69分野毎に,審査員が選出したWEBBY AWARD WINNERとユーザー投票で選出したPEOPLE'S VOICE WINNERの2サイトが受賞される。受賞サイトの一覧表は,こちらに掲載されている。
メディアサイトに着目してみた。NEWS部門では,WEBBY AWARD とPEOPLE'S VOICE の両方ともBBC Newsであった。過去にも何度も受賞している常連である。BBCは絶えず冒険的な企画を打ち出しており,人気が高い。またBBC Cumbria website/Digital Livesが,COMMUNITY部門のWEBBY AWARDも獲得した。このコーナーは素晴らしい。
NEWSPAPER部門では, WEBBY AWARD にGuardian Unlimitedが,PEOPLE'S VOICE にwashingtonpost.comが受賞。両サイトとも,このブログでも再三登場しているが,オンラインメディアを前向きのとらえているサイトだ。たとえば,GuardianのComment is freeなんかは,とてもクール。
MAGAZINE部門では National Geographic Magazine OnlineがWEBBY AWARDを受賞。これも常連だ。ともかくコンテンツの素材が素晴らしい。PEOPLE'S VOICE には Grist Magazineが選ばれた。知らなかったサイトだが,環境をテーマにしたサイトである。こういうサイトが人気投票で選ばれるのだから,羨ましいかぎりだ。HUMOR 部門の両賞を獲得したThe Onionも注目ニュースサイトのようだ。この他,COPY/WRITING部門で,CondeNet社のNewYorker.com が WEBBY AWARDを。
RADIO部門では,WEBBY AWARDに NPR.orgが,PEOPLE'S VOICE にAccuRadioが選ばれた。NPRの評価は抜群で,PODCASTS部門の PEOPLE'S VOICEにも選ばれた。
その他,LAW部門でWEBBY AWARDを受賞した Justice Learningも見逃せない。これは,NPRのJustice TalkingとNYTimes Learning Networkとのコラボレーションサイトだ。
以上,メディア関係を見てきたが,その他の分野でも,日本では見られないような質の高いサイトが目白押しだ。
ビデオ関係ではUSE OF VIDEO OR MOVING IMAGE 部門の受賞サイトFreedom of the Seasが気に入った。
これ以外に,この1年間大活躍した人やサイトに与える特別賞が,五つ選ばれた。 BREAKOUT OF THE YEAR賞には,MySpace.comが。
WEBBY PERSON OF THE YEAR,つまり時の人には,NYTimesの名物コラムニストのThomas Friedmanが選ばれた。ピュリツァー賞を過去3度も受賞した大物だが,受賞理由は昨年からのベストセラー“The World Is Flat”であろう。確か,昨年春当たりに発行された書籍。日本でも話題になっていたが,翻訳本が出るのを待ちきれず,原本を読んだ人が,こっちでもあちらでも紹介してくれている。でもようやく,日本経済新聞から翻訳本「フラット化する世界<上>,<下>」が5月26日に出版されるようだ。
◇参考
・10th ANNUAL WEBBY AWARDS UNVEIL YEAR'S BEST WEB SITES(プレスリリース)
・10th Annual Webby Awards Nominees & Winners
・Webby Awards 2006: Lots of News Sites(Poynter Online - E-Media Tidbits)
・権威あるWeb賞の“Webby Awards”,ノミネートサイトが公表(メディア・パブ)