2009年11月16日

軌道に乗ってきた商業ブログ出版,米国では職業ブロガーが45万人も?

 半年ほど前にWSJの記事が,米国の職業ブロガーが45万人を上回ったと伝えていた。その時はブロガーで生計を立てている人がそんなに多くいるとは,とても信じられなかったのだが・・・。これはTechnoratiやeMrketerの調査データをもとにはじきだした数字である。

 だが,米国のサイトを見てまわっていると,ブロガーが確かに専門職として定着してきているようだ。商業のブログパブリッシャーが根付いてきたこともあるし,ジャーナリストやフリーランサーからブロガーへの転向がかなり増えてきている。米国では特定のテーマに絞ったエッジの利いたサイトが多いが,そこでも職業ブロガーが活躍している。

 24/7 Wall St.がブログパブリッシャーのランキングを発表していたので,それを以下に載せておく。ブログパブリッシャーは幾つかのブログを発行している商業ブログ出版社と見ておけばよい。こうした商業ブログの多くは個人ブログではなくて,複数のブロガーを抱えたグループブログが多くなってきた。そのブロガーも,職業ブロガーが中心になっている。


*米国のブログパブリッシャーのトップ25(24/7 Wall St.が算定したバリュエーションのランキング)
1. Gawker Properties, $300 million.
2. The Huffington Post, $112 million.
3. Perez Hilton, $44 million.
4. Drudge Report. $42 million.
5. TechCrunch. $32 million.
6. PopSugar Properties. $26 million.
7. Politico. $23 million.
8. MacRumors. $20 million.
9. Boing Boing. $18 million.
10. Mashable. $17.5 million.
11. Seeking Alpha. $16 million.
12. GigaOm. $15 million.
13. Breitbart Sites. $11 million.
14. SB Nation Network. $8 million.
15. ReadWriteWeb. $7 million.
16. The Business Insider. $7 million.
17. Destructoid. $5 million.
18. Apple Insider. $4.5 million.
19. //film. (SlashFilm). $4 million.
20. SearchEnginLand. $4 million.
21. Smashing Magazine. $3.5 million.
22. Talking Points Memo Sites. $3.5 million.
23. VentureBeat. $3 million.
24. The Superficial. $3 million.
25. 24/7 Wall St. Network. $???.

 ブログパブリッシャーはいずれも規模が小さいが,ようやく軌道に乗り出したようだ。広告のCPMも今年の年初から目立って回復してきたという。また,1年前に比べてビジター数も増えてきている。

 トップGawker Mediaの収支やブログ・トラフィックが出ていたので下に掲げておく。世の中は不景気だが,頑張っている。

*Gawker Mediaの設立以降のページビュー推移。2009年10月のページビュー数は3億9400万に。
GawkerMedia0909.jpg



*Gawker Mediaの売上高と経費の推移
GawkerRevenue0910.jpg



*Gawker Mediaの9ブログのページビューの推移)
GawkerNov2009.jpg
Nick DentonのTwitterのリンク先)


◇参考
The Twenty-Five Most Valuable Blogs In America(24/7 Wall St.)
Then and Now, Seven Years of Blogging as Business(Gawker)
Gawker Media revenues up 45% in first half(Nick Denton)
Gawker Media: 394 Million Pageviews, 1 Steampunk Office(Silicon Alley Insider) 
America's Newest Profession: Bloggers for Hire(WSJ.com)


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2009年10月20日

ブログは中高年男性のメディアなのか

 ブログは今や,中高年の男性向けのメディアになってしまったようだ。

 Technoratiが毎年出す“State of the Blogosphere”の2009年版によると,ブロガーの68%が35歳以上で,ブロガーの男性比率が68%となっている。一方,Sysomosの発表によると,Twitterユーザーの35歳以上の割合はわずか12%で,男性比率は47%となっている。

*ブロガーの年齢と性別(ソース:Technorati)
BloggingTechnorati09a.jpg


*Twitterユーザーの年齢(ソース:Sysomos)
TwitterUser.jpg
・There are more women on Twitter (53%) than men (47%)

 
 最近はツイッターの台頭により,ブログの影が薄くなっている。「ツイッターで忙しくて,ブログなんかやってられない」と,ブログ離れのツイッター中毒者が幅を利かせている。


◇参考
Day 1: Who Are The Bloggers? SOTB 2009(Technorati)
State of the Blogosphere 2009 Introduction(Technorati)
An In-Depth Look Inside the Twitter World(Sysomos)


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2009年04月29日

豚インフルエンザの情報案内のWidget,米政府が発行

GogSwineFlu.jpg



 豚インフルエンザに関する情報が氾濫している。デマが飛び交う心配もある。そこで正確な情報を得るには、政府の公式サイトも欠かせない。

 米政府はPandemicFlu.gov(SwineFlu,AvianFlu)を,日本政府は首相官邸の新型インフルエンザへの対応を立ち上げている。政府からの豚インフルエンザに関する情報をワンストップで得られるようにしている。

 課題は、こうしたサイトの存在を広く知ってもらうことである。そこで PandemicFlu.govでは、次のようなWidgetを発行していた。


 どうって事は無いWidgetであるが、シンプルで効果的である。実際に米国のWebページでは、このWidgetをよく見かける。サイズ(height×width)は160×198と160×152の2種類を用意し、英語版のほかにスペイン語版も揃えた。アメリカ保健社会福祉省(HHS, United States Department of Health and Human Services)やアメリカ疾病予防管理センター(CDC:Centers for Disease Control and Prevention)、世界保健機関(WHO:World Health Organization)からの速報にアクセスできるようになっている。

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2009年04月03日

英ファイナンシャル・タイムズ、Twitterフィード配信を公式に開始

 英FT(Financial Times)のサイト(www.ft.com)がTwitterフィードの配信を始めた。

 Twitterがクリティカルマスに達したとみたのか、最近、メディアサイトやブログでコンテンツの更新をTwitterで知らせるのが盛んになっている。RSSフィードやメールアラートに加えて、Twitterフィードの採用が始まっている。

 FTもこれまで、非常にきめ細かくセグメントしたRSSフィードを配信していた。例えば、中国やインドに関するRSSフィードだけでも次のようにそれぞれ7種類も用意している。

FT RSS feeds
FTRSSChinaIndia.jpg

 このFT RSS feedsの案内ページに、新たにFT Twitter Feedsが加わり、次の12種類のTwitterフィードの配信が始まった。

FTTwitterFeeds.jpg

 その中のMediaのフィードページは次の通り。FT.comに投稿したメディア関連ニュースについて、見出し(+短い要約)とニュース本文へのリンクを知らせている。

FTTwitter0904.jpg




◇参考
Is Twitter Killing RSS?(Venture Chronicles)
タグ:twitter

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2009年01月21日

WhiteHouse.govも“Change”,ブログやウィジェットでソーシャル化

 米国の第44代大統領にオバマが就任するや否や,スローガンの“Change”がまずWhiteHouse.govで実施された。下のスクリーンショットは,その時のトップページである。主人公がブッシュからオバマに代わった。

WhitehouseSiteChange.jpg

 まず目が付いたのはブログ。Macon Phillips( the Director of New Media for the White House)が最初に投稿していた。ブログ記事の見出しは,ずばり“Change has come to WhiteHouse.gov”である。その中で,次の3点を強調している。

Communication -- Americans are eager for information about the state of the economy, ational security and a host of other issues.
Transparency -- President Obama has committed to making his administration the most open and transparent in history, and WhiteHouse.gov will play a major role in delivering on that promise.
Participation -- President Obama started his career as a community organizer on the South Side of Chicago, where he saw firsthand what people can do when they come together for a common cause. Citizen participation will be a priority for the Administration, and the internet will play an important role in that.

 国民とのCommunicationや政策のTransparencyを高めるために,WhiteHouse.govの更新情報を,RSSフィード(ブログ)やe-mail,Twitterなどで配信する。以下は,Twitterの例である。

WhiteHoseTwitter.jpg

 動画の提供も始めている。オバマが列車でワシントンに乗り入れた時の動画も,以下のようにウィジェットの形でも提供されていた。もちろんのことだが,YouTubeのThe White House(http://www.youtube.com/whitehouse)経由でも提供されている。




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2008年12月21日

ヒマなときに楽しめるウィジェット

 巷で人気のウィジェットを。疲れた時には,ハムスターを相手に遊んでみては。車輪をくるくる回すだけではなくて,マウスでクリックして餌を与えると,すぐに食いつき,喉が渇くと水を飲んだりと。

 このウィジェットはここ(http://abowman.com/google-modules/hamster/#gadgetSWF)からゲットした。


タグ:Widget

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2008年12月18日

ネットインフルエンサー,今も雑誌やTVなどの伝統メディアに頼っている

 デジタルインフルエンサーは,今も新聞,雑誌,TV,ラジオの伝統メディアに頼っている。

 米大手PR会社MS&Lの調査で,そのような結果が確認された。オンラインで大きな影響力を発揮するデジタルインフルエンサー約1000人を対象に実施した調査によると,インフルエンサーの84%は雑誌や新聞の記事を読むか,あるいはTVやラジオを視聴してから,オンラインで行動することが多いという。要するに,オンラインで発信するインフルエンサーの意見形成に,伝統メディアの情報が欠かせないということである。

 今回の調査では,ビューティー(美容),グリーン(環境),ヘルス(健康)の各分野のインフルエンサーが,どのようなリソースから情報収集しているかをまとめている。企業のマーケターからすれば,デジタルインフルエンサー対策が欠かせない。

 ビューティー分野のインフルエンサーは,企業サイトや製品サイトが最も有効な情報源と見ている。また,オンラインコミュニティーサイトを重視している。検索エンジンンは当てにしていない。消費者の意見は欠かせないので,ブログや掲示板,チャットなどをチェックしている。

 グリーン分野のインフルエンサーは,非営利,協会,学会などのサイトを重視している。これらのサイトを、インフルエンサーの42%が週に1回訪れている。歴史のある信用できる専門サイトに頼る傾向が強い。逆にオンラインコミュニティーは当てにしていない。

 パーソナルヘルス分野のインフルエンサーは,nutrition(栄養)関係の情報収集に熱心である。政府や地方自治体のサイトを重視している。やはり健康関係では公的情報に頼ることになる。またインフルエンサーは,ポータルや検索エンジンでヘルス関連情報を集めはするが,あまり当てにしていないようだ。

 重要なのは,分野によってインフルエンサーの行動パターンが違うことである。つまり企業のマーケターのオンライン対策も,分野によって攻め方が異なる。


◇参考
Traditional Media Sparks Word of Mouth(MS&L,プレスリリース)
'Digital Influencers' Get Info from Magazines, TV First(AdAge)
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2008年11月17日

思わず貼りたくなるクールなウイジェット

 お堅いWSJ(Wall Street Journal).comが,“Sprint’s Surprise-Hit Widget”との見出しの記事で,携帯電話事業者Sprintのウィジェットをたたえている。

 早速,そのウィジェットを集めたページ “Plug into Now”に飛んでみた。クールなウィジェットが多い。思わずiGoogleなどに貼り付けたくなる。静止しているウィジェットもカーソルを移動させると動き始める。だが貼るにはサイズが大きすぎる。そこで小サイズのウィジェットを得るには,下のスナップショットで示した矢印(Get the Now Widget)の位置をクリックすればよい。

SprintWidget.jpg  

 その小サイズのウィジェットを下に貼り付けておいた。左下のShuffleをクリックすれば,別のウィジェットが代わって現れる。


See All CardsSprint.com/now
タグ:Widget

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2008年11月04日

“抜粋 vs 記事全文”のRSSフィード論争,今更どうして

 英Guardian.co.ukが記事全文のRSSフィード配信を開始した。

 同サイトの公式ブログが伝えていたニュースだが,大した話でもないので無視していた。ところがその後,Google Reader Blog(Googleの公式ブログ)が次のように絶賛しているではないか。
The Guardian just moved all of their RSS feeds from partial to full-text. They are the first major newspaper in the world to do so, and this is, well, great news.
 記事全文のRSSフィード配信を実施したのは,世界中の新聞社サイトでGuardianが事実上初めてだという。確かに注目すべきニュースかもしれない。でも有力新聞社のサイトが,いまだに記事全文のRSSフィード配信を実施していなかった事実の方こそニュースではなかろうか。

 3年以上前に,「RSSフィード論争,“抜粋 vs 記事全文”」 のタイトルの記事を書いたことがある。こんな論争はもう終わっていると思っていた。ブログなどでは,RSSフィードで全文配信することは普通である。でも、なぜ新聞社サイトが全文配信を実施しなかったのか。Publishing2.0のScott Karpも解説しているように理由は明らかである。

 RSSフィードで記事全文を配信すると,RSSリーダー側で記事全文を読まれるため,多くのRSSリーダーユーザーが新聞社サイトにアクセスしなくなるからだ。新聞社サイトは,売上の大半を新聞社サイトの広告売上に依存している。このため,全文配信するとページビューが減り,それに応じて広告売上も減る心配が生じる。

 だが,RSSリーダーで情報収集しているユーザーからすれば,抜粋(記事の一部)ではなくて全文をRSSフィードで配信してほしい。RSSリーダーを利用するメリットは,ワンストップで複数のサイトの記事を閲覧できることである。つまり,いちいち複数のサイトに飛ばなくても済むからだ。でもRSSフィードで抜粋記事が配信されていると,別のWebサイトにわざわざ飛ぶことが増え,作業効率が落ちてしまう。

 Guardianは抜粋配信から全文配信に切り替えたのだが,Webサイト(Guardian.co.uk)へのアクセスが減って,広告売上が落ちないのだろうか。開発者のMatt McAlisterは,RSSフィード内広告を採用することで対応していくという。後で述べるように,Guardianが配信するRSSフィードは種類が豊富で,そのうえ全文配信する。ユーザーのニーズに応えたRSS配信サービスなので,RSSリーダーで閲覧するユーザーがぐんと増えるかも。RSSフィード内広告の売上をかなり当てにしているようだ。

 GuardianRSSフィードはきめ細かく用意されており,利用したくなる。まずニュースカテゴリー別(大分類別,中分類別,小分類別)にRSSフィードが揃っている。またジャーナリスト別(記者別,ブロガー別,寄稿者別)のRSSフィードも用意されている。トピック別(a-z of subjects)からも,所望のRSSフィードを探せるようになっている。例えば,Japan関連ニュースの新着記事をチェックしたければ,こちら(http://www.guardian.co.uk/world/japan/rss)のように閲覧できる。


 新聞社のオンライン事業で,以前から先駆的な役割を演じてきたのがGuardianであった。デジタルアーカイブも充実しており,1791年からの全記事を用意している。サイトのデザインも優れている。その結果,英国ではトップランナーの新聞社サイトとなった。Audit Bureau of Circulations Electronic (ABCe) によると,Guardian.co.uk の9月のユニークユーザー数は2419万人である。



◇参考
Upgrading our RSS feeds(Guardian)
Reading The Guardian, full-text style(Google Reader Blog)
RSSフィード論争,“抜粋 vs 記事全文” (メディア・パブ)
RSS Adoption at 11% and it May Be Peaking, Forrester Says(Micro Persuation)
Most B2B Tech Companies Don't Use RSS Feeds(MarketingVOX)
ABCes September 08: Independent sees 21 per cent rise while traffic drops at Mirror and Sun Online(journalism.co.uk)
Guardian Launches Full RSS Feeds, First Media Company Not To Suppress RSS Adoption(Publishing2.0)
RSSフィードの普及率は約1割止まり,リーダー利用はニッチだが情報流通には必須(メディア・パブ)
タグ:RSS

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2008年10月23日

RSSフィードの普及率は約1割止まり,リーダー利用はニッチだが情報流通には必須

 RSSフィードの利用は,米国のインターネットユーザー(大人)の11%しか利用していない。

 これはForrester Researchが実施したRSSフィードのユーザー調査の結果である。Steve Rubelが彼のブログMicro Persuationで報告していくれている。

 Forrester Researchが2,231人の大人のオンラインユーザーを対象にした調査によると,「現在RSSフィードを利用しているか?」の問いに,
11%:Yes
78%:No
12%:I'm not sure

との結果になった。

 RSSリーダーを利用している割合が,ネットユーザーの11%と見てよさそうだ。RSSフィード配信はニッチな市場で終わり,期待したほど普及しなかったのか。

 RSSリーダーで所望のRSSフィードを受けて,日常的にRSSリーダーで情報収集するユーザーは限られているだろう。今回の調査結果の11%はピークで,これ以上普及しないかもしれない。だからといって,RSSフィード配信を無視していると,大きなビジネス機会を失うことになるだろう。

 RSSフィードを配信する目的は,何もRSSリーダーユーザーだけのためではない。大半のユーザーはRSSが何かを知らなくても,RSSフィードの恩恵を受けているのだ。

 ブログやポッドキャスティングはRSSフィード配信が前提だし,SNSでもRSS機能が利用されている。パーソナライズドページやウィジェットもRSSフィードがなければ実現しない。さらに,ソーシャルニュースサイト(ニュースアグリゲーター)とかブログ検索エンジンでも,RSS配信フィードの存在が前提だ。現在のソーシャルメディアのコンテンツ流通は,RSSフィード配信なしでは成り立たない。

 また,日常的にRSSリーダーを使っているユーザーが10%前後と少なくても,その10%のユーザーは情報収集に熱心な人たちで,影響力のあるブロガーなどが多いことに注視すべきである。つまり口コミの発信源となる人たちである。

 だから,ソーシャルメディアで情報(コンテンツ)を広く伝播(流通)させたければ,RSSフィード配信は必須といえる。米国では,新聞社や雑誌社のメディアサイトをはじめ,オンラインサービスサイト,先進企業,政府機関,大学などが,4〜5年前から積極的にRSSフィード配信を始めてきたのは,そのためである。




◇参考
RSS Adoption at 11% and it May Be Peaking, Forrester Says(Micro Persuation)


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2008年10月03日

ブログニュースアグリゲーター分野にもGoogleが参入

  話題になりそうなニュースとかニッチな興味深いニュースを,他の人よりも一足も二足も早く知りたい。メディア関係者やニュース系ブロガー,それにビジネスパーソンでも,そのように早耳ニュースを追い続けている人は少なくない。

 そうしたニーズに応えたニュースアグリゲーターとして,技術系ニュースサイトTechmemeや政治系ニュースサイトmemeorandumの人気が高まっている。巡回収集したブログやニュースサイトの記事をアルゴリズムに従って選別し,その記事の見出しなどを表示するサイトである。

 そのブログ記事を対象としたニュースアグリゲーター分野に,ついにGoogleも参入してきたのだ。Google Blog Searchで,11分野ごとのニュースページを用意している。今この時に,ブログの世界で話題になっているニュースが掲載されている。

 まず,Google Blog Searchのスナップショットを。左サイドに11種のカテゴリーが示されている。Politics(政治)を選んだときの画面である。その時点での話題度の大きいニュースから順番に掲載されている。

GoogleBlogSearch1.jpg

 上のトップのニュースは3時間前にアップされたブログ記事であるが,そのニュースと同じ内容を議論しているブログが過去17時間に213本あったことを示している(おそらくある程度実績のあるブログが対象のはず)。213blogsをクリックすると,以下の画面が現れた。213本のブログがどの時間帯で発生したかをグラフ表示していた。

GoogleBlogSearch2.jpg

 ちなみにこの記事は,共和党副大統領候補のペイリンをハリウッドスター並みのエンターテインメント価値があると伝えた,ブログらしい記事である。どれくらいエンターテインメント性があるかを確かめたいなら,以下のニュース記事に飛んで写真を見ればよい。

Entertainment value ‘huge’ for Sarah Palin / Joe Biden Debate(Hollywood Newsroom)
Sarah Palin and Joe Biden Beat the Crap Out of Each Other(Indecision2008 | Comedy Central)


 このGoogleのブログニュースアグリゲーターの競合サイトとしては,Techmeme(Technology)/memeorandum(Politics)が立ちはだかる。ただしTechmemeとmemeorandumは,ブログだけではなくて新聞社や雑誌社などのメインストリーム系ニュースサイトの記事も対象にしているだけに,Googleがどこまで対抗できるかどうか。

 また,New York Times傘下のBlogrunnerとも,同じようにカバー分野が広いので,一部競合するかもしれない。だがBlogrunnerはブログ記事も対象にしているが,メインストリーム系ニュースサイト記事に重きを置いているだけに,あまり競合しないのでは。

 ただ,Google Blog SearchがメインストリームニュースアグリゲーターのGoogle Newsと合体していけば,TechmemeやBlogrunnerと正面衝突することになろう。




◇参考
Browse what the world is saying on Blog Search(Official Google Blog)
Google News for Blogs(Google Operating System Blog)
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2008年09月24日

100以上のブログからリンクを張られているブログ,全体の1%以下

  Technorati(テクノクラティ)の“State of the Blogosphere”は,ブログの世界を俯瞰するのに格好のレポートであった。1年半ほど前の同レポートで日本語ブログが世界で最も多いと報告された時は,ブロガー人口が世界最多と真に受けたのか,日本ではそのレポート結果がやたらにもてはやされていた。

  このレポートも,同社の創立者のDavid Sifryが退社してからは途絶えていたので,休止してしまったと思っていたのだが・・。それがこのたび復活して,State of the Blogosphere / 2008が公開された。

  ブログ検索サービス事業者のTechnoratiは,世界中の多くのブログをトラッキングし,検索のためにインデックス化している。そうした収集データと,それに世界66ヵ国のブロガー(米国ブロガー550人+欧州ブロガー350人+アジアブロガー173人+α)へのアンケート結果をもとに,今回のレポートをまとめている。アンケートは英語で実施したので,偏りがあるかもしれない。

 まず,世界全体のブロガーの年齢分布および性別は以下のグラフのようになっている。米国人ブロガーでは中高年層が多く,42%が18-34才で,58%が35才以上であった。一方アジア人のブロガーは若年層中心で,73%が18-34才で,わずか27%が35才以上となっていた。

Technorati2008AgeGender.jpg

 次は,ブログのTechnorati Authorityの分布である。被リンクを張っている外部ブログの数を Technorati Authorityと呼んでいる。たとえば,Technorati Authorityが50点のブログは,外部の50個のブログからリンクが張られていることになる。Technoratiでは今年の6月にトラッキンギした約500万ブログのTechnorati Authorityを測定した。その結果をグラフ化したのが以下の図である。Technorati Authorityが100点以上の権威あるブログは約3万3400個で,全体の約1%以下となる。

Technorati2008Authority.jpg

 このAuthorityは,Technoratiのブログ検索エンジンを利用する場合,フィルタリングに有効である。英語版Technorati(テクノラティ)のブログ検索サービスでは,検索対象ブログとして,オーソリティー別に次の4レベルから選べることができるようになっている。
・a lot of authority
・some authority
・a little authority
・any authority

“a lot of authority” のブログを対象にして“Android”を検索してみると,次のようになる。「玉」情報と「石」情報を振り分けるには,便利である(価値あるブログ情報を,authorityが低いがために見逃すこともあるが)。

TechnoratiAndroid080924.jpg


 今回の調査では,ブロガーを次の3タイプに分けている。
・Personal(個人ブロガー): blog about topics of personal interest not associated with your work
・Professional(プロブロガー): blog about your industry and profession but not in an official capacity for your company
・Corporate(企業ブロガー): blog for your company in an official capacity

 個人ブロガーや企業ブロガーはわかりやすい。ここでいうプロブロガーは,属している企業のためではなくて,個人の専門分野をテーマにしたブログを書いているブロガーである。ただし,きれいに区分できるわけではない。全体の46%がプロブロガーと名乗っているのは驚きであるが,そのプロブロガーのうち79%は個人ブロガーの立場で書いているようである。 

Technorati2008BloggerType.jpg


 次は,ブロガーが取り上げているトピックのランキングである。

TechnoratiTopics.jpg

 このレポートは,明日以降
Day 3: The How of Blogging
Day 4: Blogging For Profit
Day 5: Brands Enter The Blogosphere
と続く。


◇参考
・State of the Blogosphere / 2008
Introduction
Day 1: Who Are the Bloggers?
Day 2: The What and Why of Blogging
タグ:ブログ

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2008年08月04日

企業の重要情報をブログで開示,米SECが認める方針へ

 企業の情報開示のあり方が,ソーシャルメディアの台頭で変わろうとしている。

 米証券取引委員会(SEC:Securities and Exchange Commission)の特別顧問(Special Counsel)のKim McManusが話したところによると,企業が投資に絡む重要情報をWebサイトやブログで開示することを,SECは認める方針という。

 SECは2000年10月にRegulation FD(Fair Disclosure) を施行し,企業が選択的に情報を開示することを禁止していた。限られたアナリストや機関投資家などだけに,前もって電話会議などで重要情報を伝えることを禁ずる規則である。そこで,SECは企業が情報公表する具体的なモデルを提示した。SECファイリングやプレスリリースを通じて広く配布することや,インターネットのコンファレンスコールのような誰もがアクセスできる形で情報を開示することを義務付けたのである。

 一般投資家がデジタルデバイドにより不利にならないように,従来からのプレスリリースも必要としていたのだ。企業はBusinessWireやPRNewswireのような通信社(wired service)を介してプレスリリースを配布しなければならなかった。だが,企業ブログや企業ホームページでの情報開示がFD(Fair Disclosure)を満たしていると認めらていくと,いずれプレスリリースが不要になっていくのかもしれない(当分は並立することになると思われるが)。

 この流れは,企業にとっては経費節減にもなる。わざわざ有料の通信社を利用しなくても済むからだ。Yahoo FinanceやGoogle Financeのような無料の配信サービスを利用すれば,ブログなどによる開示情報を幅広く一般投資家にも伝えることができる。

 プレスリリースからソーシャルメディアリリースへの流れを,これまでも何度か伝えてきた。SECがソーシャルメディアによる企業の情報開示を認めていくことになれば,この流れを加速化するかもしれない。ともかく,PRやIRのソーシャルメディア化は確実に進みそうだ。またCEOブログやCFOブログが増えてくるのかな。

 あれ?,SEC自身もソーシャルメディアを使って,広報活動に乗り出しているのでは。

twitterSEC.jpg


◇参考
Speech by SEC Staff:Commission Guidance on the Use of Company Web Sites Opening Remarks at the SEC Open Meeting (SEC)
SEC To Recognize Corporate Blogs as Public Disclosure, What This Means for Wires and Press Releases (PR2.0)
SEC Likely to Change Fair Disclosure Rules - No Need for Press Releases Through Wire Services?( Silicon Valley Watcher)
欧米企業サイトが開設する「ソーシャル・メディア・ニュースルーム」とは(メディア・パブ)
タグ:ブログ PR

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2008年07月12日

英国の伝統新聞Guardian,米国の有力ブログ“paidContent”を獲得

GuardiancontentNext.jpg

 英国の伝統的な新聞社Guardian(Guardian News & Media)が,米国のメディア会社ContentNextを買収することになった。ContentNextの看板は,デジタル・コンテンツ・ビジネスをカバーする人気ブログpaidContentである。

 つまり,Guardianが有力ブログpaidContentを獲得したのである。買収額は3000万ドル(32億ドル円)くらいのようだ。paidContentを2002年に立ち上げ,現在も筆頭ブロガーであり編集長でもあるRafat Aliは,「paidContentがGuardianに買収された後も,今まで通り独立して運用していく」と彼のブログの中で述べている。

 Guardianはもともと,オンライン展開でも先進的な新聞社である。最近,技術開発を強化するためにYahooから Matt McAlisterを引き抜いた。オンラインでリベラルな声を世界に向けて発信していきたいようだ。そのためにまず,米国市場でのプレゼンスを高める必要に迫られており,ワシントン支局を拡大するとともに,昨年から米国市場向けのGuardian America を立ち上げた。

GuardianAmerica.jpg

 米メディア業界で人気の高いブログpaidContentを買収することは,米国での市場拡大に大きな力になりそう。また,Guardianはメディアニュース分野に力もを入れているだけに,paidContentは心強い味方にないそうだ。

MEDIAGUARDIAN.jpg


 また,paidContentも国際市場を目指しており,英国版ブログをすでに発行している。インド版も出している。

paidContentUK.jpg

◇参考
Guardian News & Media buys PaidContent publisher(guardian.co.uk)
ContentNext 2.0: Life With The Guardian Media Group(paidContent.org)
Guardian Media Group Buys paidContent for $30 Million( BoomTown | AllThingsD)
新聞社がブロガーに謝るとき(メディア・パブ)
GNM hires Yahoo developer(guardian.co.uk)
有力新聞社サイト,新興ブログ出版の記事を掲載へ(メディア・パブ)
タグ:新聞 ブログ

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2008年05月17日

人気技術ブログArs Technica,Condé Nast/Wiredが買収へ

 Condé Nast/Wiredが,人気ブログArs Technicaを買収する。これはTechCrunchのブレーキングニュースである。

 Ars Technicaは,Condé Nast傘下のWired Digital に組み込まれる。Ars Technicaは1998年設立の技術分野のネット出版社だが,今では従業員8人程度のブログ出版社となっている。ブログArs Technicaは,オリジナルニュースやレビュー,それに技術トレンドの分析が優れている。Comscoreの調査によると,月間ユニークユーザー数は150万人,月間ページビューは400万ページとなっている(TechCrunchではユニークユーザー数を450万人と見ている)

 Ars Technicaは,Wired Digital のが発行しているブログWired Newsと読者層が似通っている。買収によるバーティカル・メディア・ネットワーク(バーティカル・アドネットワークでもありうる)の構築と言えよう。

 以下に“Techmeme Leaderboard”を示す・これは,技術系ニュースアグリゲーターであるTechmemeにおけるブログやマスメディアの露出頻度ランキングである。ソーシャルメディア界隈での技術系メディアの人気指標として見ることができよう。先ほどのランキングでは,Ars Technicaは7位である。一方のWired Newsは58位である。

Techmeme080516.jpg

 最近,WashingtonPostはTechCrunch(1位)やPaidContent(20位)と提携を結んだ。またCBSはCNETを買収した。ソーシャルメディアも絡んだ形で,技術系メディアの再編成が活発だ。


◇参考
Breaking: Condé Nast/Wired Acquires Ars Technica(TechCrunch)
タグ:ブログ 雑誌

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2008年04月07日

リアルの友人とバーチャルのブロガー,どちらの評価をアテにする?

 SNSの友人とか人気ブロガーのクチコミ影響力がスゴイと,ネット業界のコンサルタントやマーケターからいつも聞かされる。でも,ほんとうかな?

 カナダの調査会社Pollaraによると,ネット上のインフルエンサーは,マーケターが期待するほど大きな影響を及ぼしていないようだ。1,100人の大人を対象にしたアンケートによると,回答者の80%がリアルの友人や家族が薦める商品をよく購入すると答えた。一方,よく知られたブロガーが薦める商品をしばしば購入すると答えた人は23%であった。

 製品の購入において,バーチャル世界のブロガーよりもリアル世界の友人からのほうが,より多くの影響を受けるということである。バーチャルよりもリアルを重視するのは当然かもしれないが,なんとなく安心する結果である。でも,リアル世界の友人自身がバーチャル世界のブロガーから影響を受けている場合も多いので,間接的にもっとバーチャル(ネット)の影響を受けているのかも。

 Pollaraが実施した別の調査(1,800人の大人が回答)では,大半の人がブログとかSNS,コミュニティーフォーラムを介して,製品やサービスなどの情報を共有しているとのことである。特に18〜34歳の若い回答者の57%は,ソーシャルメディアにおける意見の共有が重要だと見ている。若い人には,やっぱりネットバーチャルは欠かせない。 


◇参考
Study: 'Influencers' Possess Less Clout (MediaPost Publications)
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2008年03月27日

米国の人気ブログ,1億円価値のブログがズラリと

 有力ブログの価値はどれほどあるのか。24/7 Wall St.が米国の人気ブログの価値をはじいている。 

 24/7 Wall St. は,金融ニュースを扱った人気ブログである。そこのアナリストブロガーでもあるDoug McIntyreが,次のポイントをベースにブログ価値を計算した。
・トラフィック(ユニークユーザー,ページビュー)
・ユーザーの質,
・広告(内容,量)
・リスク(特定ブロガーに過度に依存)

 かなり粗っぽいやり方であるが,それなりに利用したデータなどは参考になる。以下のように,ブログ価値順のトップ25をリストアップした。自分の24/7 Wall St.を25位に置いたのは遠慮からか。


1. The Gawker Properties: $150 million.
2. MacRumors: $85 million
3. Huffington Post: $70 million
4. PerezHilton: $48 million
5. TechCrunch: $36 million
6. Ars Technica:$15 million
6. Seeking Alpha :$15 million
8. Drudge Report :$10 million
8. Mashable :$10 million
10. GigaOm: $8.4 million
11. Boing Boing: $8 million
12. Silicon Alley Insider: $5.4 million
13. ReadWriteWeb: $5 million
14. Paidcontent.org: $3.5 million
15. Search Engine Land: $2.7 million
15. Smashing Magazine: $2.7 million
17, DListed: $2 million
18.Daily Blog Tips: $1.8 million
19. Techdirt: $1.5 million
19. Neatorama: $1.5 million
21. BuddyTV :$1 million
21. The Superficial :$1 million
23. Talking Points Memo: $860,000
24. Travelpod :?
25. 24/7 Wall St. : ?

 トップ10に入るには,少なくとも1000万ドル(約10億円)の価値を評価されなければならないようだ。100万ドル(約1億円)の価値があれば,トップ20に入る。ところで日本から,100万ドル(約1億円)ブロガーが生まれるのだろうか。


◇参考
The Twenty-Five Most Valuable Blogs(24/7 Wall St)
タグ:ブログ

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2008年03月25日

Forbes,金融分野の400ブログを束ねた広告ネットを立ち上げ

 Forbes.comは,ビジネス/金融分野の400ブログを束ねた広告ネットワーク(Business and Finance Blog Network)をまもなく立ち上げる。

 Forbesが選別した400以上のビジネス/金融分野ブログからなるブログネットワークである。bankingからhedge fund managementまでのトピックスをカバーしている。参加ブログ数はもっと増やしていくという。ブログ記事(エントリー)はForbes編集がチェックしていく。

 このネットワークはビジネス/金融分野にターゲットを絞った広告ネットワークでもある。投資家や実業家向けの広告を掲載する。

 それにしても,Forbesブランドを傷つけない良質のビジネス/金融分野ブログを400以上も集めるとは,大変だ。米国ではビジネス/金融分野においても伝統メディアが認めるブログが多いということか。


◇参考
Forbes.com to Launch Business and Finance Blog Network (プレスリリース)
Forbes Launches Business/Finance Blog Net
タグ:広告 ブログ

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2008年03月04日

ジャーナリスト風ブロガー“jounablogger”(その3):新興ブログ出版社が活躍の場に

 先週の記事で,マスメディアと個人ブログ(UGM:User Generated Media)との間にコマーシャルブログが台頭していることを紹介した。

 その検証のために,ニュースアグリゲーターTechmemeに登場するニュースサイト/ブログの掲載回数ランキングを見ることにした。Techmemeはネット業界のキーパーソンから高い評価を得ているサイトで,掲載回数の多いマスメディアサイトやブログのニュース系記事はネット業界の人たちに実際よく読まれている。そのランキングで選ばれる常連のニュースサイトやブログを,以下のように分類してみた。マスメディアには,新聞社系,雑誌社系,通信社系のサイトが中心で,最近ではPR系サイトのニュースリリースも掲載されだしている。

PublisherAggrigator11.JPG

 3〜4年前までは,ネット業界のニュース記事もマスメディアがオリジナルをほとんど発信していた。ブログがニュースを扱っていても,ソースとしてマスメディアのニュース記事を引用していた。それが最近では,オリジナルなニュース記事もブログがマスメディアを凌ぐ勢いである。量だけではなくて,質においてもだ。

 その勢いを増すブログは,Techmemeで上位にランクされているニュース系ブログである。その多くは,個人ブログではなくてコマーシャルブログである。代表的なコマーシャルブログの創刊年を以下に示す。

TechCrunch:2005年6月
Engadget:2004年3月
ReadWriteWeb :2003年4月
Silicon Alley Insider:2007年7月
GigaOM:2006年
VentureBeat:2006年9月
PaidContent.org:2002年
Gizmode:2002年

 マニアックなガジェット分野ブログであるGizmodeとEngadgetがいち早く浮上したが,コマーシャルブログが本格的に勢いづいたのは2006年頃からである。2006年末にTechCrunchがGoogleのYouTube買収をスクープし,それをNYTimesやWSJが引用し後追いしたのが一つの転機だったかもしれない。それ以降,メインストリームのマスメディアがブログ記事を引用することは珍しくなくなってきている。

 コマーシャル・ブログ・パブリシャーの代表格になってきたTechCrunchは,満3年にも達していないブログだが,Techmemeのランキングでトップの座に就いている。同サイトの月間ユニークビジター数は280万。広告売上は昨年4月に月間20万ドルと発言して以来明らかにしていないが,その後かなり増えているはず。さらに,最近では1〜2ヶ月置きに1000〜2000人規模のパーティーを開いており,この収入も多そう。海外数カ国の外国語版も出ている。M&A弁護士の創立者Michael Arringtonと元Business2.0の Erick Schonfeldが編集しており,フルタイムのスタッフ8〜9人を抱えた小さなパブリシャーである。

 こうした新興のブログパブリシャーの平均像は,カバー分野をターゲット化したニュース系グループブログ(ブロガーが複数人)を発行する小規模のオンラインパブリシャーといえよう。ブロガーも新しいタイプのジャーナリストなのかもしれない。ここでは“jounablogger”との呼び名を使わしてもらっているが,伝統マスメディアのジャーナリストとはかなり違う。その違いは次回で触れる。

 これらブログパブリシャーが発行しているコマーシャルブログの中には,Gizmode,Engadget,TechCrunchのように海外進出しているブログも少なくない。評価の高いブログが増えてきたのに合わせて,マスメディアサイトだけではなくてブログも収集対象にしたニュースアグリゲーターが幾つか出てきたわけだ。TechmemeやBlogRunnner,TrailRank,Sphereなどである。最初,マスメディアサイトしか対象にしていなかったTopix.comも有力ブログを対象に加えた。最近では,Google Newsも一部コマーシャルブログを掲載するようになってきた。

(つづく)

◇参考
・ ジャーナリスト風ブロガー“jounablogger”(その1):米国の技術分野メディアで台頭(メディア・パブ)
・ジャーナリスト風ブロガー“jounablogger”(その2):評価高まる(メディア・パブ)
An Interview With Michael Arrington (Portfolio.com)
タグ:ブログ

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2007年10月29日

有益ブログのトップ100,米カーネギーメロン大の研究論文より

 読むべき有益なブログとは・・・。

 米カーネギーメロン大の研究者が,役立つブログを理論的に評価する手法を論文で発表し,その中でトップ100ブログを掲げていた。

 ここでは,そこからトップ20のブログを抜き出した。

1.Instapundit
2.Don Surber
3.Science & Politics
4.Watcher of Weasesls
5.Michelle Malkin
6.National Journal's Blogometer
7.The Modulator
8.BloggersBlog.com
9.Boing Boing
10.Atrios
11.A Blog for All
12.Gothamist
13.mparent777
14.TFS Magnum
15.Alliance of Free Blogs
16.anglican.tk
17.Micropersuasion
18.Pajamas Media
19.BlogHer
20.The Jawa Report

 この研究論文は,ACM SIGKDD International Conference on Knowledge Discovery and Data Miningでベスト学生論文賞に選ばれている。難しく手に負えそうもないので,解説はパス。

 論文の詳細を調べたければ,PDFPowerPointビデオで。

  

◇参考
Cost-effective Outbreak Detection in Networks(SCHOOL OF COMPUTER SCIENCE, CARNEGIE MELLON UNIVERSITY)
Carnegie Mellon Study Ranks Most Informative Blogs(Bloggers Blog)
 
タグ:ブログ

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