yahoo:62%
・MSN:49%
*最も効果が上がったと回答した広告主の平均広告費
・Google:370万ドル
・Yahoo:460万ドル
・MSN:460万ドル
*今年の広告予算について(回答比率)
・オンラインマーケッティング予算を増やす広告主:19%
(検索マーケッティング予算を増やす広告主:26%)
・プリントメディア・マーケッティング予算を増やす広告主:3.3%
・TVマーケッティング予算を増やす広告主:2.4%
◇参考
・Survey: Advertisers Say Search Ads On Google Better Than Yahoo, MSN(MediaPost Publications)
*効果があった検索広告サービス
・Google:71%
・Yahoo:62%
・MSN:49%
*最も効果が上がったと回答した広告主の平均広告費
・Google:370万ドル
・Yahoo:460万ドル
・MSN:460万ドル
*今年の広告予算について(回答比率)
・オンラインマーケッティング予算を増やす広告主:19%
(検索マーケッティング予算を増やす広告主:26%)
・プリントメディア・マーケッティング予算を増やす広告主:3.3%
・TVマーケッティング予算を増やす広告主:2.4%
◇参考
・Survey: Advertisers Say Search Ads On Google Better Than Yahoo, MSN(MediaPost Publications)
2006年01月30日
バイラルマーケッティングのアーカイブが登場
バイラルマーケッティングのアーカイブサービスを,Viral HQが始めている。 出回っているバイラルビデオ広告を収集し,データベース化している。アルファベット順にリスト化したアーカイブを無料で閲覧できる。
Favouritesのビデオを視聴すれば,なるほどバイラルビデオとはこんなものかを納得できるはずだ。
◇参考
・Welcome To Viral HQ (Viral HQ )
Favouritesのビデオを視聴すれば,なるほどバイラルビデオとはこんなものかを納得できるはずだ。
◇参考
・Welcome To Viral HQ (Viral HQ )
2006年01月24日
米国のマーケッティング動向,ブランディングよりダイレクト重視へ
米国のマーケッターは,brand building よりもdirect response-oriented promotional channelsを重視しはじめている。
マーケッティングコンサルティングの米Winterberry Groupは,マーケッティングチャンネルを次のATLとBTLとに分類し,それぞれのマーケッティング費の推移を調べた。
ATL(Above the Line)
TV,Radio,Magazine,Outdoor,Newspaper
BTL(Below the Line)
Database Marketing, Email,Direct Mail, Interactive Service, In Statement,Affinity Marketing,Event Sponsership.
2003年から2007年までの間で見ると,ATL広告費は年率5.5%(平均)の伸びに対して,BTLに注ぎ込む費用は平均すると年率7.8%の伸びを示すという。
要するに,ブランディング広告よりも,消費者と向かい合ったチャンネルにより力を入れていくということか。でもWinterberry GroupはDM(direct marketing )のコンサルティング会社なので,少しバイアスがかかっているかも。
◇参考
・Winterberry Group Report Quantifies Fundamental Marketing Shift as Spending Moves "Below-the-Line"(プレスリリース)
マーケッティングコンサルティングの米Winterberry Groupは,マーケッティングチャンネルを次のATLとBTLとに分類し,それぞれのマーケッティング費の推移を調べた。
ATL(Above the Line)
TV,Radio,Magazine,Outdoor,Newspaper
BTL(Below the Line)
Database Marketing, Email,Direct Mail, Interactive Service, In Statement,Affinity Marketing,Event Sponsership.
2003年から2007年までの間で見ると,ATL広告費は年率5.5%(平均)の伸びに対して,BTLに注ぎ込む費用は平均すると年率7.8%の伸びを示すという。
要するに,ブランディング広告よりも,消費者と向かい合ったチャンネルにより力を入れていくということか。でもWinterberry GroupはDM(direct marketing )のコンサルティング会社なので,少しバイアスがかかっているかも。
◇参考
・Winterberry Group Report Quantifies Fundamental Marketing Shift as Spending Moves "Below-the-Line"(プレスリリース)
2006年01月18日
Googleがラジオ広告会社を買収,AdWordsのラジオ広告に参入へ
GoogleはdMarc Broadcastingを買収することになった。dMarcはラジオ局向け広告プラットフォームを擁する会社で,多くのラジオ広告主との関係も深い。dMarcのラジオ広告事業がGoogleのAdWordsネットワークに組み込まれることになる。つまり,AdWordsの広告媒体としてラジオ放送も対象になる。
買収額は,今後3年間に渡って,業績の応じて最大11億3600万ドルをGoogleがdMarcに支払う。買収は3月までに終了する予定。
Googleの巨大な広告ネットワークは,インターネットに留まらず,TV,新聞,雑誌,そしてラジオにまで対象媒体を拡大することになる。
◇参考
・Google to Acquire dMarc Broadcasting (プレスリリース)
・Google Buys Radio Ad Firm; AdWords Headed To Radio Distribution(SearchEngineWatch)
買収額は,今後3年間に渡って,業績の応じて最大11億3600万ドルをGoogleがdMarcに支払う。買収は3月までに終了する予定。
Googleの巨大な広告ネットワークは,インターネットに留まらず,TV,新聞,雑誌,そしてラジオにまで対象媒体を拡大することになる。
◇参考
・Google to Acquire dMarc Broadcasting (プレスリリース)
・Google Buys Radio Ad Firm; AdWords Headed To Radio Distribution(SearchEngineWatch)
2006年01月17日
仕事に役立つブログ一覧表,専門家がPR関連ブログを整理
米国には,仕事に役立つブログがともかく豊富だ。日本と比べて桁違いに質の高いブログが揃っている。羨ましい限りだ。でも,ブログは玉石混淆である。検索エンジンのページランキングのように,システマティック(機械的)に良質ブログをフィルタリングする手法もあるが,誰かが人手で整理してくれるともっとありがたい。
本来なら,メディアの編集者あたりに,自分の担当分野のブログを日常的にチェックし,ブログディレクトリーを提供してもらいたい。だが,それをこなせる編集者を見つけるのは大変そう。それならば,日常の仕事でブログを頻繁に利用している専門家に,ブログ一覧表を作ってもらった方が,実務には役立ちそうだ。
その一例に,Constantin Basturea氏がまとめたPR関連ブログの一覧表がある。彼のブログ上で,その作り上げる過程を説明している。 彼のPR関連ブログ一覧表には,330本のブログが集まっている。330ブログのRSSフィードURL全てを取り込んだOPMLや,すでに登録済みのRSSリーダーBloglinesを用意している。新規に追加されたブログは,ソーシャルブックマークサービスdel.icio.usでチェックできる。
本来なら,メディアの編集者あたりに,自分の担当分野のブログを日常的にチェックし,ブログディレクトリーを提供してもらいたい。だが,それをこなせる編集者を見つけるのは大変そう。それならば,日常の仕事でブログを頻繁に利用している専門家に,ブログ一覧表を作ってもらった方が,実務には役立ちそうだ。
その一例に,Constantin Basturea氏がまとめたPR関連ブログの一覧表がある。彼のブログ上で,その作り上げる過程を説明している。 彼のPR関連ブログ一覧表には,330本のブログが集まっている。330ブログのRSSフィードURL全てを取り込んだOPMLや,すでに登録済みのRSSリーダーBloglinesを用意している。新規に追加されたブログは,ソーシャルブックマークサービスdel.icio.usでチェックできる。
2006年01月14日
7つの米オンライン市場予測:eMarketer調査より
eMarketerが,今年および数年後までの米オンライン市場を予測していたので,メモを。
1. Online Advertising Passes the 5% Mark:
オンライン広告費:2006年156億ドル,2009年223億ドル
全メディアの広告費:2006年2880億ドル,2009年2980億ドル
オンライン広告の割合:2006年5.4%,2009年7.5%
2. Retail E-Commerce Grows (Even More):
オンライン小売り:2006年1050億ドル(前年比21%増)
3. Broadband Continues to Spread:
ブロードバンドユーザー数:2006年1億2420万人,2008年1億5730万人
4. Online Video Thrives:
インターネットビデオ広告費:2006年3億8500万ドル,2009年15億ドル
5. Video on Phones Comes to Life:
ケータイでTV番組を視聴するユーザー数:2006年300万人,2009年1500万人
6. Search Engine Portals Expand Their Reach (Even Further):
サーチエンジン・ユーザー数:2006年1億4450万人,2007年1億5090万人
7. IP Telephony Enters the Mainstream:
VoIPアクセス数:2006年1450万人
もう2度とネットバブルが崩壊しないという前提でのバラ色の予測かな。ブロードバンドとケータイのインフラを飛躍台に,2009年ころまでは今の勢いが続くことになる。
◇参考
・eMarketer's Seven Predictions for 2006 (eMarketer)
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1. Online Advertising Passes the 5% Mark:
オンライン広告費:2006年156億ドル,2009年223億ドル
全メディアの広告費:2006年2880億ドル,2009年2980億ドル
オンライン広告の割合:2006年5.4%,2009年7.5%
2. Retail E-Commerce Grows (Even More):
オンライン小売り:2006年1050億ドル(前年比21%増)
3. Broadband Continues to Spread:
ブロードバンドユーザー数:2006年1億2420万人,2008年1億5730万人
4. Online Video Thrives:
インターネットビデオ広告費:2006年3億8500万ドル,2009年15億ドル
5. Video on Phones Comes to Life:
ケータイでTV番組を視聴するユーザー数:2006年300万人,2009年1500万人
6. Search Engine Portals Expand Their Reach (Even Further):
サーチエンジン・ユーザー数:2006年1億4450万人,2007年1億5090万人
7. IP Telephony Enters the Mainstream:
VoIPアクセス数:2006年1450万人
もう2度とネットバブルが崩壊しないという前提でのバラ色の予測かな。ブロードバンドとケータイのインフラを飛躍台に,2009年ころまでは今の勢いが続くことになる。
◇参考
・eMarketer's Seven Predictions for 2006 (eMarketer)
続きを読む
2006年01月12日
Google,新聞紙のクラシファイド広告に進出か
クラシファイド広告(案内広告)売上に大きく依存してきた米国の新聞社。だが最近は,そのクラシファイド市場がCraigslist などのオンライン広告に浸食され出している。さらにGoogleまでがオンラインクラシファイド広告に参入する動きを見せている。新聞紙広告の前途は厳しくなる一方だ。
ところが,新聞社のコンペティターとなりそうなGoogleが,皮肉にも,新聞紙のクラスファイド広告ビジネスで新聞社と手を結ぶかもしれないのである。Media Orchardのブログ欄によると,GoogleがChicago Sun-Times と組んで,クラシファイド広告を試みた。12月12日付けChicago Sun-Timesのスポーツ欄面におけるクラシファイド広告の実例が,同ブログで掲載されていた。Chicago Sun-Times紙面のクラシファイド広告スペースは複数の小枠からなっているが,広告主が集まらないと自社広告で埋めることになる。そこで空きをなくすたにGoogleの出番となる。AdWordsなどで中小広告主を集めるのを得意とするからだ。12月12日のスポーツ欄では,チケットブローカー,White Sox のアパレル,Chicago Bearsグッズなどのスポーツ関連広告が,Googleによって掲載されていた。
ビジネスとしてうまく進んでいるかとの問いに対して,Googleはコメントを拒否したという。まだまだ実験段階ということであろう。
◇参考
・Google and Chicago Sun-Times Partner on Classified Ads (Media Ochard)
・Google Baseによるクラシファイド広告,新聞業界にも痛手が(メディア・パブ)
・Googleが本当に新聞紙広告事業を始めるらしい(メディア・パブ)
ところが,新聞社のコンペティターとなりそうなGoogleが,皮肉にも,新聞紙のクラスファイド広告ビジネスで新聞社と手を結ぶかもしれないのである。Media Orchardのブログ欄によると,GoogleがChicago Sun-Times と組んで,クラシファイド広告を試みた。12月12日付けChicago Sun-Timesのスポーツ欄面におけるクラシファイド広告の実例が,同ブログで掲載されていた。Chicago Sun-Times紙面のクラシファイド広告スペースは複数の小枠からなっているが,広告主が集まらないと自社広告で埋めることになる。そこで空きをなくすたにGoogleの出番となる。AdWordsなどで中小広告主を集めるのを得意とするからだ。12月12日のスポーツ欄では,チケットブローカー,White Sox のアパレル,Chicago Bearsグッズなどのスポーツ関連広告が,Googleによって掲載されていた。
ビジネスとしてうまく進んでいるかとの問いに対して,Googleはコメントを拒否したという。まだまだ実験段階ということであろう。
◇参考
・Google and Chicago Sun-Times Partner on Classified Ads (Media Ochard)
・Google Baseによるクラシファイド広告,新聞業界にも痛手が(メディア・パブ)
・Googleが本当に新聞紙広告事業を始めるらしい(メディア・パブ)
2006年01月05日
検索広告の急伸続き,Googleは今年も快進撃か
今年もネット業界はGoogleを中心に回ることになるのだろう。Googleの収益源である検索広告市場は,ClickZの記事によると,今年も絶好調のようだ。
Piper Jaffray reportでは,2006年の検索広告費(全世界)は前年比41%増の140億ドルに達し,そのうちGoogleは58%も占めると予測している。ちなみに,2005年の世界の検索広告市場規模は100億ドルであったとしている。
検索広告市場の追い風に乗ってGoogleの快進撃は続き,株価も現在の445ドルから600ドルになると予測。株の時価総額で年内にもトヨタに追いつくかも(今日現在のGoogleの株価は445ドルで,時価総額は1316億ドル)。
◇参考
・Paid Search to Grow 41% With Google Leading the Way(ClickZ)
Piper Jaffray reportでは,2006年の検索広告費(全世界)は前年比41%増の140億ドルに達し,そのうちGoogleは58%も占めると予測している。ちなみに,2005年の世界の検索広告市場規模は100億ドルであったとしている。
検索広告市場の追い風に乗ってGoogleの快進撃は続き,株価も現在の445ドルから600ドルになると予測。株の時価総額で年内にもトヨタに追いつくかも(今日現在のGoogleの株価は445ドルで,時価総額は1316億ドル)。
◇参考
・Paid Search to Grow 41% With Google Leading the Way(ClickZ)
2005年12月29日
来年の米オンライン広告,32%増の166億ドルに
Credit Suisse First BostonのアナリストHeath Terryによると,2006年のオンライン広告市場は今年の32%増の166億ドルに達するとのことだ。中でも,アニメ,音声,ビデオなどのリッチメディア広告は66%増にも跳ね上がると予測している。
◇参考
・Online Ad Growth Accelerates, Outpacing Newspaper, TV Spending (Bloomberg.com)
・Online Advertising, Rich Media to Take Off in 2006(MarketingVOX)
◇参考
・Online Ad Growth Accelerates, Outpacing Newspaper, TV Spending (Bloomberg.com)
・Online Advertising, Rich Media to Take Off in 2006(MarketingVOX)
2005年12月14日
オンライン広告の過半数が検索広告に
米国の今年の検索広告費は61億ドルに達し,全オンライン広告費の半分近くに迫る。これはS.G. Cowenの予測である。同社はまた,来年には検索広告費がオンライン広告費の過半数を超えると見ている。2010年になると,総オンライン広告費29.7億ドルのうち6割近い17.3億ドルを検索広告費が占める。
Cowenによると,一般に使う検索エンジンとしては,検索ユーザーの52%がGoogle派で,22%がYahoo派である。米国では,日本と違ってGoogleが強い。
◇参考
・Paid Search to Tower over Online Advertising; Google Rules Roost(MarketingVOX)
Cowenによると,一般に使う検索エンジンとしては,検索ユーザーの52%がGoogle派で,22%がYahoo派である。米国では,日本と違ってGoogleが強い。
◇参考
・Paid Search to Tower over Online Advertising; Google Rules Roost(MarketingVOX)
2005年12月12日
Web2.0を象徴するCGM関連サイト,人気爆発でトラフィックが急膨張
ブログを始め,ソーシャルネットワーク,参加型編集,タギングなど,ユーザーが発信する情報をベースにしたCGM(Consumer Generated Media)が,もの凄い勢いで伸びている。
では実際に,CGM関連サイトは,今年1年間でどの程度伸びているのだろうか。そこで,Alexaの測定データを調べてみた。CGM関連サイトとしては,思いつくままに,del.icio.us,Frickr,Digg,Memorandum,Wikipedia,MySpaceの6サイトを取り上げた。以下は,各サイトにおけるリーチ数の年間推移である(サブネイルのグラフをクリックすると拡大)。追記には,ページビュー数のグラフも載せた。ともかく,この1年間の成長ぶりはめざましい。特に,夏以降の伸びは驚くばかりだ。
こうしたサイトを持ち出してはWeb2.0だと大騒ぎしている昨今。でも,この勢いは来年も続きそう。
◇del.icio.us(ソーシャルブックマーク)

◇Frickr(写真共有)

◇Digg(ニュース)

◇Memorandum(ニュース)

◇Wikipedia(百科事典)

◇MySpace(ソーシャルネットワーク)

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では実際に,CGM関連サイトは,今年1年間でどの程度伸びているのだろうか。そこで,Alexaの測定データを調べてみた。CGM関連サイトとしては,思いつくままに,del.icio.us,Frickr,Digg,Memorandum,Wikipedia,MySpaceの6サイトを取り上げた。以下は,各サイトにおけるリーチ数の年間推移である(サブネイルのグラフをクリックすると拡大)。追記には,ページビュー数のグラフも載せた。ともかく,この1年間の成長ぶりはめざましい。特に,夏以降の伸びは驚くばかりだ。
こうしたサイトを持ち出してはWeb2.0だと大騒ぎしている昨今。でも,この勢いは来年も続きそう。
◇del.icio.us(ソーシャルブックマーク)
◇Frickr(写真共有)
◇Digg(ニュース)
◇Memorandum(ニュース)
◇Wikipedia(百科事典)
◇MySpace(ソーシャルネットワーク)
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2005年12月02日
あなたのクリックを買います
貴重なマーケッティング情報となっている消費者の行動追跡データ。そこで,「あなたのクリック情報を買います」という会社が現れてもおかしくない。Root.net は,インターネットユーザーの行動トラッキングデータを収集する会社。クリック追跡に応じたインターネットユーザーには報酬を払う。
このようなサービスって,うまくいくのかな。小遣い稼ぎで行動追跡データを認めるような消費者は,かなり特殊なユーザー層と思うのだが。
このようなサービスって,うまくいくのかな。小遣い稼ぎで行動追跡データを認めるような消費者は,かなり特殊なユーザー層と思うのだが。
2005年11月30日
Google AdSense 対 Yahoo YPN,便利な徹底比較表が
コンテンツ連動型広告市場で独走していたGoogle AdSense。そのライバルとして立ち上がったのがYahoo YPN(Yahoo! Publisher Network)。米国におけるインターネット広告の激戦区となってきた。
早くも,AdSenseの大手パートナーサイトであったiVillageがYPNに乗り換える事例が現れている。AdSense一辺倒であった広告主も,比較のためにYPNを試みる企業も増えてきた。クリック単価,クリック詐欺対策,コンバージョン率,マーケッティングレポートなどが,どう違うのかを知りたいところだ。両者の比較はブログなどでも数多く取り上げられているが,実際の評価はつかみづらい。
そのAdSenseとYPN PPCを徹底比較した一覧表"Google AdSense vs. Yahoo YPN -PPC Network Compare Chart"が登場してきた。非常に細かく比較しており,参考になりそうだ。各項目別に筆者のコメントも加えられている。データの信頼性やコメントの客観性など吟味していないので,チェックする必要があるかも。現在は11月27日更新になっており,更新頻度も高そうである。
◇参考
・Advertisers Switching from Google AdSense to Yahoo Publisher Network(Search Engine Journal)
・AdSense asking former publishers to leave YPN and return to AdSense(JenSense)
早くも,AdSenseの大手パートナーサイトであったiVillageがYPNに乗り換える事例が現れている。AdSense一辺倒であった広告主も,比較のためにYPNを試みる企業も増えてきた。クリック単価,クリック詐欺対策,コンバージョン率,マーケッティングレポートなどが,どう違うのかを知りたいところだ。両者の比較はブログなどでも数多く取り上げられているが,実際の評価はつかみづらい。
そのAdSenseとYPN PPCを徹底比較した一覧表"Google AdSense vs. Yahoo YPN -PPC Network Compare Chart"が登場してきた。非常に細かく比較しており,参考になりそうだ。各項目別に筆者のコメントも加えられている。データの信頼性やコメントの客観性など吟味していないので,チェックする必要があるかも。現在は11月27日更新になっており,更新頻度も高そうである。
◇参考
・Advertisers Switching from Google AdSense to Yahoo Publisher Network(Search Engine Journal)
・AdSense asking former publishers to leave YPN and return to AdSense(JenSense)
2005年11月29日
オンライン案内広告が米国で急増,新聞紙広告に大打撃
オンラインクラシファイド広告(案内広告)の台頭が,新聞広告を浸食していることは良く知られている。そのオンライン案内広告が,今年も爆発的に拡大している。低迷続ける新聞業界が,さらに大打撃を受けることになりそうだ。
comScore Media Metrixの調査データによると,米国の案内広告サイトにアクセスした2005年9月のユニークユーザー数は前年同月比80%増の2635万人となった。中でも,Craiglist.orgは驚くべき伸びを示し,前年同月比156%増の876万人と,クラシファイド広告サイトのトップに躍り出た。新聞業界の天敵と見なされるCraiglistは,カバー都市を着々と増やしている。さらに,もっと巨大な天敵が現れようとしているのだ。Googleである。テストに入ったGoogle Baseは,案内広告への下地作りであることは間違いなさそうだ。来年にも,Googleの案内広告サービスが・・・。
◇参考
・Great for Craigslist but Not for Newspapers (NYTimes.com)
・PEW Reports(11/27/2005 )
・Google Baseによるクラシファイド広告,新聞業界にも痛手が
comScore Media Metrixの調査データによると,米国の案内広告サイトにアクセスした2005年9月のユニークユーザー数は前年同月比80%増の2635万人となった。中でも,Craiglist.orgは驚くべき伸びを示し,前年同月比156%増の876万人と,クラシファイド広告サイトのトップに躍り出た。新聞業界の天敵と見なされるCraiglistは,カバー都市を着々と増やしている。さらに,もっと巨大な天敵が現れようとしているのだ。Googleである。テストに入ったGoogle Baseは,案内広告への下地作りであることは間違いなさそうだ。来年にも,Googleの案内広告サービスが・・・。
◇参考
・Great for Craigslist but Not for Newspapers (NYTimes.com)
・PEW Reports(11/27/2005 )
・Google Baseによるクラシファイド広告,新聞業界にも痛手が


