スマートフォン専用ページを表示

メディア・パブ

オンラインメディアをウオッチ
TOP / 新聞 ニュース
<< 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  20  21 22  23  24  25  26  27  28  29  30  31  32  33  34  35  36 >>
2007年11月07日

米新聞紙,発行部数が下げ止まらない

Tweet このエントリーをはてなブックマークに追加
 米新聞紙の発行部数が減り続けている。

 ABC(The Audit Bureau of Circulations)によると,日刊538紙(平日紙)の今年(4月1日〜9月30日)の発行部数は,前年同期比2.5%減の4069万部となった。日曜版609紙の発行部数は4677万部で,前年比3.5%も減った。米新聞紙全体では,前年に比べ約3%も発行部数を減らしたことになる。

 トップ25紙の発行部数と前年同期比は,次のようになる。

USNewspaper0709.JPG 
*WSJはオンラインの有料購読者も含む
(ソース:ABC)

  部数を伸ばした新聞は,USA Todayなどの4紙だけであった。その他は揃って部数が落っこちた。NY TimesやWashington Postなどの有力新聞が大きく部数を減らしているのが目に付く。NY Timesは,平日版が前年比4.51%減の104万部,日曜版が同7.59%減の150万部と,悲惨な結果となっている。

◇参考
・More Readers Trading Newspapers for Web Sites (NYTimes.com)
・First FAS-FAX Numbers: Many Top Papers Take Big Hits (Editors&Publisher)


この記事をブックマーク: このエントリーを含むはてなブックマーク この記事を検索: Google 検索
posted by 田中善一郎 at 07:58 | Comment(0) | TrackBack(1) | 新聞 ニュース
2007年11月05日

米新聞社サイトが打つ次の一手とは

Tweet このエントリーをはてなブックマークに追加

米国を代表する新聞と言えば,New York Times,Washington Post,それにWall Street Journalの3紙である。こぞってオンラインシフトを急いでいるが,その中で特に注目したいのは,開放路線に力を入れ始めていることだ。

 1年前のエントリーで,次のように書いた


 米国の新聞社サイトは最近,開放路線に舵を切り替えはじめている。自社サイトに読者を閉じ込めるのでなくて,読者ニーズに応えて外部コンテンツも並行して閲読できる仕組みを用意しようとしているのだ。たとえば,自社サイトの各ニュース記事に,その記事内容と関連性の高い外部記事へリンクを張ったりすることである。リンク先の外部記事には,ブログもあるし,競合サイトのニュースなども含まれる。

  中高年読者に向けては,新聞紙コンテンツの焼き直しでも何とかやっていけるかもしれない。だが,多くの若い読者は今の新聞紙コンテンツでは満足しそうにない。例えばブログなどの対話的なコンテンツが必要だろう。それに,一方向の押しつけがましいニュース提供の在り方に反発する若者も少なくない。

 そこで,若年読者のニュース接触に合わせようと,次のような手を打ってきている。

1.RSS配信
2.パーソナライズドページ
3.ニュースアグリゲーターとの連携

 RSS配信については,3〜4年ほど前から米国の新聞社が一斉に手掛けている。特徴的なのは,カテゴリー別のRSSフィードを数多く用意したことだ。最近では,細分化したカテゴリー別RSSフィードを200種以上配信する新聞社も多くなってきた。この結果,RSSリーダーを用いて,特定トッピクのニュースを複数のニュースサイトから効率良く選び閲読できる。

 次のパーソナライズドページ・サービスは,昨年から今年にかけて,大手新聞社を中心に始まっている。このサービスには,RSSリーダー機能も備わっている。そのため,ブログだけではなくて競合サイトのニュースもトピックを絞った形で取り込める。NYTのパーソナライズドページ・サービス“My Times”では,分野別に外部ブログや競合サイトニュースも推薦しており,開放的な姿勢をアピールしている。

 そして,今度はニュースアグリゲーターとの連携である。ニュース記事と関連性の高い外部コンテンツの見出し(リンク付き)を,各ニュース記事に添える形で掲載し始めている。これまで,新聞社サイトは信頼を重視し自前コンテンツにこだわっていた。記事から外部サイトへリンクを張ることはほとんどなかっただけに,新聞社サイトとしては大きな方向転換であった。washingtonpost.comはInformと,WSJ.comはSphereと連携して,外部ニュースアグリゲーターから関連コンテンツ情報を提供してもらっている。そして,NYTimesも先週末から,ニュースアグリゲーターからのコンテンツを利用し始めたのだ。


NYTは買収していたニュースアグリゲーターを活用

 NYTimes.comと手を組んだニュースアグリゲーターはBlogrunner である。実は,このBlogrunnerをNYTが買収していた。つまり今はNYTの一員なのだ。

 NYtimes.comはBlogrunnerの利用を米国時間の11月1日から開始した。プレスリリースで発表したが,ほとんどのユーザーは気がつかなかったはず。Technology分野で目立たない形で始めているからだ。同サイトのTechnology分野のトップページをアクセスすると,右サイドに“Technology Headlines From Around the Web.”が定期枠として置かれている。ここに,Blogrunnerが編成した技術分野のニュース見出しが掲載されている。ここで重要なことは,選ばれたニュースソースが,NYTimes以外のニュースサイトやブログであることだ。下の例では,WSJやCNET,Venturebeatなどの記事見出しが出ている。例えばWSJの見出しをクリックすればWSJの該当ニュースページに飛ぶことができる。ニュース見出しの下の“Related Article”をクリックすれば,そのニュースと関連する記事一覧が現れる。

NYTTechBlog.JPG

 また,NYTimesが提供する技術(Technology)分野ニュース記事についても,以下の例のように,Blogrunnerから配給を受けた関連コンテンツを記事後部に掲載している。ただし,このエントリーを書いている段階では,一部の記事だけが対応していた。

NYTTechBlogrunner.JPG

 このようにNYTimes.comも,washingtonpost.comやWSJ.comと同様,自ドメインのページから競合するニュースサイトや外部ブログに直接リンクを張り始めた。ただNYTimes.comの場合は,傘下のニュースアグリゲーターを利用しているため,他新聞社サイトよりも独自の手を打ちやすい。


将来は,Blogrunnerが若年読者の入り口になるかも

 Blogrunnerが何をやろうとしているのかを見ておこう。上で示したスナップショット内にあるBlogrunnerをクリックすると,BlogrunnerドメインのTechnology分野ニュースページに飛ぶ。

blogrunnerTechnoligy.JPG

 これは独立した技術分野のニュースサイトである。マニアックな技術ニュース収集者に圧倒的な人気を誇るTechmemeとよく似た作りになっている。代表的なニュースサイトやブログを定期的にクローリングし,優れた記事を選別して掲載している。鍵となる“優れた記事の選別”は,TechmemeやGoogle Newsではアルゴリズムに従って自動的に行っている。ところが,Blogrunnerの場合は,機会が自動的に編集するだけではなくて,人の編集者がチェックしているという。またクローリング対象となるニュースサイトやブログは,多くのジャーナリストを抱えた編集室が協力して選別したとのことだ。パーソナライズドページ・サービス“My Times”を実施した時にも,多くの記者が分野別に優れたニュースサイトやブログを選別していた(こちらを参照)。Blogrunnerがどのような技術分野のニュースサイトやブログをクローリングしているかは,こちらで大まかにチェックできる。

 Blogrunnerでは技術分野以外でも,以下の分野のニュースサイトを立ち上げている。またトピック/キーワード別のニュースページも備わっている。NYTimes.comとしては,技術分野での試みが順調に進めば,多分野でもBlogrunnerのニュースアグリゲーションを活用していくのではなかろうか。

TopicIndex.JPG


 ニュースアグリゲーションの優劣は,フィルタリングアルゴリズムに加えて,クローリング対象のサイト選別によって左右される。編集室からの支援が得られれば,Blogrunnerは強力なニュースアグリゲーターに育っていこう。そうなれば,NYTimes.comを開放的なサイトに変身させることになろう。そして将来,若年者を中心にNYTimes.comがBlogrunner経由で閲読されることになるのかもしれない。 



◇参考
・NYTimes.com Launches Enhanced Technology Section(NYTimes,プレスリリース)
・The Robot in the Newsroom(New York Times Blog)
・米ワシントンポスト,競合ニュースサイト記事へのリンク張りを実施(メディア・パブ)
・マードック効果か,WSJ.comの記事がソーシャルメディア対策を(メディア・パブ)
・NYTimes記者が薦める他サイトコンテンツとは(メディア・パブ)



●お詫び
このエントリーは,5日の記事を再投稿したものです。理由が分からないのですが(おそらく操作ミス)で,5日投稿のエントリーが消滅していました。幸い,Bloglinesに残っていたので,それをコーピーして再投稿しました。コメントやトラックバックは消滅したままです。URLも変わってしまったので,前に投稿した記事にリンクが無効になってしまいました。お詫び致します。
タグ:新聞

この記事をブックマーク: このエントリーを含むはてなブックマーク この記事を検索: Google 検索
posted by 田中善一郎 at 11:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞 ニュース
2007年11月01日

マードック効果か,WSJ.comの記事がソーシャルメディア対策を

Tweet このエントリーをはてなブックマークに追加
 お堅いWSJ.comも,最先端のソーシャルメディア対策を施している。

 以下の見出しの記事を見て驚いた。

WSJHeadline.JPG

 まず,以下の動画を,このエントリーに貼り付けることができたのだ。口コミ効果を狙っている。



 上の“get code”をクリックしてもらいたい。クリックすると以下の画面が現れるはず。つまり,ブログなどに貼り付けるためのコードが出てくる。そこで“Copy Code”でコピーして,それをブログエントリーにペーストすればよい。その結果が,上の動画Widgetである。


WSJWidget.JPG


 もう一つ驚いたのは,記事末に関連ブログへのリンクを張っていることだ。進歩的な新聞サイトでも,通常,囲み記事や別ページを介してブログや外部記事にリンクを張るので精一杯である。外部リンクは,ニュースアグリゲーターのSphereに委託している。また,署名記事なので,記者のメールアドレスも載せており,直接問い合わせができるようにしている。

WSJOpen.JPG

 さらにBの“More related content”をクリックすると,以下のSphereのページに飛ぶ。“Google Phone Plan Draws Interest”を引用しているブログが,一日ほどで2.392本もある。このページから,該当記事をソーシャルブックマークに登録できるようになっている。

WSJsphere.JPG

 先ほど,このページを再度アクセスしてみると,引用ブログは2.500本を超えていた。ソーシャルメディアの世界で,この記事が幅広く伝播していることがわかる。ソーシャルメディア対策が効いている。それに何よりも,この記事は無料で閲覧できるのが口コミ伝播を勢いづけている。

 マードックがWSJ.comの無料化を叫んでいる。このSMO(Social Media Optimization)対策に踏み込んだのも,マードック効果なのか。


◇参考
・Google Phone Plan Draws Interest(WSJ.com)
タグ:WSJ

この記事をブックマーク: このエントリーを含むはてなブックマーク この記事を検索: Google 検索
posted by 田中善一郎 at 11:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞 ニュース
2007年10月26日

米・加州の山火事報道,Google Mapsやブログ,Twitter,YouTubeなどを総動員

Tweet このエントリーをはてなブックマークに追加
NASAFires.JPG
(ソース:NASA)

 米カリフォルニア州南部の山火事は,宇宙からも煙がはっきり見えるぐらい,大規模である。こうした大災害を伝える報道では,今やブログ,Twitter,YouTube,Google MapsなどのWeb2.0関連ツールが欠かせなくなってきた。

 まず,現場からブログによる情報提供が相次いでいる。Technoratiのブログ検索によると,“california fires”のフレーズを含むブログエントリーが,この2〜3日,毎日約2000本以上も発信されている。

CaliFireTechnorati.JPG

 地元の有力新聞Los Angeles Timesも,この山火事のニュースで紙面が埋め尽くされている。同紙のサイトlatimes.comが,どのように報道しているかを覗いてみた。やはり,トップページは山火事ニュース一色である。そのサイトで,目に付いたコーナーを拾ってみた。

 ブレイキングニュースは,Breaking News Blog を設けて,ブログ形式で速報が次々と投稿されていた。現場からの記者ブログが多いようだ。

BreakingNewsLAT.JPG



 Twitterも利用している。Twitter/latimesfiresがそれである。

latimesfiresTwitter.JPG



 Google Mapsも欠かせない。Southern California wildfires mapのページを以下に。

LATFiresMap.JPG



 Google Maps mashup もなかなかの力作である。

LATMapTraffic.JPG


◇参考
・San Diego Fire Map(Google LatLong Blog)
タグ:ニュース

この記事をブックマーク: このエントリーを含むはてなブックマーク この記事を検索: Google 検索
posted by 田中善一郎 at 07:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞 ニュース
2007年10月20日

Google NewsがFacebookアプリケーションに

Tweet このエントリーをはてなブックマークに追加
 Goggleの公式ブログ“Google News Blog”によると,Facebookプラットフォーム上でもGoogle Newsが閲覧できるようになった。

 Facebookの登録ユーザーはここにアクセスして,自分のプロフィールページにGoogle Newsを取り込めばよい。

GoogleNewsFacebook.JPG

 次のようにパーソナライズもできる。カテゴリーを選んだり,トピックス(キーワード)を指定できる。

FacebookGoogleNews.JPG

 Facebook上のGoogle Newsの例を以下に。

GoogleNewsonFacebook.JPG


◇参考
・Google News goes social(Google News Blog)
タグ:google Facebook

この記事をブックマーク: このエントリーを含むはてなブックマーク この記事を検索: Google 検索
posted by 田中善一郎 at 23:18 | Comment(0) | TrackBack(1) | 新聞 ニュース
2007年10月17日

NYTの有料サービス終了から1ヶ月,その効果のほどは

Tweet このエントリーをはてなブックマークに追加
 NYT(The New York Times )が有料サービスTimesSelectを終えてから,約1ヶ月が経った。狙い通りに進展しているのだろうか。

 購読料収入を失うことになるのだから,それ以上の広告売上を新たに生まなければ意味がない。そのためには,どれくらいアクセスを増やせるかが鍵となる。

 TimesSelectのOp-Ed(コラム)ページが無料化になることにより,まずOp-Edのアクセスがどれくらい増えたかが注目される。Competeの測定結果のグラフを以下に示す。Op-Edのユニークビジター数が9月15日までの1週間で24万5942人が訪れたのに対し,先週末までの1週間で56万57人がアクセスした。一ヵ月未満で,週間ユニークビジター数が2倍以上に増えたことになる。同じ期間におけるNYTimes.com全体の週間ユニークビジター数は,340万人から380万と10%増となった。

NYTOpEd.JPG


 滑り出しは順調と見て良さそうだ。このユニークビジター数の増加が,広告売上増にどれくらい貢献しているかは定かではないが,メディアキットの広告料金表と照らし合わせて試算すれば,おおまかに把握できるかもしれない。



◇参考
・Free For All in the New York Times’ Op-Ed and Archives(Compete)
・NYTが有料化サービスを中止,1987年以降の記事も無料に(メディア・パブ)
タグ:NYT 新聞

この記事をブックマーク: このエントリーを含むはてなブックマーク この記事を検索: Google 検索
posted by 田中善一郎 at 10:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞 ニュース

GuardianとObserverのアーカイブ,ナポレオンの記事も閲覧できる

Tweet このエントリーをはてなブックマークに追加
 ナポレオンの「ワーテルロー(Waterloo)の戦い」を報じた1815年の記事を閲覧したければ,Guardian and Observerアーカイブにどうぞ。
 
 英Guardian News and Media は,過去212年間の記事をデジタルアーカイブ化し,有料のオンラインサービスを11月3日から開始する。

 第1段階(11月3日から)では,1821〜1975 年のthe Guardian の記事と,1900〜1975年のThe Observer の記事が含まれる。

 来年には,1791 〜1900年および1975年以降のthe Observerの記事と,1975年以降のthe Guardian の記事が閲覧できるようになる。

 総計120万ページ以上のニュース記事が対象になるとか。ナポレオンの記事が読めるとは,すごい。
 

◇参考
・Entire Guardian and Observer archives go online(Press Gazette)
タグ:新聞

この記事をブックマーク: このエントリーを含むはてなブックマーク この記事を検索: Google 検索
posted by 田中善一郎 at 08:21 | Comment(0) | TrackBack(1) | 新聞 ニュース
2007年10月08日

米ビッグ3のニュースサイトMSNBC,ソーシャルサイトNewsvineを買収

Tweet このエントリーをはてなブックマークに追加
newsvine.JPG


  米ニュースサイトのトップ3に入るMSNBCが,ソーシャルニュースサイトのNewsvineを買収することになった。

 メインストリームメディアがソーシャルメディアを買収する。米国では一つの流れとなりそうだ。

 Newsvine.comは, Digg.com, Reddit.comと共に米国では人気の高いソーシャルニュースサイトである。これらDigg,Reddit,Newsvineの各アイコンは,主要ニュースサイトでよく見かける。アイコンをクリックすると,対応記事が投票されるようになっている。Newsvine.comの特徴は,ニュースソースとしてAP記事を利用していることと,トップページをNetvibesのようにパーソナライズができることだ。このため,トップページに外部のRSSフィードを取り込める。

 今回の買収額は明らかにされていない。また,買収後もNewsvineの独立運用は継続するという。


◇参考
・Msnbc.com buys social news site Newsvine(MSNBC)
・参加型ニュースサイトのNewsvineが本番開始,APとの連係が目立つ(メディア・パブ)
この記事をブックマーク: このエントリーを含むはてなブックマーク この記事を検索: Google 検索
posted by 田中善一郎 at 10:11 | Comment(0) | TrackBack(3) | 新聞 ニュース
2007年10月04日

技術分野のニュース市場,「ベストエフォート」型ミドルメディアが台頭

Tweet このエントリーをはてなブックマークに追加
 Techmemeは,技術系のブログの世界(blogosphere)で圧倒的な支持を得ているニュースアグリゲーションサイトである。そのTechmemeが,技術系ニュースサイトのランキング Techmeme Leaderboardを発表し始めている。

 Techmemeは,Google Newsの技術ニュース版と思えばよい。オーソリティーの高いサイトからのインバウンドリンク数が多いニュース記事を,素早く掲載している。Leaderboardには,過去30日間Techmemeに登場した回数によってランキングされており,トップ100のニュースサイトが毎日掲載されている。最新のランキング表(日本時間10月4日)を以下に示す。

TechmemeRank0710.JPG
Techmeme071004.JPG

 このランキングから,米国の技術系分野でどのようなメディアが閲読されているかを垣間見できる。


勢力増すミドルメディア

 やはり,New York Times,BBC,Wall Street Journal,Reuters,Business Weekのような代表的な伝統メディアや,CNET News.com,InfoWorld,Computerworldのような技術専門メディアが選ばれている。いわゆるメインストリームメディアである。だがトレンドとして注目したいのは,伝統的なメインストリームメディアが「主流」でなくなりつつあることだ。

 ブログに代表されるソーシャル系メディアが勢力を増している。トップのTechcrunchや2位のEngadgetはブログである。つまりハイテク分野の世界では,最近は情報源としてメインストリームメディア以上にブログなどが利用され始めているのだ。

 ただし,Techmeme Leaderboardのランキングでも明らかになっているように,ブログと言っても個人ブログは非常に少なくなっている。マスメディア(新聞社/雑誌社サイト)とパーソナルメディア(個人ブログなど)との間に,新しいタイプのメディアが台頭してきているのだ。「ガ島通信」の藤代はんも言っている「ミドルメディア」である。

 ランキング上位に登場している,Techcrunch,Engadget,Read/WriteWeb,GigaOM,Silicon Alley Insider,Techdirtなどのミドルメディアの特徴は,パーソナルメディアと違って,商業メディアであることだ。また,マスメディアと違って,積極的にソーシャルメディア機能を取り込んでいる。

 ミドルメディアの代表例はブログネットワークである。有力ブログを束ねたブログ出版社である。参加するブログも,今ではグループブログ(ブロガーが複数人)が中心になってきた。またBusiness2.0(今月に休刊)やIndustry Standardなどのニューエコノミー誌の残党や,制約の多いマスメディアからスピンオフした編集者が仕掛けている新興メディア社も,目立って多くなってきた。

 こうしたミドルメディアは,苦戦気味のマスメディアと違って,勢いを増している。だが伝統的なマスメディアは,相変わらず「信用」と「安全」を看板に,自前主義を貫いている。外部リンクを張るのも大きく制限する。さらに昔ながらの著作権を主張している。

 これに対し,ミドルメディアはソーシャルメディア的な展開を売りにしている。自前コンテンツにこだわらず,外部リンクもドンドン張りまくる。もちろん,同じ目線での読者との交流も盛んだ。著作権もクリエイティブ・コモンズ 風で,自由に使い合おうとしている。

 例えば,Wikipediaの対応を見れば違いが明確である。信用と安全を第一にするマスメディア,特に新聞社サイトはWikipediaにリンクを張ることはご法度になっている。だが,ミドルメディアではごく当たり前の行動である。つまり,マスメディアが品質保証を主張するメディアとすれば,ミドルメディアは「ベストエフォートメディア」と言える。より良いコンテンツを提供するために少々のリスクを伴っているかみしれないが,ミドルメディアの多くの読者はその当たりを理解しているのだろう。


伝統メディアによるミドルメディア買収が始まりそう

 こうしたミドルメディアは,最近ではマスメディアの領域にも浸食し始めている。例えばBoingBoingは最近,テレビ領域への進出を果たした。伝統マスメディアもこのままではミドルメディアの勢いに押されて,ジリ貧となってしまう。

 そこで,資金力のあるマスメディア企業が動き始めた。ミドルメディア企業の買収である。ちょうど2年前にAOLがブログネットワークのWeblogsを買収したことがあったが,それ以降は動きが途絶えていた。だがここにきて,急成長するミドルメディアに対し,マスメディアが食指を動かし始めている。

 まず24/7 Wall Stが昨日,CNETがTechCrunchを1億ドルで買収する可能性があるの噂を流した。GigaOm, Ars Technica, SeekingAlphaそれに少し技術分野から離れるが,HuffingtonやBoing Boingが買収候補として挙げられている。こうした買収劇は十分に起こりえる話だ。

 ところで,日本のミドルメディアはどうなっているのだろうか。少しは動きが出始めたが,まだこれからである。高齢化社会での多くの日本人は,ベストエフォート型よりも,品質保証型が好きだし・・・。
 

◇参考
・Techmeme Leaderboard is live(TechmemeNews)
・TechMeme Leaderboardの評判 + 新分野登場間近(TechCrunch Japanese)
・Techmeme Leaderboard Dominated By Media Companies(Publishing2.0)
・「炎上」の発火源?・マスコミとブログつなぐ新メディアの台頭(NIKKEI NET/IT-PLUS)
・プロが編集したニュース 対 集合知で編集したニュース(メディア・パブ)
・TechCrunch to Sell to CNET for $100+ Million?(Silicon Alley Insider)
・TechCrunch And Huffington: Who Will Buy The Big Blogs?(24/7 Wall St)
・BoingBoing.net bounces into TV territory(latimes.com)
・米AOL,ブログ専門出版社のWeblogsを買収(メディア・パブ)
タグ:ニュース 新聞 ブログ

この記事をブックマーク: このエントリーを含むはてなブックマーク この記事を検索: Google 検索
posted by 田中善一郎 at 13:24 | Comment(0) | TrackBack(4) | 新聞 ニュース
2007年10月02日

英ファイナンシャルタイムズも「課金の壁」撤廃へ一歩

Tweet このエントリーをはてなブックマークに追加
FTcom.JPG

 英国の経済紙Financial Timesのサイト(FT.com)も,有料サービス終了への一歩を踏み出すことになりそうだ。

 FT.comではこれまで,一部の記事を無料で閲覧できてはいたが,全記事を閲覧するには,年間 £98.99 ($110 in the US) か月間 £8.25 ($9.20 to the US) を払わなければならなかった。

 その課金システムを,10月中旬から一部変更する。1ヶ月間で30本の記事を無料で閲覧できるようにするのだ。新たな有料サービス会員を増やすための対応かもしれないが,中途半端に思えてならない。いずれ,「課金の壁(pay wall)」を撤廃して,全記事を無料で開放するのではなかろうか。

 FT.com自身も記事の中で,NYTやWSJの例を挙げて,有料サービス終焉のトレンドを次のように紹介している。
The move comes as growing online advertising revenues prompted the New York Times to end online subscriptions, and as Rupert Murdoch is considering abandoning subscriptions to increase traffic to the Wall Street Journal’s website after News Corp’s purchase of Dow Jones.
 また同記事では,一般のユーザーがアクセスできなかった有料記事を,本数の制約があるにしろ,無料で閲覧させることにより,ブロガーやニュースアグリゲーターがFT.comの記事にリンクを張ってくれるようになると述べている。それなら,30本とケチらずに全記事を無料で閲覧させたほうが,もっとソーシャルメディア経由のトラフィックを増やせるようになるのでは・・。



◇参考
・FT.com pioneers change to charging(FT.com)
・FT.com Drops Pay Wall For Casual Readers; Subs Remain For Others(paidContent:UK)
・Interview: Ien Cheng, FT.com Publisher: A Pay Wall ‘Third Way’(paidContent:UK)
タグ:新聞

この記事をブックマーク: このエントリーを含むはてなブックマーク この記事を検索: Google 検索
posted by 田中善一郎 at 02:09 | Comment(0) | TrackBack(2) | 新聞 ニュース
2007年10月01日

NYTのアーカイブ開放,新聞社サイトが新局面に

Tweet このエントリーをはてなブックマークに追加
 NYT(New York Times)のサイト(NYTimes.com)が,有料サービスTimesSelectに終止符を打った。これは,これからのコンテンツビジネス,中でもニュースサイトの在り方に大きな影響を及ぼしそうだ。

 衝撃的な過去記事の無料化

 TimesSelectの有料コンテンツとしては,過去記事を除けば,売り物にOp-Edなどのコラム記事くらいしかなかった。最新のニュースコンテンツは以前から無料で開放していた。だから,TimesSelectが終了してコラム記事が無料になったからと言って,一般のニュースユーザーにすれば,とりたてて大騒ぎするようなことではない。

 だがサプライズもあった。TimesSelectの終了に合わせて,新聞紙を含めたNYTの過去記事の多くを無料閲覧できるようになったからだ。正確には,1987年以降の過去20年間の記事全てが無料となった。さらに,それ以前の昔の記事もかなりがタダで読めるのである。事例は,あとで紹介する。

 新聞社サイトでは断トツの存在

 NYTimes.comの新しいニュースコンテンツは,先に述べたように,もともと無料で閲覧が可能であった。世界に通用する良質のニュースコンテンツを提供しているのだから,NYTimes.comの人気は高い。単独の新聞紙サイトながら,Yahoo News,CNN,MSNBC,AOL Newsのポータル系に次いで,Nielsen/Netratingsによると米ニュースサイトの5位に付けている。新聞社系サイトではトップである。

*米ニュースサイトの2007年7月のランキング
NielsenNewsSite0707.JPG
(ソース:Nielsen/Netratings)

 ここで注目したいのは,NYTimes.comが昨年から本格的なSEO対策に着手していることである。過去に遡って各記事にパーマリンク(永遠に変わらないURL)を付与したり,また検索エンジン向けに配慮した記事の書き方(見出しの付け方)を進めていた。すでにNYTimes.comは,ブロガーに最も記事を引用されているニュースサイトとなっていた。Technoratiの調査でも,Yahoo News,CNN,MSNBCの3サイトよりも,ブログからのインバウンドリンク数が多い。

*ブログからのインバウンドリンク数ランキング(対象サイトはメインストリームメディアとブログ):2006年第4四半期データ
TechnoratiNYT20062Q.JPG


 NYTimesが高い集客力を獲得できているのは,世界に通用する良質のニュースコンテンツを発信していることに加えて,ブログなどのソーシャルメディアからのトラフィックや検索エンジンからのトラフィックが多いからである。


さらに検索エンジンからのトラフィック増を目指す

 もっとSEOを徹底させてNYTimesのトラフィックを増やしていくために,今回のTimesSelectの終了,つまり「課金の壁」の撤去に至ったと見て良さそうだ。また,NYTが本格的なSEO対策を実施できたのは,買収したAbout.comのノウハウを取り込めたからのようだ。About.comサイトのトラフィックの8割は検索エンジンから導かれているという。

 これまでのSEO対策の延長上で,今回次のことを実現している(一部推定)。
・1987年以降の全コンテンツを無料化
・1981年以降の全コンテンツをテキスト化
・1851年に遡って1980年までの全コンテンツをデジタル化(PDF化)
・全記事のパーマリンク化と検索インデックス化

 「課金の壁」が存在するときは,一般のユーザーが各ニュースに接触できる期間は限られていた。ところが,今回のように「課金の壁」が取り払われると,検索エンジン経由で誰もが全てのニュースと永遠に接することができるわけだ。明らかに,検索エンジン経由のトラフィックが増えるに違いない。ブロガーにとっても,リンク切れが起こらないため,安心してNYTの記事にリンクを貼ることができる。

タイタニック号沈没の記事も無料で閲覧

 ここで,過去記事の検索を試してみよう。1912年のタイタニック号遭難の記事を探してみた。タイタニック号は1912年4月10日に出航して,同月14日に氷山に衝突して沈没している。豪華客船として話題になっていたようで,1911年だけでもタイタニック号関連の記事は58本検索された。さらに1912年には1388本もの記事が検索された。遭難当時の記事に当たるために,1912年4月15日から17日の期間指定で,“titanic”で検索をかけてみた。その検索結果の一部を以下に示す。驚いたことに,タイタニック関連の記事は無料で閲覧できる。 


*NYTimes.comサイトで,期間指定で“titanic”を検索
TitanicSearchNYT.JPG

 その中から,沈没の様子を伝える4月15日付ニュース記事を閲覧してみた。その記事の一部を以下に。この記事にはタイタニック号の写真も掲載されていた。

*タイタニック号沈没を伝えるニュース(1912年4月15日付記事の一部:NYTimes.comのサイトでは全文が無料で閲覧可能)
TitanicNewsNYT.JPG


水泳古橋選手の記事は有料

 伝説の水泳古橋選手の記事も探してみた。1947年から1960年までの間で,古橋関連のNYT記事が67本検索された。いずれの記事も有料であった。

*期間指定(1948年1月〜1960年12月)で,“furuhashi”を検索
FuruhashiNYTSearch.JPG

 1948年当時,古橋と橋爪は泳ぐたびに世界新記録を更新,また敗戦国日本が参加できなかったロンドンオリンピック(1948年)と同時に開催された全日本水上選手権大会でも,金メダリストの記録を上回る世界記録をマークした。でも,世界からはあまり信用されないままに,翌年のロサンゼルスで開催された全米選手権に両選手が出場。4種目すべてで世界新記録を樹立して優勝した。その時の驚きの記事を閲覧することにした。その記事をクリックすると,以下のような案内ページが。

*検索結果の記事案内
NYTFuruhashiPreview.JPG

 その記事をダウンロードしてみた。PDFファイルの記事の一部を以下に示す。

*ダウンロードした有料記事の一部
FuruhashiNYT.JPG


2万8,000本の映画レビューも無料開放

 過去記事の無料閲覧は,NYTimes.com内のMovie Reviewsにも及んでいる。1960年以降にNYTに掲載された映画レビュー2万8,000本が無料で閲覧できる。

 アルファベット,年度,分野別,批評家,それに国別の各ディレクトリーからも,映画レビューを探すことができる。批評家による映画レビューに加えて,その映画についてユーザーのコメントも添えられるようになっている。

 このように,事実上の記事アーカイブの無料開放で,検索エンジンやブログからのトラフィックがかなり増えそうだ。リピーター以外のユーザーからのアクセスが増え,リーチの拡大も期待できる。

 NYTがアーカイブ開放に本格的に打って出たからには,他の新聞社サイトも対抗上,追従せざる得ないだろう。新聞社サイトも新たな展開を繰り広げることになりそう。


◇参考
・Times to End Charges on Web Site (NYTimes.com)
・新聞社サイトの有料サービス,最後の砦も崩れそう(メディア・パブ)
・NYTimesのサイト, ブランド依存から脱却し検索エンジン対策も(メディア・パブ)
・NYTが有料化サービスを中止,1987年以降の記事も無料に(メディア・パブ)
・The State of the Live Web, April 2007(Sifry's Alerts)
・NYTimes.com,米新聞社サイトの三冠王に(メディア・パブ)

タグ:NYT 新聞

この記事をブックマーク: このエントリーを含むはてなブックマーク この記事を検索: Google 検索
posted by 田中善一郎 at 01:32 | Comment(1) | TrackBack(2) | 新聞 ニュース
2007年09月23日

ロイターの動画ニュース,ブログに貼り付け可能に

Tweet このエントリーをはてなブックマークに追加
 Reuters(日本語サイト)の動画ニュースを,ブログなどに貼り付けることができるようになった。

 Reutersサイトのビデオページ(日本語ページ)には,世界中の動画ニュースが掲載されている。例として,「フジモリ元ペルー大統領をペルーに送還」の記事を選んでみた。以下に,その時のスナップショットを。

ReutersVideo.JPG



 右上の赤矢印で示したように,このビデオをWebページに貼り付けるためのHTMLコードが示されていた。これをカット&ペーストしたのが以下のWidgetである。



 Reutersが毎日提供する動画ニュースといえば,内外を含めて,政治,エンターテイメント,スポーツ,ビジネス,技術,環境,インタビューなどなど,豊富に揃っている。これらが,個人のブログなどで利用できるとなるとは・・・。ニュースの先頭部分で短いコマーシャルが出てくるが,個人的にはあまり気にならかった。

 動画ではないが,フランスの通信社AFPは写真付きニュースのブログ転載サービスを既に日本で始めている。以下に,AFPが提供しているフジモリ氏のニュースを貼り付けておく。



 かように,動画,写真,テキストなどのニュースコンテンツを,ブログなどの個人サイトでも利用できるようになってきた。個人が独自の切り口で編集するニュースサイトが面白くなりそう。


◇参考
・通信社AFPの写真ニュース,無料でブログへの貼り付けが可能に


タグ:ビデオ ニュース Widget

この記事をブックマーク: このエントリーを含むはてなブックマーク この記事を検索: Google 検索
posted by 田中善一郎 at 16:11 | Comment(1) | TrackBack(3) | 新聞 ニュース
2007年09月19日

「WSJサイトを無料化にすべきだ」とマードックが繰り返し主張

Tweet このエントリーをはてなブックマークに追加
 Reutersによると,News Corpのマードック(Rupert Murdoch)は,Wall Street Journalサイトを無料化すべきとの見解を繰り返し主張したという。

 WSJサイト無料化は新聞に悪影響を及ぼすリスキーな行動だとのアナリスト達の批判に対し,同氏が Goldman Sachs Communacopia 会議でそのように応えた。

 年間99ドルの有料サービスを止めれば,より多くの閲覧者を獲得でき,グローバルな売上高を大きく伸ばせるとの主張だ。つまり,失う購読料売上以上の広告売上を新たに稼ぎ出せるとのことだ。

 また,マードックはWSJとDow Jones Newswiresとの連携を強化していくことにも言及した。両組織合わせて1,600人のジャーナリストをフル活動して,Reuters や Bloombergと戦っていきたいと。

 さらに,10月15日からスタートするFox Business Networkにも触れた。標的のCNBCは“Wall Street”の金融ニュースネットワークであるのに対し,Fox Business Networkは“Main Street”の金融ニュースネットワークになるそうな。マードック爺さんは,まだまだ元気だ。


◇参考
・Murdoch makes case for free WSJ online (Reuters)
タグ:新聞

この記事をブックマーク: このエントリーを含むはてなブックマーク この記事を検索: Google 検索
posted by 田中善一郎 at 09:04 | Comment(1) | TrackBack(2) | 新聞 ニュース
2007年09月18日

NYTが有料化サービスを中止,1987年以降の記事も無料に

Tweet このエントリーをはてなブックマークに追加
  やっぱり,「新聞社サイトの有料サービス,最後の砦も崩れそう」が本当になってきた。NYT(The New York Times )がWebサイトの有料サービスTimesSelectを止めることになったからだ。

 TimesSelectは2年前から実施している有料サービス(年間49.95ドルあるいは月間7.95ドル)である。Op-Edなどのコラム記事やアーカイブ(新聞などの過去記事)を提供していた。

 今回の有料サービスの中止に合わせて,コラム記事だけではなくて1987年以降の記事を,すべての人が無料で閲覧できるようになる。それ以前の記事も,幾つかは無料で利用できる。

 有料化サービスの放棄により,NYTは広告ビジネスに賭けることになる。期待したほどの売上を達成できない有料サービスを中途半端に続行するよりも,広告モデルでまい進するのは当然の成り行きである。

 ここで新聞社サイトの有料モデルの最後の砦はWSJ.comだけとなってきた。そのWSJ.comはマードックの手の平に乗ることになった。NYTimesの記事でも伝えれれているように,マードックはWSJ.comの無料化の可能性を検討しているという。

 ともかく,NYTの過去20年間の記事をタダで閲覧できるのはありがたい。NYTのアーカイブ内記事はパーマリンクで公開されている。Googleなどの検索エンジンからも利用できるのでとても便利だ。ところで,僕はTimesSelectの有料ユーザーだけど,返金してくれるのかな?

◇参考
・Times to End Charges on Web Site (NYTimes.com)
・新聞社サイトの有料サービス,最後の砦も崩れそう(メディア・パブ)
タグ:新聞 NYT

この記事をブックマーク: このエントリーを含むはてなブックマーク この記事を検索: Google 検索
posted by 田中善一郎 at 12:10 | Comment(1) | TrackBack(3) | 新聞 ニュース
2007年09月15日

プロが編集したニュース 対 集合知で編集したニュース

Tweet このエントリーをはてなブックマークに追加
redditdiggdel.JPG

 伝統的なメディアが提供するニュースと,読者参加型のメディアが提供するニュース。どちらのニュースに接する機会が多いだろうか?

 以前なら,新聞社やTV局などのメインストリームメディアが提供するニュースに頼るほかなかった。ところが最近は必ずしもそうではない。ユーザーの集合知によって編成されるソーシャルニュースサイトが台頭してきたからだ。

 では,メインストリームメディアが提供するニュースと,ソーシャルニュースサイトが提供するニュースとでは,どう違うのだろうか。例えば,NYT(New York Times)とDigg とでは,接するニュースにどれくらい違いが生じるのだろうか。それに答えるレポートが,Project for Excellence in Journalism (PEJ)から出た。

 PEJは,07年6月24日から29日までの1週間,ソーシャルニュースサイトやメインストリームメディアを対象に,どのようなニュースが取り上げられているかを調べ上げた。

 ソーシャルニュースサイトとしては,次の3サイトをウオッチした。
Digg.com
Reddit.com
Del.icio.us

 同時に,Yahoo News(Most Recommended, Most Viewed, Most Emailed)も調査対象とした。

 これらと比較するメーンストリームメディアとしては,PEJ’s News Coverage Indexにあるメインストリームメディア48社のニュース一覧を利用した。


 DiggとDel.icio.usはブログが主役

 ユーザーの人気度に従ってニュースをフィルタリングするソーシャルニュースサイトは,ユーザーが編集主導権を握っているようなものだ。ここでの編集(editing)とは,ニュースをフィルタリング(filtering)し掲載順序などを決めることとする。ユーザーがニュースを格付けすることになる。でも,ソーシャルニュースサイトがオリジナル記事を作り出すことはほとんどない。

 対してマスを相手にするメインストリームメディアでは,プロの編集者がニュースをフィルタリングする。つまり編集者の価値観に従って,ニュースが格付けされていく。

 このため,メインストリームメディアで登場するニュースとソーシャルニュースサイトで選ばれるニュースとでは,大きなギャップが生じる。6月末の調査でも,メインストリームメディアではイラクや不法移民に関するニュースが大きく取り上げられていたが,一方のソーシャルニュースサイトではそうしたニュースは片隅に追いやられ,Apple(iPhone)とかNintendo(Wii)が重大ニュースとして扱われていた。

 今回の調査で期待したのは,定量的なデータが少なかったソーシャルニュースサイトの実態が明らかになることである。ソーシャルニュースサイトでは一般に,外部サイトの記事(ニュース記事など)の見出しと要約が掲載されている。本文はソースのサイトに飛んで閲覧することになる。そこで知りたいのは,具体的にどのようなニュースが選ばれているかである。RedditやDigg,Del.icio.usの各ソーシャルニュースサイトにおいて,ソースの記事タイプを分類した結果が下のグラフである。

SocialMedia.JPG
(ソース:PEJ)

 3サイト全体では,タイプ別に見たソースの割合が次のようになった。

40%:Blog
25%:Non-wire news,BBCなどのメインストリームのニュース
5%:Wire stories,APやReutersなどの通信社の記事
31%:Other Web Sites,がYouTubeなどからの記事(あまりニュース的でない情報)
1%:Original Reports

 つまり,ソーシャルニュースサイトの掲載記事の71%(Blog+Other Web Sites)は,ソースがメインストリームメディアではなかった。意外とソーシャルニュースサイトはメインストリームメディアに頼っていない。特に注目されるのは,Diggの記事の50%,Del.icio.usの記事の43%がBlogであったことだ。ただBlogでは新聞社系ニュースサイトの記事をよく引用しているので,間接的だがやはりメインストリームメディアに依存しているとも言えそうだ。

 一方でYahoo Newsはもともと,メインストリームニュースのアグリゲーターである。今まで気が付かなかったのだが,Yahoo NewsのMost Popular で選ばれているニュースはほとんどがWire stories,つまり通信社からのニュース記事である。Google Newsが少し前に通信社4社と契約を交わしたことからも分かるように,Yahoo NewsもGoogle Newsも通信社ニュースへの依存度を高めている。



 ソーシャルニュースサイトは今も技術ニュースが中心  

 メインストリームメディアとソーシャルニュースサイトでは,想像通りだが,ニュースの主要トピックに明らかに違いが見られた。メインストリームメディアでは,海外ニュースや災害ニュースなどが頻繁に取り上げられている。一方のソーシャルニュースサイトでは技術ニュースが抜きんでて多かった。Diggでは40%,Del.icio.usでは42%,Redditでは22%のニュースが技術/サイエンス分野である。その次に多かったのは,ニュース性が薄いがライフスタイル分野の記事である。

 具体例で見ていこう。6月24日からの1週間において,メインストリームメディアで取り上げられたニューストピックのトップ10は次のようになった。
 
immigration debate(10%)
major fire near Lake Tahoe (6%)
failed bombings in the United Kingdom (6%)
events on the ground in Iraq (6%)
Supreme Court decisions (5%)
2008 presidential election (4%)
flooding in Texas (4%),
policy debate in the capitol over the war in Iraq (4%)
U.S. domestic terrorism (3%)
the missing pregnant woman in Ohio (3%)

 海外,災害,政治などの分野のニュースが上位に並んでいる。全ニュースの51%が,上のトップ10のトピックに関するニュースで占めていた。

 そこで知りたいのは,同じトップ10のトピックに関するニュースが,ソーシャルニュースサイトではどれくらいの頻度で選ばれているかである。Redditでは全体の13%の記事しか,またDiggではわずか4%の記事しか,上のトップ10トピックをカバーしていなかった。Del.icio.usにいたっては事実上取り上げていなかった。つまり,メインストリームメディアが重要と評価しているニュースが,DiggやDel.icio.usのようなソーシャルニュースサイトではほとんど無視されていたのだ。

 一方ソーシャルニュースサイトでは,調査期間の最終日がiPhoneの発売と重なったこともあって,Apple関連記事で溢れかえっていた。ソーシャルニュースサイトのカバー範囲は,まだまだ片寄っていると言わざる得ない。それでも,若い人の中には,ソーシャルニュースサイトだけで済ませている人も増え始めている。

 メインストリームメディアとソーシャルニュースサイトとでは,フィルタリングする主要ニュースが現時点で大きく異なる。日本ではその差がもっと大きいのでは。確かにSNSなどの若者たちのコミュニティーの世界では,海外や政治のニュースなんか話題になりにくい。それよりもソーシャルニュースサイトが伝える面白い身近な話の方が盛り上がる。イラク問題を知らなくても困らないが,「顔ちぇき」「脳内メーカー」「ニコニコ動画」を知らないと大恥をかくようだし。

 メインストリームメディアの中には一部で,若い読者を獲得するためにソーシャルメディア的要素を取り込もうと試みているが,どうなることやら・・・。


◇参考
・The Latest News Headlines—Your Vote Counts(Journalism.org)
・User-news sites offer diverse stories, some questionable sources(SFGate.com)
タグ:新聞

この記事をブックマーク: このエントリーを含むはてなブックマーク この記事を検索: Google 検索
posted by 田中善一郎 at 09:15 | Comment(1) | TrackBack(4) | 新聞 ニュース
2007年09月07日

米新聞社サイト,一斉にWidget配信に乗り出しそう

Tweet このエントリーをはてなブックマークに追加
 米新聞社サイトが,一斉にWidget(ウィジェット)配信を始めそうだ。

 先陣を切ったのは,USA TodayとWashington Post。専用ページを用意し,本格的なWidget配信に乗り出した。The Wall Street Journalも準備を進めている。New York Timesも簡単なWidget配信を既に試みている。

 近く,ブログやSNS(プロフィールページ),パーソナライズドページ,個人ホームページなどの個人ページで,各社の最新ニュースの見出しなどをWidgetの形で見ることができることになりそう。

 USA TodayとWashington Postの例を見てみよう。
 
 USA Todayでは,とりあえず次の3種類のWidgetを用意した。
・Travel Deals and Destinations
・Today in the Sky with Ben Mutzabaugh
・Top Travel Stories

 代表的なパーソナライズドページ(Netvibesなど),SNS(MySpaceなど),ブログ(TypePadなど),ホームページ(Freewebs)には,ワンクリックで所望のWidgetを貼り付けることができるようにした。

USATodayWidget.JPG


 washintonpost.comは,次の9種類のWidgetを用意した。

・Celebritology
・D.C. Sports Bog
・The Fix
・Lean Plate Club
・On Balance
・Post I.T.
・PostGlobal
・White House Watch
・Iraq Strategy

 実際のWidget2種を,以下に貼り付けておく。

*Post I.T.


*Iraq Strategy


 ここでも,以下のように,Googleなどのパーソナライズドページにワンクリックで貼り付けることができる。
 
WaPoWidget.JPG


 米国の新聞社サイトでは,カテゴリー別のニュースをRSSフィードできめ細かく配信しているので,Widget配信についても特に障壁はなさそう。RSS配信と同様,ニュースカテゴリー別のWidgetを揃えていくことになろう。既に現在でも,iGoogleやNetvibesなどのパーソナライズドページでは,RSSフィードから抽出した見出しなどを,Widgetのごとく貼り付けることができる。ただ,スタティックな形ではあるが。また,Nokiaのケータイ向けに,欧米の多くのメディアサイトはRSSフィード対応のWidgetを用意している。

 ここにきて,米国の新聞社や雑誌社などのメディア企業が本格的にWidgetに取り組もうとしているのは,Widgetを利用したサービス提供やバイラルマーケティングが盛り上がってきているからだ。

 本格的なWidgetを制作し配信していくには,Widget制作/配信の専門業者に頼ることになりそう。代表的なブログ,SNS,個人ホームページ,パーソナライズページに対応させたり,インタラクティブ(タブやスクロールなど)機能やマルチメディア機能,バイラル機能などを備える必要があるからだ。またホスティング機能やアクセスログやトラフィック測定も必要になろう。そこで,USA TodayはNewsGator Technologiesに,またWashington PostはMuseStormに依頼している。



◇参考
・Widget Goes Arlington: Paper Adopts Hot New Web Tool (AP)
・Free Webinar: Widgets and the Future of Advertising(NewsGator Technologies)
・最新ニュースリリースもウィジェットでチェック(メディア・パブ)
・経済誌ForbesサイトのWidgets採用,バイラルマーケティングに注目(メディア・パブ)
・新聞社NYTが手掛けるWidget利用の有料サービスとは(メディア・パブ)
・欧米のメディア企業,ノキアのWidSets対応のニュース配信に相次ぎ参加(メディア・パブ)
タグ:Widget 新聞

この記事をブックマーク: このエントリーを含むはてなブックマーク この記事を検索: Google 検索
posted by 田中善一郎 at 10:42 | Comment(1) | TrackBack(1) | 新聞 ニュース
2007年09月04日

若者向け金融情報サイト,WSJとIACが年内に立ち上げ

Tweet このエントリーをはてなブックマークに追加
 若者を対象にした個人向け金融情報サイト“FiLife”が, The Wall Street JournalとIAC/InterActiveの共同プロジェクトとして年内に立ち上がる(Talking Biz Newsより)。

 WSJとIACの凄い組み合わせだけど,若者向けの軽いサイトのようだ。開発スタッフ5人がブログ(サイト名と同じFiLite)を始めているので,それを見れば何をやろうとしているかは把握できる。

 そのブログのカテゴリーから判断すると、次のテーマを扱う模様。
Checking Accounts
Credit Cards
Credit Reports
Credit Score
FiLife
Mortgages
Organize
・・・


◇参考
・Personal finance web site FiLife closer to reality(Talking Biz News)
・FiLite.com(about-us)
タグ:Facebook myspace

この記事をブックマーク: このエントリーを含むはてなブックマーク この記事を検索: Google 検索
posted by 田中善一郎 at 08:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞 ニュース
2007年09月03日

Google Newsの方向転換, 新聞社サイトのトラフィックが減りそう

Tweet このエントリーをはてなブックマークに追加
 Google Newsが方向転換した。

 Google NewsにしろGoogle Searchにしろ,Googleのビジネスではネット上の他社コンテンツをタダで拝借している。この結果として,ユーザーに無料サービスを提供でき,またソースコンテンツのサイトに多くのユーザーを誘導できる。Googleに言い分としては,皆がハッピーになれるというわけだ。

 ところがGoogle Newsが,通信社4社のニュースに関してはコンテンツ全文をGoogleサイト側で閲覧できるようにしたのだ。当然,Googleは通信社にコンテンツ料を支払うことになる。これは大きな方向転換である。競合のYahoo Newsではもともと,全てのニュースサイトと契約し,原則としてYahooサイト内でニュース全文を閲覧させていた。今回のGoogle Newsの転換は,一線を画していたYahoo News方式に歩み寄ることになる。

 Googleと契約した通信社は次の4社である。
・Associated Press,
・Agence France-Presse,
・UK Press Association,
・the Canadian Press

 実際の例を見てみよう。以下は,日本時間9月1日の英文Google Newsの一部である。

GoogleNewsAFP.JPG

 これまでGoogle Newsのニュース見出しをクリックすれば,ソースのニュースサイトに飛ぶことになっていた。ところがこれから,契約した通信社のニュースの場合は,Googleサイト内で閲覧できる。

 上は、AFP(Agence France-Presse)発のニュースの例である。そこをクリックするとGoogleドメイン(http://afp.google.com/article/ALeqM5gdyB8Vc_OX8j6mlsu03FOSo1UkCg)に飛ぶ。(注:飛び先はパーマリンクでないため,現在は別のAFP記事が掲載されているはず)。以下は,上の記事見出に対応するAFP記事である(クリックで拡大表示可能)。AFPコピーライトと“Hosted by Google”が表示されている。

GoogleAFP1.JPG


GoogleAFP2.JPG


 Googleが通信社と契約を結んだ背景には,1昨年前頃からニュースコンテンツの無断使用の件で,APなどの通信社から強く抗議を受けていたことがある。AFPからは提訴され損害賠償金を要求されていた。通信社のコンテンツ(時には写真もあり)が,配布先ニュースサイトの記事として使われ放題でもあった。

 Google Newsのようなニュースアグリゲーターの特徴は,複数サイトの記事(見出しとリンク)も同時掲載していることである。特定のニュースについて複眼的な見方を提供するためだ。ところが,大半のニュースサイトでは通信社の記事を頻繁に使っている。このため,同時掲載の記事が同じ通信社コンテンツで重複している場合が多く,ユーザーの不満も少なくなかった。そこで,今回のGoogle Newsでは同じ通信社ニュース記事を重複掲載しないようにした。そして,通信社コンテンツは,通信社ロゴを明示して,全文をGoogleサイト内で閲覧できるようにしたのである。

 これで困るのは新聞社などのニュースサイトである。特に通信社コンテンツに高く依存するローカル新聞社のサイトでは,Googleからのトラフィックが大幅に減りかねない。通信社コンテンツを読むために外部ニュースサイトに飛ぶ必要がなくなるからである。さらに,通信社のニュース記事がGoogle Newsで優先して扱われるかもしれないし。

 ただしGoogle Newsにも悩みがある。未だに広告事業を展開できないでいるからだ。ニュースサイトの記事をタダで利用していることもあって,広告事業に踏み出せないでいる。一方,Yahoo Newsは全てのニュースサイトと契約しているので,堂々と広告事業を展開できる。Google Newsが通信社だけではなくて新聞社サイトとも契約を結んで,Yahoo Newsモデルに変身させていくのかどうかは,見えてこない。ニュースに関係者コメントを付けたり,YouTubeのニュースビデオを掲載したりと,サービス拡充は進めているのだが,いつまでも収益モデルを描かないわけにはいかないし・・・。でも,通信社ニュースのページ(Googleドメイン)への広告掲載はありそうだが。


◇参考
・Original stories, from the source (Google News Blog)
・Google News Starts Publishing Full Stories; AP, AFP, PA and Canadian Press; Still No Ads(paidContent.org)
・Google and the wires torpedo newspapers(mathewingram.com/work)
・Google Starts Hosting AP Content -- Could Cut Traffic to Newspaper Sites (AP)
・Would you like video with that?(Google News Blog)
・通信社AFPが,Googleを無断掲載で提訴(メディア・パブ)
・Googleがついに,メディア会社にコンテンツ料を支払う(メディア・パブ)



タグ:google 新聞

この記事をブックマーク: このエントリーを含むはてなブックマーク この記事を検索: Google 検索
posted by 田中善一郎 at 01:00 | Comment(0) | TrackBack(1) | 新聞 ニュース
2007年08月27日

NYTimes記者が薦める他サイトコンテンツとは

Tweet このエントリーをはてなブックマークに追加
 NYTimesがパーソナライズド・ページ・サービスMy Timesの公開を始めた。

 1年少し前から一部ユーザーに提供していたサービスを,ブラッシュアップして誰にも利用できるようにした。機能的には,1年前のベータ版とほとんど変わらない(エントリーで紹介)。新たに以下のWidgetを備えたが,売り物にするほどのレベルではない。

◇WIDGETS(My Timesに貼り付けることができる)
・Times Journalists' Suggestions
・Weather
・Flickr Photo Browser
・Movie Showtimes
・Markets & Stock
・QuotesNYT > Crosswords
・Bookmarks
・Mortgage & Home Equity Rate Trends

 パーソナライズド・ページ・サービスはiGoogle,My Yahoo, Pageflakes , Netvibesなど,既に数多く出回っている。My Timesは遅れて参入している上に,メニューも先行サービスに比べ見劣りする点が散見される。特定のメディア企業が提供するサービスにユーザーが飛びつくかどうか疑問でもある。確かにNYTimesサイトをいつもスタートページとして利用し,NYTimesのコンテンツを中心に情報収集しているユーザーには,魅力があるかもしれないが。

 My Timesでは,他サイトのコンテンツも取り込める(米国では,ブログはもちろん,ニュースサイトもカテゴリー別にRSS配信されているから)。でも,これは米国のパーソナライズド・ページ・サービスでは,当たり前の機能で売り物にはならない。ただ注目されるのは、NYTimesの記者が薦める他サイトコンテンツをワンクリックでMy Timesに取り込めることだ。当然だが,Washington Postなどの競合サイトのコンテンツも含まれている。

 NYTimesの記者がどのようなサイトのコンテンツを,日常的にチェックしているのかは興味深い。意外な面白いサイトを発見できるかもしれないので調べてみた。ここでは,Business,Technology,Healthの各分野で,NYTimesが薦める他サイトコンテンツを紹介する(My TimesのAdd ContentやJournalists’Picsをクリックすれば,その他の推薦コンテンツを閲覧できる)。


◇Business分野
・footnoted.org
・Yahoo! News: Top Stories
・Latest financial news - CNNMoney.com
・Yahoo! News: Business

◇Technology分野
・Boing Boing
・Gizmodo
・CNET News.com - E - Business
・Tech News First
・Cool Tools
・Engadget
・John Battelle's Searchblog
・News: Digital Photography Review (dpreview.com)
・Pidgin News
・Techdirt
・Ubergizmo
・Wired Top Stories
・Yahoo! News: Technology News
・Yahoo! Search Blog
・Zatz ・Not Funny!

◇Health分野
・BBC News | Health | World Edition
・Diet, Health and Fitness News from eDiets.com ・Weight Loss Program
・MSNBC.com: Health
・New Scientist - Health
・What's Happening at CNN
・Yahoo! News: Health News

 全体に,メインストリームメディアらしく手堅いサイトを紹介している。Techcrunchのようなエッジの効いたブログが外れている。

 Business分野では,footnoted.orgが必見ブログのようだ。

 Tchnology分野では定番ブログが多く薦められている。ガジェット系ブログでUbergizmoが面白そう。

 Health分野では,やはりダイエット/フィットネスのeDiets.comが定番のようだ。

 際だって注目すべきサイトの発見はなかったが,ある記者が選んだpopgadgetは掘り出しブログである。ガジェット製品系ブログであるが,女性の視点から面白いガジェットを紹介している。これまでのガジェットブログは,やはり男性向け製品を紹介している。popgadgetでは,
“Personal Tech + Innovative Lifestyle for Women”をキャッチフレーズにしており,これまでと違った視点のガジェットブログではなかろうか。



◇参考
・My Times Launches On NYTimes.com
・NYTimes.comのパーソナライズドサービス,競合サイトのコンテンツを取り込める(メディア・パブ)
・NY Times Launches My Yahoo Clone A Decade Late(Techdirt)
タグ:NYT

この記事をブックマーク: このエントリーを含むはてなブックマーク この記事を検索: Google 検索
posted by 田中善一郎 at 09:23 | Comment(0) | TrackBack(1) | 新聞 ニュース
2007年08月22日

米新聞紙広告の不振が続き,記者のレイオフ相次ぐ

Tweet このエントリーをはてなブックマークに追加
 米新聞社でニュースルーム・スタッフのレイオフが相次いでいる。4月からの約5ヶ月間で900人ほどの編集スタッフが職を失った。新聞広告の不振と発行部数の減少が続き,人件費カットに向かっているのだ(The Editors Weblogsより)。

 Illinois’ Daily Herald ,The Daily Herald, Chicago Tribune, San Jose Mercury News , Denver Postなどの新聞社でレイオフが実施された。

 今年に入ってから米新聞社各社の広告売上高が低迷している。先週に発表された7月の広告売上高も,ほとんどの新聞社が前年同月をかなり割り込んでいる。大手McClatchy社も7月広告売上高は前年同月比9.4%減と元気がない。

 NYTやDJの有力新聞社も同じように苦しんでいる。NYT社はニューメディアグループ(Aboutグループを除く)の7月広告売上高が同5%減とやはり不振である。WSJ紙の7月広告売上高(オンラインは除く)も同7.2%減と落ち込んだままである。 

 米新聞社の多くは底なし沼にはまってしまったのかもしれない。


◇参考
・US: 900 newsroom layoffs in 5 months(The Editors Weblogs)
・McClatchy's advertising revenue falls 9.4 percent in July(Sacramento Business Journal)
・Dow Jones Reports July 2007 Advertising Revenue(DJ,プレスリリース)
・The New York Times Company Reports July Revenues(NYT,プレスリリース)

タグ:広告 新聞

この記事をブックマーク: このエントリーを含むはてなブックマーク この記事を検索: Google 検索
posted by 田中善一郎 at 08:05 | Comment(0) | TrackBack(4) | 新聞 ニュース
<< 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  20  21  22  23  24  25  26  27  28  29  30  31  32  33  34  35  36 >>
Powered by Seesaa
Seesaaブログ
新着記事
(10/17)激しく責め立てられる「…
(09/19)動画配信のソーシャル系…
(09/11)SNS上のニュースは不正…
(07/28)勢いが続く「LINE」「In…
(06/30)TVニュースだけではなく…
(06/15)ニュースユーザーのFB離…
(06/01)高年層のSNS利用が増え…
(05/21)金融新聞「FT」までがFB…
(05/06)米ニュースメディアが相…
(04/16)モバイル広告市場を牽引…
(04/10)FBのアルゴリズム変更後…
(03/14)紙の「雑誌ブランド」は…
(02/07)「メディア」も「プラッ…
(01/30)国民の信頼が最も低い米…
(01/21)メディアに好かれる「グ…
(12/21)若いミレニアル世代ほど…
(12/08)世界の全広告費の25%を…
(11/28)デジタル売上8億ドルの…
(09/28)「グーグル」と「FB」が…
(09/07)FBに頼る海外のニュース…
カテゴリ
RSS配信 ブログ(202)
マーケティング 広告(339)
新聞 ニュース(702)
出版 雑誌(319)
TV  ビデオ ラジオ(277)
ポータル サーチエンジン(179)
メディア(94)
ケータイ モバイル(115)
市場(144)
その他(47)
日記(1)
Web2.0 SNS CGM(312)
ネットワーク(30)
ビッグデータ AI(4)
過去ログ
記事検索
 
プロフィール
名前:田中善一郎
E-mail:ztanaka@excite.co.jp
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。