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2009年02月18日

今年も元気な"Sports Illustrated"の水着特集、不景気を吹っ飛ばす

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 リセッションとか、経営破たんとか、レイオフとか、気落ちする話ばっかりでイライラしている男性に、嫌なことを忘れさせてくれるサービスが、今年もSI(Sports Illustrated)から提供されている。

 米国の有力スポーツ雑誌Sports Illustratedは毎春,水着特集号を発行している。この号は女性トップモデルの水着姿が拝めるとあって,バカ売れするそうな。1964年から続く超人気号である。

 TimeWarnerのプレスリリースで気づいたので、さっそくSports Illustrated の2009年版特設サイト:CNNのドメイン)に飛んでみた。

SIAwimSuit2009.jpg

 サイトは雑誌特集号と連動しているが,Webの特徴を活かして、ビデオサービスに力を入れている。今年は出足から絶好調だ。2月10日12時に立ち上げてからの2日間だけで、特設サイトで570万本以上ものビデオが視聴された。昨年は6週間で総計330万本であったのだから、今年の勢いはもの凄い。また、今年もYouTube にSIswimsuitチャンネルを開設したが、2日間で180万本が視聴された。昨年は2月一杯で210万本だったので,YouTube経由でも今年はハイペースで推移ししている。

SportsIllustratedYouTube.jpg


 昨年に比べ桁違いに多くビデオが視聴されているのは、やっぱり皆イライラしていて癒されたいのかな、それとも無駄遣いしたくないので「巣ごもり」しているせいかも。で、おまけとしてこのブログにも、ビデオを貼り付けようとしたのだが、いずれもWidget(embedded code)が用意されていなかったので、ダメだった。どうしても視聴したい人は,こちらとかあちらでどうぞ。でも仕事中にこのようなビデオにはまっていると、時期が時期だけにレイオフされるかも。

 ともかく、この水着プロジェクトはTimeWarne社のドル箱になっているようだ。SI.comのユニークビジター数も,通常よりも2月10日が5%増、2月11日が6.7%増となった。


◇参考
・Sports Illustrated Swimsuit 2009 on SI.com Sets All-Time Records in Video and Traffic(TimeWarner、プレスリリース)



タグ:雑誌 ビデオ

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posted by 田中善一郎 at 09:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | 出版 雑誌
2009年02月08日

アマゾンのキンドル2の写真、ネット上にリークか

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 9日に発表されるアマゾンの電子書籍端末「キンドル2」の写真が、ネット上に出回っている。本物らしいので・・・。

 写真はスクープ元のこちらで(http://www.mobileread.com/forums/showthread.php?t=38108)どうぞ。サムネイル写真をクリックすると拡大写真が現れる。

 薄いのが特徴か。Kindle 2の価格は359ドルで、発売は2009年2月24日から(これは未確認情報とのこと)


◇参考
・Exclusive: Amazon Kindle 2 official images + price + release date(mobileread)


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posted by 田中善一郎 at 23:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | 出版 雑誌
2009年01月27日

米大手出版社コンデナスト,デジタル部隊の統合化でネット事業を強化

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CondeNastMagazine.JPG


  米大手出版社Conde Nast(コンデナスト)が,デジタル統合組織のCondé Nast Digitalを設立し,ネット事業で攻勢をかけことになった。

  コンデナストは,日本でも馴染みの「VOGUE」や「GQ」「Wired」を発行している雑誌社であり,上の表紙写真のように,個性ある雑誌を数多く抱えている。Vogue,Glamour,Teen Vogue,Lucky,Golf Digest,Vanity Fair,Bon Appétit,The New Yorkerのように,最新のレートベース(広告料金のベースとなる保証部数)でも100万部を超える強力な雑誌が目白押しである。

  同社は収益の多くを雑誌からの広告売上に頼っている。そのために,販促費などを余分に注ぎ込んでまで,レートベースを維持しあるいは増やす努力をしてきた。実際,Vogue,Glamour,Golf Digest,Vanity Fairなどの主力雑誌はこの3年近くの間でも部数を増やしてきている。この結果,全広告売上の97%を雑誌広告で占めており,オンライン広告はわずか3%である。

 ところが,雑誌業界にも冬の時代が襲ってきた。雑誌広告売上が急速に減り始めている。その落ち込み分の補完を期待されるオンライン広告の売上比率が3%と,競合他社に比べても低過ぎる。株主からも「オンライン広告でもっと稼げ」と要求されたようだ。

 同社は,オンライン事業を必ずしも無視していたわけではない。それどころか,90年代の半ばころから先駆けてサイトを立ち上げていた。今では,雑誌ブランドのウェブサイトの他に,同社の中核サイトとしてCondéNetを運用している。CondéNetでは,Epicurious.com,NutritionData.com,Concierge.com, HotelChatter.com, Jaunted.com, Style.com, Men.Style.comなどの分野別サイトを束ねている。さらに外部リソースにも手を伸ばし,Reddit.com(Diggのようなアグリゲータ)やNutritionData.com(健康/栄養の調査サイト) ,SFO( メディア/トラベル・ブログ),Ars Technica(テクノロジーブログ)などを買収してきた。

 でもいかんせん,雑誌(紙媒体)中心の出版社である。オンライン事業は脇役で,紙媒体のおまけのような存在であった。雑誌ブランドのサイトは当然,雑誌を支援するのがミッションであったはずだし,CondéNetはオンラインサービスに特化したサイトとはいえ,雑誌から完全に独立して活動ができたとは思えない。さらに最近では,オンライン事業を遠ざける行動も目立ってきた。まずCondéNetの人員を削減した。そのため,オンライン広告の売上が減ってきた。さらにSNSサイトのFlip.comなどを店じまいするなど,オンライン事業への消極的な取組に対して非難の声が高まっていたのだ。

 そして今回,バラバラであったデジタル部隊をCondé Nast Digitalと称する組織に統合し,オンライン事業を強化することを宣言したのである。Sarah Chubb(former president of CondéNet operation)が新組織の責任者となる。狙いは,コストカットではなくて,ネット事業の強化であることを強調している。特にプレスリリースのサブタイトルで“New unit increases scale and efficiency for advertisers”とあるように,オンライン広告の売上アップを目指している。

 具体的な広告メニューを見ないと何とも言えないが,残念なのはユーザーへのメッセージが見当たらないことである。また自己主張が強そうな雑誌を数多く擁し,紙媒体文化が染みついている伝統的な出版社が,どこまで本気でオンライン事業に取り組んでいけるのか,興味深い。


追記:主力雑誌の現在のレートベース

・Vogue : 1,200,000
・Glamour: 2,250,000
・Teen Vogue: 1,000,000
・GQ  : 875,000
・Lucky :1,100,000
・Cookie: 550,000
・Golf Digest: 1,650,000 
・Vanity Fair: 1,100,000
・Gourmet : 950,000
・Bon Appétit:1,300.000
・Condé Nast Traveler : 800,000
・Wired :650,000
・Portfolio:425,000
・The New Yorker 1,000,000 

◇参考
・Conde Nast Consolidates Digital Assets to Form Digital Unit(プレスリリース)
・雑誌のオンラインシフト,新聞と同じく厳しい道のりが(メディア・パブ)
・Is Conde Nast Finally Fostering Digital?(AdAge)
・Condé Nast Merges All Digital Into One Unit; CondéNet’s Chubb Heads New CN Digital(paidContent)



タグ:雑誌

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posted by 田中善一郎 at 14:54 | Comment(1) | TrackBack(0) | 出版 雑誌
2009年01月22日

雑誌のオンラインシフト,新聞と同じく厳しい道のりが

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 紙(プリント)からネット(オンライン)へ。新聞社だけではなくて雑誌社も,オンライン媒体に注力せざる得ないようだ。

 新聞も雑誌も,紙媒体の広告売上が2008年に大きく前年割れし,2009年もさらに下落するのは避けられそうもない。さらに悪いことに,景気が回復しても紙媒体の広告売上がリバウンドしないと見られている。また,紙媒体の将来性を見限ったのか,Googleも“Google Print Ads”プロジェクトの打ち切りを20日に発表した。米国の800以上の新聞(紙)の広告枠を,オンライン広告のノウハウを活かして販売していたが, 止めることにしたのだ。

 こうなってくると,ますますオンライン媒体に賭けることになるのだが,その道のりは平坦ではない。オンライン広告の売上規模が紙媒体に比べ小さすぎるからだ。米国の新聞社の場合,全広告売上(紙+オンライン)のうちオンライン広告売上が占める割合はまだ10%に達していない。このため紙媒体広告の落ち込みをオンライン広告で補えないでいる。

 雑誌社の場合も同じ状況で苦しみ始めている。数年前からパソコン誌などのテクノロジー分野の雑誌は,オンライン媒体に主役の座を奪われだし,紙媒体からの撤退が相次いだ。そして,テクノロジー分野以外の雑誌でも,休刊(事実上の廃刊)やオンライン媒体での延命が本格化している。だが米国の代表的な雑誌社においても,オンライン広告売上高の絶対額は小さく,全広告売上に対するオンライン広告売上の割合(Dig Ads)は,次のように低い(AdAgeの調査)。表の最右列は各雑誌社のオンライン広告売上高である。

MagPubDigAds.JPG

 最もオンライン広告売上の割合の高い出版社は,あのマーサ・スチュワート(Martha Stewart)が取り仕切っているMartha Stewart Living Omnimediaである。AdAgeの予測では,同社の2008年オンライン広告売上は1400万ドルで,オンライン広告比率が12%である。以下は、同社のオンラインサイトMarthaStewart.comと雑誌である。ちなみに同社の旗艦雑誌MARTHA STEWART LIVINGの2008年の広告売上は1億9373万ドルで,前年比4.5%減であった。

・MarthaStewart.com
MarshastewartSite.jpg

・雑誌
MarthastewartMagazine.jpg

 最大手の雑誌社Timesは,オンライン広告売上でもトップで2008年は2億4500万ドルと見込まれている。それでも全広告売上の10%程度である。その他の雑誌社でもほとんどは,オンライン広告比率が10%に達していない。Conde Nastは,90年代半ばからWebサイトに進出しているにもかかわらず,オンライン広告比率が未だにわずか3%である。

 雑誌社も新聞社と同じような厳しい状況に追い込まれている。でも雑誌社のほうが新聞社よりも,これまでは紙媒体広告で踏ん張ってこれたといえる。ただ,紙媒体広告の依存を継続させるために,かなり販売面で無理を重ねてきたようだ。つまり購読料を割り引いたり販促・流通コストを余分にかけてまで,雑誌の発行部数を維持あるいは増やす努力をしてきた。Conde Nastがまさにその戦略をとってきた。

 ところが,頼り切っていた雑誌広告売上が2008年から急速に落ち込んできたから大変なことになってきた。そして,休刊する雑誌は増えてきた。今年に入っても,Country Home, Electronic Gaming Monthly,Plenty,Teen Magazineが,次々と姿を消すことになった。特に驚いたのはMeredithが発行しているCountry Homeの休刊である。発行部数が130万部で,2008年の広告売上が1億3640万ドルの雑誌がどうして止めてしまうのだろうか。住宅不況で同誌の広告ページが前年比で25%減,広告売上高が前年比で16%減となったからだ。2008年に広告売上高が前年に比べ2600万ドルも減り,さらに2009年もっと減ると見たのだろう。

 ともかく,紙媒体で生計を立ててきた雑誌社や新聞社は,しばらく茨の道を歩まざる得ないようだ。



◇参考
・Time Inc. Tops List of Digital Earners(AdAge)
・米雑誌の広告売上,新聞と同じく急降下(メディア・パブ)
・ Turning the page on Print Ads(Traditional Media: Let's Take it Offline)
タグ:雑誌

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posted by 田中善一郎 at 16:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | 出版 雑誌
2009年01月15日

米雑誌の広告売上,新聞と同じく急降下

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People200811.jpg

 新聞ほどひどくはないと言われていた雑誌も,広告売上が急降下し始めた。

 米雑誌協会(MPA:Magazine Publishers of America)の発表によると,2008年の米雑誌の総広告ページ数が前年比11.7%も激減した。2008年の第4四半期だけで見ると,前年同期比で17%も広告ページ数が減っている。つまり,広告出稿が日増しに減っているのだ。2009年はさらに悪くなるのだろう。

 最初の表は,広告ページ数が多いトップ20誌について広告売上と広告ページ数を示している。2008年の広告売上高は前年比7.9%減であった。トップのPeopleも,前年に比べ広告ページ数で12%減,広告売上で8.2%減と冴えない。この景気後退下にもかかわらず頑張った雑誌が,EconomistとElleである。両誌は,AdAgeが選んだ2008年のThe A-List雑誌にも選ばれている。広告売上をEconomistが25.5%,Elleは11.1%も増やしている。


MagUS2008a.jpg
(ソース:MPA)

 次に,代表的なニュース誌およびビジネス誌を抜き出して,表にまとめてみた。ニュース誌は総崩れである。ビジネス誌ではBusinessWeekの不調が目につく。

MagUS2008b.jpg
(ソース:MPA)


 最後に,分野別の広告売上と広告ページ数である。すべての分野でマイナス成長であった。当然のように,自動車分野と金融/不動産分野の落ち込みが大きい。

MagUS2008d.jpg
(ソース:MPA)

 


◇参考
・Advertising and PIB / PIB Revenue and Pages / Magazine Titles Data (YTD) / Jan - Dec 2008 vs 2007(MPA)
・2008 Magazine Advertising Shows Effects of Soft Economy(MPA)
・Magazine Ad Pages Down 12% In 2008(Silicon Alley Insider)
タグ:雑誌

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posted by 田中善一郎 at 07:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | 出版 雑誌
2008年12月10日

次は歴史的な雑誌記事を無料閲覧,Googleが雑誌アーカイブを提供

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GoogelBookSearchMagazine.jpg

 歴史的な新聞が閲読できて喜んでいたら,次は歴史的な雑誌記事まで閲読できるようになった。

 Google Book Searchで雑誌の過去記事が無料で閲覧できるのである。雑誌の原形を読むことができる。新聞や書籍と同じく,スキャニングしてOCRでテキスト化しているので,検索も可能である。

 新聞の場合もそうだったが,こういうサービスは見たい記事が次々と出てきて,ついハマってしまう。


 最初はNew York Magazineを試してみた。1968年4月号から1997年12月号までの雑誌が閲覧できる。最近の号が利用できないのがちょっと残念だが,無料だから仕方がない。雑誌内検索でヤンキーズの記事を探すために,yankeesで検索をかけてみた。


 次は,Popular Scienceにアクセスしてみた。1872年2月号から2008年2月号までとたっぷり提供してくれている。記事内容もそうだが,広告も時代を反映して面白い。1940年代の雑誌表紙を見ていくと,ほとんどが戦争ものであった。1940年代だと,こうしたサイエンス誌まで動員して,戦争参加を鼓舞していたのかもしれない。

PopularScienceGoogleMagazine.jpg


 次はBaseball Digestを。野球好きにはたまらない。1945年7月号から2007年10月号までが閲覧できた。ベーブ・ルースはダメだけど,ミッキー・マントルの活躍を読むことができる。日本人大リーガーも以下のように表紙を飾っている。

BaseballMagazine.jpg


 最後に,CIO Magazineを。こちらは、1987年9月号から2008年3月号までが閲覧可能である。以下は,2008年3月号の3ページ(目次ページ)である。このような雑誌と同じものが閲覧できる。

CIOGooglebook.jpg



◇参考
・ Search and find magazines on Google Book Search(Official Google Blog)
タグ:雑誌

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posted by 田中善一郎 at 13:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | 出版 雑誌
2008年11月20日

「紙よさらば」,あのPC Magazineも休刊へ

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 PCMag(PC Magazine)誌が2009年1月をもって休刊する予定と,paidContent.orgが伝えている。オンラインサイトのPCmag.comは継続する。

 PCMagは1982年に創刊したパソコン誌。まさにPCの歴史を作り,80年代から90年代にかけてのパソコン誌の隆盛期に頂点に立っていた名門誌である。Wikipediaによると,1982年に月刊誌として創刊し,800ページの号が登場するぐらいバカ受けした。IBM PCが出現したころで,多くの人が初めてパソコンに飛びついた時代である。1983年に隔週誌となったが,号あたりのページ数が平均400ページ,時には600ページの重量級の号も珍しくなかった。

 それが,90年代後半から失速し,最近では号あたり300ページから200ページと,軽量級雑誌になってしまっていた。PCやPC周辺機器,アプリの評価が売り物であったが,そうした情報は今やインターネット上でタダで得られる。それに編集側スタッフの評価よりも,大多数のユーザーからの評価(集合知)のほうが参考になる。ガジェットやパソコンの購入者が,PC_Magazineなどのパソコン誌よりも,EngadgetやGizmodなどのブログや製品比較サイトに飛びつくのは仕方がない。
 
 PC_Magazineの休刊で,パソコン誌の時代も事実上終焉を迎えることになるのだろう。サービスを継続するオンラインサイトPCmag.comにアクセスしてみた。すると,雑誌購読申込ページがまだ残っているではないか。その中で、“PC Mag is America’s #1 technology magazine,”と謳っている。かつてはそうだった。今もナンバーワンだと言いたい気持ちは分かるが・・・・。わびしい。

PCMag0811.jpg

 そして先ほど,PC Mag編集長のLance Ulanoffが雑誌読者に向けたオープンレター“PC Magazine Goes 100% Digital”を公開した。January 2009 issue (Volume 28, Issue 1)で27年間のプリントメディアの幕を閉じ,来年2月からは PC Magazineが“ 100-percent digital publication”になると明言した。

 すでに,PC Magazineのオンラインシフトはかなり進んでいる。 PC Mag brandの 売上も現在は70%をデジタル事業に依存している。オンライン売上も2001年以降,年間42%の成長率で伸びているという。ネットワーク関係では利益を出しているとのことだ。PC Mag brandの総売上は明らかになっていないが,paidContent.orgは“tens and tens of millions” of dollarsと予測している。PCMag部門は140人のスタッフを抱えているが,雑誌休刊で人員削減が避けられないだろう。



◇参考
・Ziff Davis To Close Print PCMag, Focus On Online; Still Looking For Options For Gaming Division(paidContent.org)

タグ:雑誌

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posted by 田中善一郎 at 09:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | 出版 雑誌
2008年10月02日

どの雑誌表紙が2008年のナンバーワンか?,25作品の表紙がノミネート

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  雑誌の顔である表紙。その表紙の優れた作品を,American Society of Magazine Editors (ASME) が毎年表彰している。

  今年の“THE 2008 BEST COVER CONTEST ”のベスト表紙が10月6日に発表される。そのコンテストで最終選考に残った25表紙が公表されているので,それを見てみよう。今回は,2007年8月から2008年7月までに発行された米国の雑誌が対象となっている。25作品の表紙のスライドがウィジェットで用意されていたので,以下に貼り付けておく(25作品は,cover image gallery でも一覧できる)。

Best Magazine Covers of 2008 - Upload a Document to Scribd
Read this document on Scribd: Best Magazine Covers of 2008


 上の25作品の中にもある次の3作品から,今年の“Cover of the Year”が選ばれることになっている。
・• Interview, June/July 2008: "Andy is 80!"
・• New York, March 24, 2008: Eliot Spitzer's "Brain"
・• The New Yorker, October 8, 2007: "Short Stance"
2008CoveroftheYearFinalists.jpg


 ついでに,2007年と2006年の“Cover of the Year”を紹介しておく。 
BestCover20062007.jpg

 また,過去40年間の雑誌から,ASMEが選んだすぐれた40作品を,こことここで見ることができる。



◇参考
・AMERICAN SOCIETY OF MAGAZINE EDITORS UNVEILS THE FINALISTS OF THE 2008 BEST COVER CONTEST(MPA)
タグ:雑誌

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posted by 田中善一郎 at 00:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | 出版 雑誌
2008年08月18日

雑誌にもYouTube風サービスが出現,著作権侵害なのに大丈夫か

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myazines.jpg


 雑誌コンテンツの共有サービスMygazines.com が7月末から始まっている。

 ユーザーが気に入った雑誌コンテンツ(デジタル版)をアップロードし,そのコンテンツを皆で共有するサービスである。アップロードされた雑誌コンテンツを誰もが無料で閲覧できることになる。雑誌版のYouTubeと思えばよい。

 欧米の主要雑誌は,紙媒体と同じレイアウトのデジタル版も同時に発行している場合が多い。Mygazines.comを覗いてみると, People, Men's Health ,Forbes,The Economistなどの人気雑誌のデジタル版コンテンツがかなりアップロードされ始めている。例えば英国の経済誌The Economistの場合は,すでに5月31日号から8月9日号までの全記事がアップロードされていた。Forbesの記事の例だが,以下のような体裁で閲覧できる。

Forbesmymagazine.jpg

 でもこのサービスは怪しい臭いが漂う。どう見ても,違法コピーのファイルが数多くアップロードされている。YouTubeも初期のころは,アップロードされたビデオ(動画)の中に違法コピーが多く混じっており,問題になっていた。ユーザー数が増えるに伴いYouTubeは抗議を受け始め,ついには著作権違反で告訴されたりもした。

 このMygazinesの場合は,アップロードされているコンテンツのほとんどが違法コピーではなかろうか。このままだと,いずれ雑誌社が告訴することになろう。でもサーバーをシャットダウンできないかもしれない。APの記事によると,サーバーは法の網がかからない海外に所在し,得体の知れない者?が運用しているからだ。でも何のためにこんなことをやるのか。どうもユーザーリストの収集を目的にしているようだが・・。


◇参考
・www.mygazines.com Launches Free Magazine Portal!(MarketWatch)
・New magazine-sharing site may violate copyrights (AP)
タグ:雑誌 YouTube

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posted by 田中善一郎 at 07:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | 出版 雑誌
2008年08月12日

電子ブック“Kindle”が大ヒットするとの予測,2010年のアマゾン売上が10億ドルになる

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 アマゾン(Amazon)の電子ブック“Kindle”は,話題ばかりが先行し,実際に売れているのかどうかが闇に包まれていた。

 最近ようやく,アマゾン筋から情報が漏れ始めた。TechCrunchは延べ出荷台数が24万台に達したと伝えている。また10月には新モデルが登場し,教科書市場への進出も噂されている。

 こうした動きを受けて,CitiのアナリストMark Mahaneyも,2010年までのKindleの売上予測を,次のように上方修正した。

Kindle2010.jpg

 Kindleリーダーの出荷台数は,2008年が38万台,2010年が331万台になると占っている。Kindle向け書籍の売上は,2010年は約5億4000万ドルと予測。Kindleリーダーを含めたKindle関連の総売上は,2010年に10億ドルを突破する見込み。これは,アマゾンの総売上の3.8%に相当する。

 これが達成できれば,これまでの電子ブックに比べれば大ヒットと言えるのかもしれない。個人的には長旅の時には欲しいが,今のレベルの電子ブックでは日常的に頻繁に利用する気になれないが・・。

 iPod,Xbox,Wii,PS3の人気ガジェットと比較しても,まだまだKindleの出荷台数は少ない。同じCiti Investment Researchが次のようなデータを発表している。

PopularElectronicsUSSales2008.jpg



◇参考
・Citi: Yep, The Kindle's A Huge Hit. $1 Billion For Amazon In 2010 (AMZN)(Silicon Alley Insider)
・ アマゾンKindle延べ販売台数は「24万台」だった(TechCrunch Japanese )
・Kindle 2.0 Coming Around October 2008(CrunchGear)
・Amazonは2010年にはKindleによって$750M(7億5千万ドル)の売り上げがあるかもしれない(これはかなりの数のKindleだ!!)(TechCrunch Japanese )
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posted by 田中善一郎 at 09:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | 出版 雑誌
2008年07月16日

米雑誌広告市場も2008年上期は急降下

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 新聞や雑誌の広告市場は不況の影響をもろに受け,ますます厳しくなってきている。そうでなくても,伝統的なメディアの中でプリントメディアが最も,インターネットメディアに侵食されてきているのだ。

 特に深刻さを増しているのが広告市場の落ち込みである。米国の新聞や雑誌は,広告売上の依存度が高いだけにきつい。雑誌も新聞ほどでもないけれど,ここしばらく我慢しなければならないようである。

 Blommbergの記事によると,米雑誌の総広告ページ数が2008年第2四半期は前年同期に比べ8.2%も減った。第1四半期が同6.4%だっただけに,さらに減速している。大きく減っている広告は,自動車,美容/化粧,家具,アパレル,金融,保険,不動産などである。逆に,食料,小売,リゾートなどの広告は踏ん張っているようである。

 MPA(Magazine Publishers of America)が,2008年上期(1月-6月)における米雑誌の広告売上高と広告ページ数を発表している。その中で,個人的に関心のある雑誌を取り上げた。昨年の上期との増減も示している。

USMagazine081Ha.jpg
USMagazine081Hb.jpg
USMagazine081Hc.jpg

 今年上半期は,総広告ページが前年同期比で7.4%減り,広告売上が同2.8%減となった。

 広告ページ数の増減で目立ったものを紹介する。

 ビジネス誌では,BusinessWeekが約15%減,Forbesが13%減であったが,Fortuneが1.3%増でEconomistが3.7%増であった。

 ニュース誌では,Newsweekが22%減,Timeが21%減と冴えない。

 Kids向け雑誌は,National GeographicもSports Illustratedも,いずれも不発であった

 女性誌では,Cosmopolitanが15%減,Marie Claireが7%減と不調なのに対し,Vogueが微増,Elleが6%増と健闘している雑誌もあった。

 また対照的であったのは,New Yorkerが20%減に対し,New York  Magazineが9.2%増となり,明暗がくっきりと出た。



◇参考
・U.S. Magazine Ad Sales Drop 8.2%, Accelerating Industry Decline (Bloomberg.com)
・Magazine Publishers of America - Jan - June 2008 vs 2007(MPA)
タグ:雑誌 広告

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posted by 田中善一郎 at 10:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | 出版 雑誌
2008年06月19日

「日本人の91%はiPhoneを買わない」との日本発ニュース,米国のソーシャルメディアを駆け巡る

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 日本のIT産業を伝えるニュースが,米国のメディアではめっきり減ってきた。90年代半ばくらいまでは,日本のエレクトロニクスやコンピュータ企業の動きは米国産業にとっても大きな関心事であった。でも今やメディアの世界でも日本パッシングとなってきている。マスメディアがそうだから,ソーシャルメディアではほとんど相手にされない。任天堂のマニアックな話が出る程度か。

 ところが今日の朝,驚くことに出くわした。米国の技術系ソーシャルメディアでもっとも影響力のあるニュースアグリゲーターTechmemeで,上から2番目のビッグニュースとして,次のように日本発のニュース記事が出ていたからだ。

TechMeme080619.jpg

 「日本人の91%がiPhoneを買わない」との見出しが効いたのかもしれないが,ともかくTechmemeで取り上げられると,ブログなどのソーシャルメディアでアッという間に,幅広く伝播していくのは間違いない。すでに,Silicon Alley Insiderや Electronistaのような影響力のあるブログで取り上げられていた。

 震源地は,日経BP社の技術者向けサイト“Tech-On!”(英語版)に出ていたニュースである。

TechOn20080618.jpg

 上のニュースの発信時刻は18日の21時02分となっている。冒頭のTechmemeのスナップショットは日本時間19日の9時前である。つまり半日も経たないうちに,多くの米国の人気ブログで紹介されているのだ。Techmemeでピックアップされるブログは,個人ブログというよりも商用ブログが多い。小さなブログ出版社が出しているブログである。

 同じ日本時間19日の9時ころに,Google Newsを見てみた。“iPhone japanese”で検索した結果を以下に示す。

GoogleNewsiPhponeJapanese0806.jpg

 “91% of Japanese Will Not Buy 'iPhone'”の見出しのニュース記事で溢れていた。技術者向けブログでナンバーワンといわれているars technicaでも取り上げられていた。その記事中で,
“ in the survey reported by Tech-On! (pointed out by Electronista)”との文章があった。ars technicaはElectronista経由でこのニュースを知ったのである。このようにブログ間をニュースが瞬く間に伝播していくのだ。

 ところで,Tech-On!は日本語のサイトである。このニュースが,“Tech-On!”(日本語版)で紹介されたのは,以下のように17日16時43分である。つまり,英語記事の1日以上前に日本語で投稿されている。


TechOnJap080617.jpg


 さらに,元ネタの発表記事は,ブロガー向け情報サイト「ブロッチ」である。16日11時30分に発信している。


iSheareResearch.jpg

 このニュースが,日本のソーシャルメディアでも広がっているかを調べてみた。元ネタのアイシェアの発表が,iPhoneが装備しない“電池交換機能”の調査を前面に出した記事のせいか、ソーシャルメディアではまったく話題にならなかった。Tech-On!日本語記事も現時点(約2日経過)で,ソーシャルニュースサイトnewsingでゼロポイント,Google News(日本語版サイトで「iPhone 日本人」を検索)でも姿が見当たらなかった。はてなブックマークで8人が登録している程度だ。Google Blog検索で調べてみたが,個人ブログで一人が紹介しているだけである。

 この差は何か。考えさせられる。やはり日米ではソーシャルメディア系で盛り上がるニュースの種類が違うのだろうか。

 日本の代表的なソーシャルニュースサイトnewsingで,どのような話題のニュースが人気が高いのかを先ほどチェックしてみた。以下はニュースカテゴリー別のトップニュースの見出しである。いわゆる集合知やらで選んだニュース記事である。

・インターネット:
世界中の美女画像をみんなで評価して世界一の美女を決める「4U Choice」
・社会・くらし:
ずばり!1ヶ月の電気代を今より5000円以上減らす方法
・ビジネス・政治:
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 この結果を見ても、日本でスポーツ紙や男性週刊誌が急激に売れなくたった理由がわかる。今回のiPhone関連ニュースはまだ一般受けする類であるが,それでも日本のソーシャルメディアでのニュースとしては地味ということか。米国のソーシャルメディアで駆け巡ったニュースが,日本では無視されてもしかたないのかも。


◇参考
・Survey: 91% of Japanese Will Not Buy 'iPhone'(Tech-On!)
・アジアのネット産業/技術にフォーカスした英文ブログネットワーク(メディア・パブ)
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posted by 田中善一郎 at 14:18 | Comment(2) | TrackBack(1) | 出版 雑誌
2008年05月14日

米ビジネスウィーク,無料のオンライン講座を開始

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BWonlineCourses.jpg

  米経済誌BusinessWeekが今週からオンライン講座(Online Courses)を始めた。登録すれば,誰でも無料で受講できる。

 ビジネスパーソンを対象にした仕事や資産運用に関する入門講座である。以下の5分野から始まっている。
◇Small Business
◇Careers
◇Investing/Home Buying
◇Investing/Personal Finance
◇Technology

  各分野には多くのコースが用意されている。以下に,Small Business分野とTechnology分野のそれぞれに設けられたコースを示しておく。

◇Small Business
・Designing and Equipping Your Home Office
・Digital Photography and Your Business
・Fire Your Boss: Start Your Own Business
・High-Impact, Low-Cost Marketing
・Online Marketing Tips
・Online Marketing Trends and Your Small Business
・Raising Capital for Your Small Business
・Recruiting and Retaining Staff for Your Small Business
・Search Engines 101: Using Search Engines to Market Your
Business
・Selecting a Wireless Phone Plan for Your Small Business
・Start-Up Basics for the First-Time Entrepreneur
・Strategies for Successful Selling on eBay
・Taking Your Small Business Online
・The E-mail Roadwarrior
・The Right Web Hosting Solution for Your Business
・Writing a High-Impact Business Plan
・Small Business Networking Toolkit

◇Technology
・Create and Share Your First Podcast
・Desktop Publishing for Beginners
・How to Build Your First Web Page
・How to Build Your First Web Site
・Putting Technology to Work in Corporate Communications
・Select the Right Computer for Your Family
・Setting Up a Wireless Home Network
・Setting Up VoIP at Home
・The Power of Mobile Computing
・The Wireless Mobile Office
・Web Programming Basics

  講師には,BusinessWeekの"Inside Wall Street”のコラムニストであるGene Marcialなど。

  インストラクターや他の受講生とオンラインで対話できるという。ビデオのページも用意されているようだ。向学心のある方は試してみれば。

  広告のスポンサーには, American Express, FedEx ,SASなどが。



タグ:雑誌

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posted by 田中善一郎 at 09:22 | Comment(0) | TrackBack(1) | 出版 雑誌
2008年05月09日

米B2B出版社,紙離れを一気に進める

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  企業ユーザー向け米出版社(B to B出版社)は,紙離れを加速化させビジネスモデルを短期間で激変させ始めているている。今週火曜日に開かれたAmerican Business Media’s 2008 Spring Meetingで,一部のB2B出版社のCEOが明らかにした(BtoBonline.comより)。

 老舗雑誌社のTechWeb(以前のCMP’s Business Technology Group)は,数年前までプリント部門の売上げが85%も占めていた。それが今では,プリントメディアが25%,オンラインメディアが30%,イベント部門が45%へと様変わりした。

 また新興出版社の1105 Mediaも,2年前の設立時において売上げのほとんどがプリントメディアからであった。それが現在では,プリントメディアの割合が40%に減ったのに対し,イベントが45%,オンラインが20%も占めるようになった。

◇参考
・Media CEOs address changing business models(BtoBonline.com)
タグ:雑誌

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posted by 田中善一郎 at 08:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | 出版 雑誌
2008年04月25日

有力雑誌社サイトCondéNet,旅行ブログ出版を買収

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SFOmedia.JPG

   米雑誌社 Condé Nastのオンライン部門CondéNetが,旅行ブログ出版のSFO*MEDIA を買収した。

 CondéNetは,Condé Nastの有力雑誌のリソースをベースにカテゴリー別のオンラインサイトを運用している。 fashion (Style.com), men's lifestyle (Men.Style.com), food (Epicurious.com), travel (Concierge.com)といったサイトである。 今回,SFO*MEDIA を獲得したのは,旅行サイトのConcierge.comを強化するためだ。同サイトは雑誌Condé Nast Traveler のリソースに加えて,SFO*MEDIA のコンテンツが仲間入りすることになる。

 SFO*MEDIAは,HotelChatter.comとJaunted.comを発行している旅行ブログ出版社である。 近く,新しいブログTripHackerを創刊する予定。ザッとブログを見てみたが,なかなか出来の良い。

 マスメディア系サイトが,特定カテゴリーのソーシャルメディアと組んで,バーティカル・メディア・ネットワークを構築するのが,一つの流れになってきた。当然,バーティカル・アドネットワークとして機能することになる。
 

◇参考
・CondéNet Buys Travel Blog Publisher SFO Media; Chubb Says More Acquisitions Ahead(paidContent.org)
・CondeNet Acquires SFO*Media(プレスリリース)
タグ:雑誌

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posted by 田中善一郎 at 08:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | 出版 雑誌
2008年03月26日

仕事の息抜きにゲームを,BW誌サイトが粋なゲームコーナを開設

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BWgame0803.JPG

 仕事の合間にでもビデオゲームをどうぞ。BusinessWeekのサイトに,ゲームアーケードBusinessWeek Arcadeが設けられた。20本のゲームをタダで楽しむことができる。

 米国でも,働き盛りのビジネスパーソンはゲームがお好きなようだ。同サイトで紹介されていた米ビデオゲーム市場統計によると,ビデオゲームプレーヤーの48%が18〜49歳であり,24%が50歳以上であった。18歳未満の子供は28%である。このように大人が多いため,パズルやカードなどの軽いゲームがアクションやスポーツなどの若者向けゲームよりも利用頻度がかなり高い。ビデオゲームに最も金を費やしている年齢は38歳とのことだ。働き盛りの年齢層が米ゲーム市場を支えているのか。お陰で2007年の米ビデオゲーム売上高は前年比28%増の95億ドルと絶好調だ。

 大人のビジネスパーソンを対象とするBusinessWeekのサイトにゲームコーナーを置くのもうなずける。でも,たとえBusinessWeekのサイトにいたとしても,仕事中にゲームに興じていると・・・・。


◇参考
・The Power of Play: Editor's Note(BusinessWeek)
・Gaming Trends: 2008(BusinessWeek)
・Gaming: The Stats(BusinessWeek)


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posted by 田中善一郎 at 14:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | 出版 雑誌
2008年01月31日

Amazon.comが絶好調,07年第4四半期売上が42%増,電子ブック“Kindle”も期待以上の滑り出し

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 アマゾン(Amazon.com)が絶好調だ。2007年第4四半期の売上が,前年56億7000万ドルと前年同期比42%もアップした。同期営業利益は38%増の2億7100万ドルとなった。

 年末のホリデー・ショッピング・シーズンに,不況風が吹き始めたにもかかわらず,書籍やエレクトロニクス製品,コンシューマグッズが順調に売れたためである。

 また,年末商戦に向けて昨年11月末に出荷し始めた電子ブック“Kindle”も順調で,NYTimes.comの記事によると,期待以上のニーズに応えるために製造のペースをスピードアップしているという。でも,CEOのBezosは出荷台数を明らかにしていない。どれくらい売れたら順調と見ているのだろうか。 

 また同社は,2008年の年間売上高を,2007年に比べ26%〜33%増の187億5000万ドル〜197億5000万ドルと見込んでいる。サブプライム問題なんて関係ないみたい。


◇参考
・Amazon.com Announces Fourth Quarter Sales up 42% to $5.7 Billion; 2007 Free Cash Flow More Than Doubles, Surpassing $1 Billion for the First Time(プレスリリース)
・Strong Holiday Season Lifts Amazon’s Revenue (NYTimes.com)
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posted by 田中善一郎 at 18:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | 出版 雑誌
2008年01月23日

オンラインで活性化図る評論誌“Atlantic”,ついに有料の壁も追っ払う

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Atlanticcom.JPG

 150年の歴史を誇る評論誌“Atlantic”も,オンライン事業に活路を見いだそうと躍起である。

 政治から文化まで世界のあらゆる事柄を評論する老舗雑誌のAtlanticは,とりあえずオンラインサイトを構えてはいたが,硬派で保守的な体質がゆえに冴えない作りのサイトとなっていた。

 ところが昨年の春あたりから風向きが変わった。Atlantic.comに力を入れ始めたのだ。まず,ブログやビデオなどサイトオリジナルのコンテンツを導入した。中でも話題になったのは,政治評論で有名なAndrew Sullivan を招き入れ,同氏の政治ブログ“The Dayly Dish”をAtlanticサイト内に持ってこさせたことだ。

 Sullivan効果はすぐに現れた。comScoreのデータによると,同サイトの月刊ユニークユーザー数が,2006年12月の7万2000人から2007年12月の30万8000人へと年間で4倍も急上昇した。増えたトラフィックの30%はSullivanのブログへのアクセスであったとのこと。

 さらに昨日(22日)から,雑誌コンテンツを含めてすべてのコンテンツが,無料で閲覧できるようになった。最新号の雑誌コンテンツも登録なしで読むことができる。さらにEdiotr's Noteによると,1995年からのバックナンバーやそれ以前の一部記事も閲覧できるようだ。

AtlanticJan2008.JPG NYTの記事によると,雑誌(紙媒体)の発行部数は約40万部で落ち着いているようだが,300万ドルから500万ドルの赤字基調となっておりまだまだ厳しい状況に直面している。米大統領選挙の年に有料の壁を取っ払い,オンライン事業を開花させ,5年以内での黒字化を期待しているようだ。果たしてオンライン事業が救世主になってくれるかどうか・・・。



◇参考
・Editors' Note(Atlantic.com)
・A Venerable Magazine Energizes Its Web Site (NYTimes.com)
・米国の人気RSSフィード(その1),日本との違いがくっきり(メディア・パブ)
タグ:雑誌

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posted by 田中善一郎 at 14:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 出版 雑誌
2008年01月07日

iフォンやKindleでデジタル版雑誌を購読

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 既存の雑誌コンテンツを,Appleのiフォン(iPhone)やAmazonの電子ブックKindleでも読めるようになってきた。

 こればかりは,実際にiPhone/iPod touchやKindleで雑誌を読んでみないと,評価できそうもない。残念ながらどちらも手元にないので,しかたなく昨年に発表されたものをまとめておく。

 最も使ってみたいのは,Zinio Mobileである。パソコン版のZinioでは,紙媒体と同じレイアウトのコンテンツを,実際の雑誌のようにペラペラめくりながら読める。ケータイのiPhoneでは,どのような感覚で読めるかが興味深い。

 The Zinio Mobile Newsstandに,説明の写真が掲載されていた。そのうちの3点を以下に。


 ZinioMobileNewsstand.JPG
 
ZinioBrowse.JPG

ZinioReadPage.JPG

 紙媒体と同じ体裁のページを読むには,ケータイのモニターが小さすぎるかもしれないが,300%にズームアップできるようになっている。Zinio Mobile対応のBusinessWeekが出ているようなので実際に読んでみたい。
 
 Texterity は一足先に,iPhone/iPod touch向けのデジタル雑誌サービスを実施している。以下の紹介ビデオを見れば,ある程度,使い勝手がわかる。Zinio Mobileのユーザーインタフェースも,これとほぼ同じなんだろう。




 アマゾン(Amazon)の電子ブック“Kindle”では,雑誌と同じレイアウトのコンテンツを対象にしていない。カラー表示もできない。このため,テキスト中心のKindle版雑誌コンテンツを読むことになる。TIME誌の場合は,図,表,イラストが省かれているという。

 月間購読料は,TIME(週刊)が1.49ドル,Fortune(隔週刊)も1.49ドル,Forbes(隔週刊)は2.49ドルである。コンテンツを無線でダウンロードするときの通信料は,Amazonが負担してくれるので無料である。

ForbesKindle.JPG


◇参考
・Zinio introduces iPhone portal for popular magazines(art technica)
・Are Magazines The Killer App For The iPhone?( BusinessWeek)
・Zinio Labs Takes Magazines Mobile on iPhone and iPod Touch (プレスリリース)
・Texterity Announces Digital Magazine Interface and Portal for Apple’s iPhone(プレスリリース)

タグ:雑誌 iPhone モバイル

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posted by 田中善一郎 at 00:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | 出版 雑誌
2007年12月20日

ウェブセレブのトップ25,Forbesが選ぶ

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 米経済誌Forbesはセレブを品定めするのが好きなようだ。

 このほど,ウェブセレブ・ランキングThe Web Celeb 25なるものをForbesサイトに掲載していた。ブロガーが多く並んでおり,お堅い経済誌にしてはかなりマニアックな選出である。息抜き記事である。以下が,そのランキングである。

1. Perez Hilton
2. Michael Arrington
3. Mark Frauenfelder
4. Seth Godin
5. Cory Doctorow
6. Matt Drudge
7. Gina Trapani
8. Mark Zuckerberg
9. Harry Knowles
10. Robert Scoble
11. Frank Warren
12. Om Malik
13. Will Leitch
14. Jeff Jarvis
15. Kevin Rose
16. Kathy Sierra
17. Fake Steve Jobs
18. Markos Moulitsas
19. Xeni Jardin
20. Ryan Block
21. Glenn Reynolds
22. Pete Cashmore
23. Steve Rubel
24. Heather Armstrong
25. Darren Rowse

 2位のMichael ArringtonはTechcrunchのブロガーでお馴染みとしても,トップのペレス・ヒルトン(Perez Hilton)は何者か。ハリウッドのゴシップブログPerezHilton.comのブロガーである。 パリス・ヒルトン(Paris Hilton)の間違いかと思ったが,そうではなくて,キューバ系米国人の男性だ。AFPでふざけた顔写真が出ていたので張っておいた。でもバカにできない。1週間掲載の広告料が9000ドルで,サイトに飛べばわかるが,広告が満載である。この人は,尊敬すべきセレブのようだ。彼が本物のセレブのパリス・ヒルトンに出会ったときに,飲み物をぶっかけられると思いきや,友好的であったとか。

(上はAFPが提供するウィジェットであるが,広告が付いてきている)

 セレブランキングはForbesの売り物らしいので,6月に選出したThe Celebrity 100の中から,トップ10を紹介しておく。民主党の大統領候補オバマの応援に駆けつけたオプラ・ウィンフリーは,タイガー・ウッズやマドンナよりもセレブなんだ。

1.Oprah Winfrey
2.Tiger Woods
3.Madonna
4.Rolling Stones
5.Brad Pitt
6.Johnny Depp
7.Elton John
8.Tom Cruise
9.Jay-Z
10.Steven Spielberg



◇参考
・The Web Celeb 25(Forbes)
・The Celebrity 100(Forbes)
・話題のハリウッド・ゴシップ・ブロガー「ペレス・ヒルトン」(AFPBB News)
・人気テレビ司会者が登場したオバマ候補キャンペーンに大観衆(AFPBB News)

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posted by 田中善一郎 at 07:25 | Comment(0) | TrackBack(1) | 出版 雑誌
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