新聞や雑誌,ラジオの広告売上が急激に落下していく。その様子を現わす下のグラフを何度となく見せつけれらると,Examinerの記事“2010 the final year for newspapers?”も笑い飛ばせなくなってしまう。広告売上に大きく依存する新聞などの米メディア業界にとって,メディア広告の底打ちが見えない現況では,不安が募る一方だ。2010年まで下げ止らないとの予測も出ており,2010年に息絶える新聞が相次ぐのではと心配する声も高まる。

米新聞社は救命策として,人員カットなどの経費削減とかオンライン版コンテンツの有料化を進めているが,どこまで延命効果を発揮するやら。下手すれば終焉を早めることになりかねない。現在の新聞社の収益モデルの延長上で救命を図るのがますます厳しくなっている。
そこで,メディアコンサルタントのPaul Gillin (Paul Gillin Communications )が,メディア企業の収益モデルの改革を提案している(プレゼン資料は「続きを読む」)。
新聞社に代表される米メディア企業のこれまでの収益モデルでは,広告収入に大きく依存してきた。今でも新聞社の多くは7割近くを広告売上に頼っている。残りは,読者からの新聞紙購読料,つまり販売収入となっている。ネット時代になってもこの収益モデルの延長上で展開していたのではなかろうか。
ところが,この2〜3年の新聞紙広告の激減で,頼みの広告収入が急速に先細りしている。この新聞紙広告の落ち込みを,ネット広告だけではとても補えそうもない。一方の販売収入も厳しい。読者の新聞紙離れが止まりそうもないからだ。販売収入の下落を,オンライン版コンテンツの有料化程度では,とても食い止めることができそうもない。
つまり,オンライン売上を加えても,米国の新聞社がこれまでの形の広告売上や販売売上を維持するのは,とても無理である。というか,従来の形の売上が大きく減っていくことを前提に,経営を考えざる得ない。つまり,以下のような収益源の多様化が必要とのことである。
イベント事業,出版事業,教育事業などからの収入に頼っていく経営である。でも,これって,日本の新聞社がやっていることではないのかな。不動産が大きな収入源となっている日本の新聞社もいるが。メディアブランドを武器に,米国の新聞社も多角経営に乗り出せということである。収入源の多角化という方向性は理解できても,上のグラフのように売上げの大半を従来の広告や販売以外からの収入に頼れるようになるのは,すぐには実現できるとは思えないのだが。それまで持ち堪えることができるのか。
◇参考
・2010 the final year for newspapers?(Examiner)
・「新聞の終焉」を予告する最新データ(メディア・パブ)
・世界広告市場の底打ちはまだ先,今年の広告費は前年比5.5%減と下方修正(メディア・パブ)
・Why the New York Times Co. Will Be in Business Until at Least 2012(AdAge)
・The Year The Newspaper Died(Silicon Alley Insider)続きを読む

















