Reed Elsevier といえば,英国に拠点を置く世界規模の出版社。B2Bの出版物も多いし,法令・判例関連のLexisNexisデータベースサービスも抱えている。LexisNexisの中国展開に見られるように,最近はオンラインビジネスへの傾斜を強めている。サイエンスやヘルスケアのジャーナルも,読者の40%は今ではオンラインしか利用していない。オンラインシフトを急速に進めているにもかかわらず,業績は順調なようで,今年のグループ全体の売上が7%増になる予定である。
2008年には,オンライン事業の売上がプリント事業の売上を上回る予定だ。そして,10年以内には,全てがオンライン事業に変身している・・・,ということだ。つまり,「紙が消える日」を前提に,オンライン事業に猛進していく。LexisNexisも2年間の停滞から脱し,成長軌道に乗ってきた。オンライン事業がうまく回転する段階に入ってきたのだろう。オンライン事業は各分野でナンバーワン企業のみが急成長し,旨みを独占できる傾向がある。Reed Elsevier は,そのナンバーワン到達が視野に入ってきたのだろうか。
*Reed Elsevierグループについて
世界200ヶ所で事業展開している情報プロバイダー。本社は英ロンドン。総従業員数は36,000人。
◇参考
・Reed may be online-only in a decade (Guardian Unlimited)
・LexisNexis ,中国向けのデータベース・サービスを開始