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2006年01月27日

Digg,Yahhoが買収との噂の中,検索などの機能拡充を

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 コミュニティー型ニュースサイト“Digg.com”がYahooに買収されるとの噂が,2週間ほど前から広まっている。2日前から,その噂がさらにヒートアップ。「来週明けにもYahooがDigg買収を発表」と広言するブログまでが現れる。買収額が3000万ドルと,まことしやかに。でもDiggの創業者のKevin Roseは,Diggの公式ブログで「Diggを売ったりしない」と噂を否定した。

  この買収騒動の中,Diggのサービス強化が進められている。今回は,  
Digg SearchとDigg Cloudsである。検索エンジンは時間範囲などを指定できるし,またcloud表示もカテゴリーやソーティング法を設定できる。カテゴリーはtechnologyだけではなくて,movies,securityなど14種類を用意,またソーティングもnewest,oldest,most diggs,least diggs,most commentsから選べる。Diggの人気はさらに高まりそうだ。噂の買収額3000万ドルでは,お買い得かも。  

◇参考
・Digg & Yahoo! (Digg Blog)
・Does Yahoo dig Digg?(CNNMoney.com)
・New digg features launched today (Digg Blog)




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posted by 田中善一郎 at 10:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞 ニュース
2006年01月26日

コミュニティー型ニュースサイトの新星がまた現れる,その名は"180° news"

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  読者参加型ニュースサイト(Collaborative news site)の仲間がまた一つ現れた。180° newsというサイトである。

  ユーザーインタフェースはスマートだ。ニュースカテゴリーは,Top Storiesを始めTechnology,Sports,Entertaiment,Business,World,Society,Healthと幅広く揃っており,期待が持てる。Diggの拡大版を狙っているのかも。読者投票でニュースランキングを決めていく。

  実際にアクセスしてみれば分かるのだが,今のところ応答性が悪すぎる。立ち上げたばかりで,仕方ないのだが。

  Web2.0ブーム(バブル?)の追い風に乗って,こうしたコミュニティー型ニュースサイトが相次ぎ生まれている。乱立気味で,すでに10数サイトが競っている。どのようなサイトが勝ち残るのだろうか。

◇参考
・米国で勢い増すニュースアグリゲーター,17サイトを総合比較すると(メディア・パブ)
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posted by 田中善一郎 at 10:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞 ニュース

NYTimes.comの有料サービスTimeSelect,4ヶ月間で39万人に

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新聞社や雑誌社のオンラインサイトのコンテンツは,無料閲覧が当たり前になっている。米WSJや英FTなど例外的に有料コンテンツを提供しているサイトも,急伸するオンライン広告の受け皿を設けるために,無償閲覧可能なコンテンツを増やしているのが現状だ。そうした流れに反するように,NYTimes.comは昨年9月から有料化オンラインサービス“Timeselect”を始めた。それだけに,その後の推移が気になる。

  今週,NYTimesが“Timeselect”の購読者数が39万人に達したことを発表した。NYTtimes紙(新聞紙)の定期読者は追加料金なしでTimeselectを閲覧できる。39万人にはTimeselect購読料を払っていない新聞紙読者も含まれている。Timeselectの購読料(月間7.95ドルか年間49.95ドル)を払って閲覧している有料購読者数は15万6000人。サービス開始から4ヶ月後の成績である。また最近,学生向けに年間24.95ドルの半額サービスを始めた。

  サービス開始から2ヶ月後のTimeselect購読者数は27万人で,そのうち有料購読者数は13万5000人であった。だからこの2ヶ月間で,有料購読者数は2万1000人増えたことになる。伸び悩んでいるように見えるが,NYTimesは順調に推移しているとコメントしている。NYTimesの主要記事の多くは,社説などを除けば,今でもサイトで無料で閲覧できる。

◇参考
・The New York Times Company Reports December Revenues (プレスリリース)
・The New York Times Introduces TimesSelect University; Program Offers College Students and Faculty Special Access to TimesSelect (プレスリリース)
・TimesSelect Draws About 156,000 Web-Only Subs in First 4 Months (Editor&Publisher)
・NYTimeの有料化サービス,2ヶ月間で27万人の購読者を獲得(メディア・パブ)

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posted by 田中善一郎 at 09:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞 ニュース
2006年01月25日

米国で勢い増すニュースアグリゲーター,17サイトを総合比較すると

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  米国のニュースサイトといえば,以前は新聞社,雑誌社,TV局などの既存メディアが運用していたものだ。だが最近では,既存メディアと無縁のニュースアグリゲーターが勢いを増している。外部のニュースサイトやブログなどからかき集めたコンテンツを編成するサイトである。Google,Yahooなどのポータル系のニュースアグリゲーターに加えて,昨年ころからコミュニティー型ニュースアグリゲーターが相次いで台頭してきた。

  こうしたニュースアグリゲーターを,新しいニュースサイトということで“News2.0”と称するするようだが。そこで次々に登場するニュースアグリゲーターを横並びで比較したくなる。どこかのブログでやってくれるのではと待っていると,やっぱり現れた。Paul Montgomeryというブロガーが,“ News 2.0 feature list” を作り上げた。

  17サイトのニュースアグリゲーターについて,24項目の有無を調べ上げている。その結果を,(17サイト)×(24項目)のマトリクスで示してくれている。検証していないので評価できないが,力作に思える。リストアップしている17サイトと24項目だけでも,役に立ちそう。その17サイトと24項目は以下の通り。ビジュアルなマトリクス図は,ブログでどうぞ。  

*ニュースアグリゲーター(17サイト):
Associated Content
Backfence
Bayosphere
Digg
Findory
Gabbr.com
Gather.com
Google News
Inform.com
Memeorandum
MSN Newsbot
Newsvine
Pegasus News
Reddit
TailRank
Topix.net
Tinfinger

*各種機能(24項目)
U-G content
MSM content
Blog content
Visual content
Citizen J'lism
Comments
Taxonomy
Tagging
Ratings
Reputation
Voting
Algorithm
API
Widget
RSS/ATOM
OPML
Bookmarking
Recommending
Rev. sharing
Ad revenue
E-C revenue
Localisation
Personalisation
VC funded

◇参考
・Feature lists for News 2.0(Tinfinger
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posted by 田中善一郎 at 08:08 | Comment(0) | TrackBack(1) | 新聞 ニュース
2006年01月23日

コミュニティー型ニュースの波,GoogleやYahooにも

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  tech.memeorandum,Digg,Wink,Tailrank・・・・.。こうした新興のニュース・アグリゲーター・サイトの人気が沸騰している。Web2.0の謳い文句の一つであるユーザー参加を特徴とした,コミュニティー型のニュースサイトである。

コミュニティー型のニュースサイトでは,ニュース記事の価値を,メディア(供給者)ではなくて読者(消費者)が決めていく。世界中のニュース記事やブログ記事を対象に,読者の人気度を尺度に,システマティックにランキング付けする。それをリアルタイムに近い速さで実施しているのが売りだ。今この瞬間,どのようなニュースが読者の間で話題になっているかが,すぐわかる。こうしたサイトの多くは,ニュース記事に関する意見交換の場にもなっている。

  Web2.0ブームの追い風もあって,これらコミュニティー型ニュースサイトの人気は高まる一方である。とうとう,ニュースアグリゲーターの巨人,YahooとGoogleも動き出した。ユーザー評価に基づいて編集したニュースカテゴリーを設けたのだ。Yahoo! NewsのMost PopularやGoogle NewsのMost Popularは,まさに読者が選ぶ(つまりフィルタリングする)ニュースコーナーとなっている。

YahooNews0601.JPG

GoogleNews0601.JPG


  このほか,ニュース記事の読者人気ランキングを時々刻々伝えるサイトも,アクセスが増えている。TechnoratiのPopular Newsとかdel.icio.us / popular ,はてなの最近の人気エントリーがそうしたサイトである。

  こうしたコミュニティー型ニュースサイトは,これまでテクノロジー分野が大半である。今年はエンターテイメント分野やビジネス分野にも広がりそうだ。


◇参考
・Google News Adds Most Popular, Recommended(Google Blogoscoped)


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posted by 田中善一郎 at 10:39 | Comment(0) | TrackBack(1) | 新聞 ニュース
2006年01月20日

米司法省からの記録保持要請,Googleは“No”だがYahoo, AOL, MSNは“Yes”

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 米Googleは,米司法省(DoJ)から検索エンジンの記録保持を要請されていたが,拒否した。これは,先日から米メディアが騒ぎ始めているニュースである。

 そこで,大手メディア並の影響力を持つブログBoingBoingが,早速,司法省のスポークスマンに質問を。「Google以外の検索エンジン会社にも要請したのか」との問いに対し,司法省の答えは「Yahoo, AOL, MSNにも要請した。彼らは従ってくれたが,Googleは断った」とのことだ。このような事実を引き出せる米国のブログはすごい!

 今回の動きは, 児童オンライン保護法(Child Online Protection Act)などが絡んでいるが,やはり気になるのは,今後テロ容疑や著作権侵害などの捜査でもログ調査が日常化するおそれが出てくることだ。

◇参考
・ Google Refuses To Turn Over Search Data To DOJ(Dow Jones News)
・DoJ search requests: Google said no; Yahoo, AOL, MSN yes.(Boing Boing)
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posted by 田中善一郎 at 10:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞 ニュース
2006年01月13日

NYTimesやBusinessWeekのオンラインビデオ,無視できない品質だ

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 ブロードバンド時代を迎え,新聞社や雑誌社のサイトがTV化を試みている。1年ほど前に,この動きは何度か伝えたが,近況をブログLost Remoteが最新事例を簡単に紹介してくれている。

 New York TimesとBusinessWeekのビデオコーナーを取り上げていたが,オリジナルが大半にもかかわらず,かなり高品質のコンテンツだ。Lost Remoteが述べているように,プリント屋さんが制作しているビデオだからといって,TV関係者にとってみてもバカにできない品質かも。

   
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posted by 田中善一郎 at 08:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞 ニュース
2006年01月06日

Google News,Tag Cloudから閲覧するには

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  ニュースサイトの入り口が多彩になってきた。Google Mapsを目次としたニュースページなどは一例だ。Tag Cloudをニュースサイトの一つの入り口として用意する動きも目立つようになってきた。

  Newszingoが,Google News向けのTag Cloudサービスを始めている。今話題になっているニュースのキーワードが瞬間に把握できる。そのキーワードをクリックすれば,世界中のニュースサイトからの記事見出しが現れる。今日なら,sharon,ces,iraqあたりが重大ニュースのようだ。

無題.JPG
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posted by 田中善一郎 at 10:40 | Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞 ニュース
2006年01月05日

Wall Street Journal,ブログが売り物の法律サイトを立ち上げ

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  Wall Street Journal Onlineが法律ブログを始めた。このブログコーナーは,WSJ.comが立ち上げた法律サイト内に設けられる。

  訴訟大国である米国では,法律関係のサイトやブログが多く,人気も高い。Groklawのように,質の高い法律ブログも目白押し。WSJ.comでも,法務関連のニュースや解説などを提供するLaw Pageをこのほど新たに立ち上げた。その新サイトのために,法務関連の実務を経験した法律専門ジャーナリスト2人も雇い入れた。共に35歳と働き盛り。その法律サイトの目玉となるのがLAW BLOGである。入社したジャーナリストの一人(Peter Lattman )がブロガーを担当。1月2日と3日に毎日7本のエントリーを投稿している。こんなに飛ばして大丈夫かなと思うほどの張り切りぶりだ。


◇参考
・'Wall Street Journal' Launches Law Blog (E&P )
・The Wall Street Journal Online Launches Law Page and Industry Blog(プレスリリース)

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posted by 田中善一郎 at 09:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞 ニュース
2005年12月29日

WashingtonPost.com ,記事の無料閲覧期間を60日間に延長へ

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  WashingtonPost.com は,オンライン記事を無料で閲覧できる期間を,これまでの14日間から60日間に延長した。

  WashingtonPost.comは,カテゴリー別にRSS配信したり,また記事と外部ブログとを連係 させたりして,サイトへの集客に努めている。つまり,外部の検索エンジンやブログを介して,より多くのユーザーがサイトをアクセスするように仕向けているのだ。このように外部のサイトを経由して,せっかくWashingtonPost.comの訪れても,読みたい記事が無料閲覧期間を過ぎて読めないと,ユーザーががっかりしてしまう。

  そこで,各ニュース記事の無料閲覧期間を,60日間に延長したのである。ブランド力を頼りにトップページに来てもらい,サイト内の記事を読んでもらうやり方だけでは,新聞社サイトが成り立たなくなっているのだ。つまり,外部パワーをうまく利用して,ネット上に各記事の露出を増やし,ユーザーをサイトに呼び込むことが欠かせなくなってきたのだ。

◇参考
・60 Days of Archives Available(post.blog)
・WashingtonPost.com Extends Free Content Window(CrickZ Network)
・WashingtonPostもTechnoratiと提携,引用ブログが閲覧可能に
・WashingtonPostとTechnoratiの連係プレー,このままでは危ない落とし穴が
・Wasington Post,RSSフィードにテキスト広告を挿入


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posted by 田中善一郎 at 11:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞 ニュース
2005年12月27日

NYTimesのサイト,不動産ブログを開始

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 Steve Rubel氏のブログ で知ったのだが,NYTimes.comがリアルエステートをテーマにしたブログThe Walk-Throughを開始した。

 NYTimes.comでは,NewsやFeatureをカテゴリー別で提供しており,カテゴリー別専用ページをRSSフィードで配信している。米国の新聞社サイトではごく当たり前の構成だが,質量の両面でやはりトップクラスと言える。Newsのカテゴリーとしては,International,National,Washington,New York/Region,Business,Technology,Science,Health,Sportsなどを用意。またFeatureのカテゴリーでは,Arts,Books,Movies,Theater,Travel,NYC Guide,Dining & Wine,Home & Garden,Fashion & Styleなどを提供している。その他,Featureには,AutomobilesとかReal Estateのカテゴリーも備えている。広告集稿には格好のカテゴリーだけに力が入っている。

 そのReal Estateのページに登場したのが,The Walk-Throughと称するブログコーナーである。先月から始まっている。ブロガーは記者のようだ。


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posted by 田中善一郎 at 08:24 | Comment(0) | TrackBack(1) | 新聞 ニュース
2005年12月24日

人気キーワードの推移,アニメ化したTag Cloudで

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  今話題のテーマを俯瞰するのに便利なTag Cloud。ブログやニュースサイトでもよく見かけるようになってきた。

 そのTag Cloudの変化をアニメで表示する試みも始まっている。サンプルとしては,Jon Udellのブログ("The year in tags"と"More tag cloud visualization")を見るとよい。人気タグ(キーワード)の推移が把握できる。


◇参考
・My year in attention (and yours)(Juice Analytics)
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posted by 田中善一郎 at 09:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞 ニュース
2005年12月23日

NYの交通スト,NYTimes.comが「Google Maps+市民レポート」サービスを

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 ニューヨーク市は,25年ぶりの交通機関の全面ストで大混乱。ビジネスパーソンもオフィスにたどり着くために,自転車やローラースケートなどを使ったりと,大変だ。

 そこで,役立つのが,実際に行動している市民の情報である。今では,Googleマップに市民レポートを書き込むサービスを,誰かが仕掛けるはず。でもそれを,NYTimes.comが素早く始めたとなると,感心してしまう。大手メディアも,身軽にCGM(consumer generated media)に対応し始めている。

◇参考
・Share Your Commuting Story (NYTimes.com)
・New York Times Maps Citizen Journalism(Micro Persuasion)
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posted by 田中善一郎 at 10:25 | Comment(0) | TrackBack(1) | 新聞 ニュース
2005年12月22日

Dow JonesのMarketWatch買収,失敗であったとの声も

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 Dow JonesがMarketWatchを買収してから約1年が経過したが,うまくいっているのだろうか。

 米国の新聞社は生き残りを賭けて,オンライン事業にシフトを始めている。新聞紙事業の落ち込みが急なだけに,オンラインへのシフトも加速化させなければならない。そこで始まったのが,大手新聞社によるメディア企業の大型買収だ。NYTimesのAbout.com買収と共に,Dow JonesのMarketWatch買収の行方が注目されているのだ。

 Dow Jones自身は,四半期の決算報告時毎に,MarketWatch買収の成果を誇らしげに語っている。確かに,売上高や収益に貢献している。5億4000万ドルも投じて買収したのだから,売上高が増えるのは当然である。

 やはり成果として期待したいのは,WSJ.comとの相乗効果である。B2B中心のWSJ.comとB2C中心のMarketWatchとの組み合わせは,補完しあい,相乗効果を発揮できると踏んでいるのだ。実際の相乗効果が出始めるには少なくとも1〜2年の時間を要するので,買収の評価を下すには早すぎるのは確かだが・・・・。

 気になるのが,買収以降のMarketWatchのページビューとユニークユーザー数の推移だ。Alexaのデータによると,この1年間の推移は以下の図のようになる。ページビュー数が半分以下に激減している。ユニークユーザー数も半分近くに落ち込んでいる。

 これは,深刻な問題だ。CBS時代のMarketWatchでは,CBSNews.comの来訪者がMarketWatchにも流れていたはず。MarketWatch人気はCBSブランドが支えていたのかもしれない。一方のWSJ.comは有料サイトが中核で,来訪者数はそれほど多くない。客層もマネージャークラスのビジネスパーソンが中心である。WSJ.com経由でMarketWatchに寄るユーザーが少ないのではなかろうか。MarketWatchサイトから見れば,相乗効果は生まれていないはず。WSJ.com全体としての買収の成果は,来年にも明らかになろう。


marketwatch.jpg


◇参考
・Dow Jones' 2005 Web deal: Feat? Failure?(CNN Money)
・Have You Seen MarketWatch Lately? (Business 2.0)
・米有力新聞社のDJとNYT,利益大幅減で低迷続く


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posted by 田中善一郎 at 10:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞 ニュース
2005年12月14日

ニュースアグリゲーターのTopix,参加型アーキテクチャを採用

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  ニュースアグリゲーターのTopix.netが,昨日,大幅にページを衣替えした。参加型アーキテクチャを採用し,Web2.0風に刷新したと言えるかも。 

  全体が,今風の作りになっている。まず各ニュースにはTags欄を設けた。その記事に関連するキーワードが示される。キーワードをクリックすると,そのキーワードをトピックとしたニュースページに飛ぶ。そうしたトピック対応別の専用ニュースページを36万も用意していることが,Topixの売り物にもなっている。もちろん,トピック対応別に36万種のRSSフィードも備えている。

  収集するニュースコンテンツとしては,ニュースサイトに加えて選別ブログ(現在は1万5000ブログ)も対象にした。ニュース価値の高い最新ブログエントリーは,メディアサイトのニュース並に扱っている。アイコンでブログを識別できるようにしている。最新の注目ブログも探しやすい。やはり注目すべきは,コメント欄やフォーラムも備えて,読者参加型であることをアピールしたこと。TopixはこれまでGoogle Newsのようにオリジナルコンテンツが皆無であったが,これから市民が作り出したコンテンツが織り混ざることになる。

  参加型アーキテクチャを採用することにより,Topixがコミュニティタイプのニュースサイトに変身していけるのかどうか。興味深いところだ。ちなみに同社は,Gannett, Tribune それに Knight Ridderの大手新聞社グループ3社が主要株主である。

◇参考
・Topix expansion aimed at building communities(SiliconBeat)
・Topix.net Stays On Topic(WebProNews)
・ニュースアグリゲーターの米Topix,1万5000ブログを収集ソースに追加
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posted by 田中善一郎 at 08:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞 ニュース
2005年12月09日

急成長のDigg,メディアサイトを追い抜く勢い

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  参加型ニュースアグリゲーターである米Digg.comの勢いが一段と加速化している。Alexaのトラフィックデータによると,ついにDiggはNBC(nbc.com)やCBS(cbs.com)といったメインストリームメディアのサイトまでも抜き去った。

  Diggのような,ニュース価値をユーザー自身が決めていくサイトが相次ぎ生まれている。ユーザー参加型のニュースサイトとも言える。TechnoratiのようなRSSアグリゲーターとか,del.ici.usや「はてな」などが提供するソーシャルブックマークサービスもその類である。トラフィックデータを見る限りでは,これらサイトの躍進ぶりは驚くばかりだ。

  この背景として,ユーザーの情報収集における二極化が見逃せない。マニアックなニュース収集家とか,あるいは仕事上で必死に情報収集に励むビジネスパーソンは,RSSリーダーを駆使したり,こうしたユーザー参加型ニュースサイトに飛びつくだろう。だが,このようなユーザーは特殊で少数派でもある。RSSリーダーのアクティブユーザー数が,インターネットユーザーの数%程度にしか達していないのも,そのためである。大半の人は,そこまでして情報収集に傾斜しないものだ。

  となると,Diggのようなユーザー参加型ニュースサイトのトラフィックを押し上げているのは,少数派だが情報収集に熱心なユーザーからの集中アクセスとなる。現状では,こうしたサイトが,一般のユーザーにも幅広く浸透していくとは思いにくい。ただし,GoogleやYahooなどのポータル系ニュースサイトでも,ニュースやブログのランキングがユーザーの間接的な人気投票(被リンク数)などで決まっていく。トレンドとしてはやはり,情報価値を決めていく主導権が,メディアなどの情報供給者からユーザーである情報消費者へジワジワとシフトしていくのは間違いなさそう。


◇参考
・コミニュティー型ニュースサイトDigg,ビジネス分野やスポーツ分野にも進出へ
・Digg: bigger than NBC, CBS online(New Media Musings)



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posted by 田中善一郎 at 10:40 | Comment(3) | TrackBack(0) | 新聞 ニュース
2005年12月08日

NYTimes,今年のオンライン売上高が約2億ドルに

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 米NYTimesの2005年オンライン部門売上高は約1億9400万ドル〜1億9800万ドルに達する模様である。約2億ドルの大半が広告売上。このオンライン売上高は同社の総売上高の6%程度となる。6%の数字は低いように思えるが,他社と比べるとかなり高い。米国の新聞社において,総売上高に占めるオンライン売上高の割合は平均して3%〜4%程度である。

 NYTimesがオンライン売上高を大きく伸ばした要因として,今年春に買収したAbout.comによる売上高の上乗せがある。だが,頼みの綱になりつつあるオンライン売上高が,総売上高の6%程度ではまだまだ低すぎる。またオンライン部門の新たな収益源として約3ヶ月前に始めた有料サービスTimeselectは,購読者数が11月末で33万人に達した。Timeselectの売上高は広告売上に比べて小さい。オンライン広告売上高の1割にたどり着くことすら難しいだろう。

 WashingtonPostのインターネット広告の状況もPaidContentで報告されており,オンライン広告売上高が新聞紙広告売上高の11%を計上したという。 こちらもオンライン部門の売上を伸ばしているが,プリント(新聞紙)部門の落ち込みを埋め合わせできる売上規模にはなっていない。

◇参考
・The New York Times Company Announces Updated Guidance for 2005 and Outlook for 2006 (プレスリリース)
・The New York Times Company Reports November Revenues (プレスリリース)
・WashingtonPost.com Accounts For 11 Percent Of Paper's Ad Rev(PaidContent.org)
・NYTimeの有料化サービス,2ヶ月間で27万人の購読者を獲得


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posted by 田中善一郎 at 07:46 | Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞 ニュース
2005年12月07日

コミニュティー型ニュースサイトDigg,ビジネス分野やスポーツ分野にも進出へ

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  コミュニティ参加型のニュースサイトとして急浮上してきたDigg.com。テクノロジー分野のコミュニティー型ニュースサイトで独走していたSlash.comにアッという間に追いつき,今月中にも追い抜く勢いである(B2DAY掲載のトラフィック図を参照)。

 そのDiggが,余勢を駆って,テクノロジー分野以外にも進出するようだ。DiggのCEO Jay Adelsonは, ビジネス分野やスポーツ分野などサイトを立ち上げたいという(Online Media Dailyの記事より)。

◇参考
・Digg.com Plans Expansion (Online Media Daily)
・Digg This, Slashdot(business2blog)

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posted by 田中善一郎 at 08:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞 ニュース
2005年12月01日

英新聞社Guardian,自社ブランドRSSリーダーの配布を開始

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 今年に入って,新聞社や出版社のメディア系サイトが,自社ブランドRSSリーダーの配布に乗り出している。英Guardianも準備を進めていたが,このたび同社のWebサイトでGuardianブランドRSSリーダー"Guardian NewsPoint"の配布を開始した。

 自社ブランドのRSSリーダーを配れば,自社コンテンツの利用をユーザーに促せるし,ユーザーの行動履歴も把握できるようになる。またRSSリーダーを自前の広告メディアとしても活用できる。しかし一方で,ユーザーからは,特定メディア企業のコントロール下で情報収集するのはイヤだと,そっぽを向かれかねない。そのため配布するRSSリーダーには,自社コンテンツだけではなくて,外部のコンテンツ,時には競合他社のコンテンツも収集できる仕組みを用意しておかなければならない。

 実際にGuardian NewsPointを試してみた。ダウンロードしたRSSリーダー“NewsPoint”には,デフォルトでGuardianサイトのRSSフィードが次のように登録されていた。また,上部には,しっかりと広告(ここではTOYOTA)が掲載されていた。

Guardianトップ.GIF

 ユーザーは,Guardian以外のサイトが配信するRSSフィードも登録できるようになっている。その手助けとして,人気の高いRSSフィード一覧や,カテゴリー別のRSSフィードディレクトリーが備わっており,クリック操作だけで所望のRSSフィードを登録できる。メインストリームメディアのニュース系RSSフィードが中心である。代表的なブログも,数少ないが,含まれていた。ディレクトリーに掲載されていないRSSフィードも,面倒だがURLを入力することにより登録できる。そこで,BBC NEWSと著名ブログのBoing Boing,それに私のブログのメディア・パブを登録してみた。登録するときに,言語も選べるようになっていた。以下は,登録後の画面である。

Guardian Add Content.JPG

  メディア・パブのエントリー本文を開いてみたが,日本語には正しく対応しているようである。使い勝手もまずまずといったところ。でも,今私はBloglinesを使っているが,それをNewsPointに乗り換える気にはなれない。

Guardian メディアパブ.JPG

◇参考
・And now, the news(Guardian News Blog)
・新聞社サイトが変身の兆し,RSSニュースリーダー提供に踏み込む



続きを読む(ワンクリックで登録できるRSSフィード)
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posted by 田中善一郎 at 07:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞 ニュース
2005年11月26日

Google Mapsに関するNYTimesの記事,利益分配の件で訂正を

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 NYTimes.comが,Google Mapsに関する記事について,3週間後に訂正を出した。同サイトの10月20日付けの記事“A Journey to a Thousand Maps Begins With an Open Code ”で,Google Maps利用サービスで得た利益を分配する件で,GoogleとTrulia.comが交渉に入ったと伝えていた。

 Trulia.comはGoogle Mapsを利用したオンライン不動産サービスを提供しており,利益を上げ始めた矢先の報道であった。Google Maps APIを使ったMashupサービスが大人気で一斉に始まろうとしている時だけに,その成り行きが注目されていた。だが,今月9日付で,NYTimes.com上で次のような訂正記事が掲載された。両社の間では,利益分配の件での交渉がなかったとのことである。つまり,Google Mapsのただ乗りはOKということか。

An article in the Circuits pages of Business Day on Oct. 20 about new uses for Google maps referred incorrectly to an issue in discussions between Google and Trulia.com, a company developing a real estate research site using those maps. While the two companies are indeed negotiating a contract, revenue sharing is not part of the discussion.


 このNYTimesの訂正記事の存在は,以下のエントリーに対する吉田氏からのコメントで知った。

◇参考
・Google Maps 利用で要注意,ただ乗り厳禁となる時も

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posted by 田中善一郎 at 20:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞 ニュース
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